第12話 冥王、神からスキルを貰う
今回長いですが、それはステータスのせいです。
誤字脱字等がありましたら報告していただけると有り難いです。
「やっと会えましたね。楓真様」
「え、えーと、誰かな?」
そう問う。
「あ、そうでしたね」
と言い、俺から離れるとコホンと咳払いをすると自己紹介を始める。
「初めまして、私は創造神サズダニヤです、サヤって呼んでくれると嬉しいな!」
大人な雰囲気から一転、子供っぽい無邪気な笑顔になる。
「え、えーとサズダ「サヤ!」サズ「サヤ!」・・・サヤ」
迫り来るサヤに折れ、サヤと呼ぶ。
「なんですか?あ・な・た?」
一瞬で大人の雰囲気に戻る。
待ってくださいサヤさん!DTには重すぎます!
直ぐに気持ちを切り替え、サヤに問う。
「取り敢えず何故俺を呼んだんだ?」
「はい、貴方に力を与える為です」
笑顔でとんでもない事を言った。
「あの、これ以上力は要らないだろ」
そう言うとサヤの顔に影が差す、そして顔を俯かせる。
「いいえ、必要です、邪神を倒す為に」
俯きながらそう悔しそうな顔をする。
「・・・何故邪神を倒そうとするのですか?」
「はい、あの邪神はイレギュラーだったのです」
ギリッと歯軋りするサヤ。
「イレギュラー?」
そう訊き返すと頷き首肯する。
「あの邪神は異世界人なのです」
サヤは俺達にとって重大な事を言った。
異世界人・・・そうか、だから魔王と戦わせようと・・いや、何故俺達異世界人と魔王を戦わせようとするんだ?邪神にとって何の得がある?・・・俺達の数を減らしたい?だったら最初から部下に殺しに行かせるだけで済んだ筈。じゃあなんなんだヤツの目的は・・・。
そう色々と考えているとサヤが声を掛けて来る。
「楓真様」
「ん?」
俺は隣を見るとサヤの顔が近い位置にあることを確認する。
「邪神の名前・・・御教えしましょうか?」
心配そうな顔をして尋ねてくる。
「ん?ああ、頼む」
探すにも名前が分からないといけないからな。
すると何処からか『邪神に関する資料』と書かれた紙を取り出し、情報欄を見る。
「はい、邪神の名前はグリザール、旧名は、浅見楓真。元SSSランクの冒険者です」
『浅見楓真』それは俺が召喚される一年前。ずっとニュースでやっていた行方不明者の名前だった。俺と同じ名前だったので覚えてたんだが、まさかこの世界に来ていたとは・・・しかも邪神になっているとは・・予想外。そもそも異世界に行ってる事自体予想外。
「どうかなさいました?」
俺に声を掛けてきたサヤの手には『邪神に関する資料』と書かれた紙はもう無かった。
「いや、前にテレビでやってたなと」
「なるほど、あ、因みに今楓真様の世界では楓真様達の事やってましたよ」
さりげなく爆弾を投下して来るサヤ。
「なあサヤ」
爆弾を投下した直後のサヤに質問を投げかける。
「俺達を元の世界に返せないか?」
その質問に答えたのはサヤではなかった。
「それは出来ない」
そして声のした方向を見ると透き通る様な青い癖一つ無い髪を膝位まで伸ばし、謎のセーラー服を着た宙に浮く少女にしては成長している美人な人(神?)だった。
そしてその姿に一言言いたい。
「大変素晴らしい景色でした、目の保養になりました」
そう、今の楓真の居る位置からは下着――パンツが丸見えなのだ、ばっちり柄も見える。
その発言で青髪の女神は顔を真っ赤にし、楓真を思いっ切り蹴った。
何メートル飛ぶのだろうか、蹴られた瞬間弾丸の如く飛んで行った。
そして数秒で帰って来た。勿論青髪の女神の後頭部にぶつかって止まった。
青髪女神は後頭部から煙を出して倒れていた。一方楓真はサヤに膝枕されている。
☆ ☆ ☆
「うん?」
俺は目を開けると、そこにはサヤの顔があった。
「おはよう御座います」
そう言うとニコリと笑った。
「はいはい、おはよう御座います」
適当に返すとサヤは真面目な顔になり、真面目なトーンで俺に問いかける。
「楓真様は本当に邪神と戦うのですか?」
その問いには悲しいという感情が乗せられていた。
「・・・ああ、これでも決めた事は曲げない、それが俺だ」
そう言うとサヤは寂しげな表情になった。だがその表情を見せたのはほんの一瞬だった。直ぐに大人モードになる。
「楓真様はこれから邪神なんかと比べ物にならない化け物と会う事になるでしょう、ですが絶対に戦わないでください」
物凄く怖い表情だったので思わず頷いてしまった。
「は、はぁ・・・」
実を言うと良くわからない。が、サヤは話を続ける。
「特に隻腕で、真っ黒なコートを着て、白髪の黒と赤のオッドアイで背中に青白い剣を差している男には!わかった?」
物凄く畳み掛けてくるサヤに俺はまた頷いた。
「あ、そうそう、スキルまだ上げてなかったわね」
穏やかな表情になったサヤはそう言うと人差し指を向け、クルリと人差し指で円を描く様に回すと、「もうおっけーだよー」とサヤが言い終わった直後に書庫が発動する。
[ステータス更新開始。 領域魔法を習得しました。領域魔法『絶対領域』『暗黒領域』『吸血領域』『吸収領域』を習得しました。時空魔法『転移』『目印』『完全次元門』『無限転移』を習得しました。世界魔法『世界の贈り物』『世界の次元』『世界復帰』『世界の絶対』『世界魔法完全開放』『禁忌の世界魔法』を取得しました。無属性魔法『完全開放』『限界破棄』『禁忌魔術』『絶対零度』『白夜結界』『禁呪連唱』『自動回復』を取得しました。固有スキル『書庫』が固有スキル『創造神の書庫』に進化しました。固有スキル『神眼』を取得しました。 ステータス更新終了。]
とまたまた長いステータス更新が終わった。
「ありがとうございました」
そう言い、体を起こす。
「楓真様、貴方にお渡ししたい物があります」
サヤは立ち上がり、そう言うと、指を鳴らす。
すると、何処からか鞘に入った剣と刀らしきものが飛んで来た。
「この剣達は先程話した隻腕の男が君にと置いてった物です」
そう言いもう一度指を鳴らすと地面に刺さる。
「抜いてみてください」
俺はサヤに言われた通りに二本の剣の柄を握り、鞘ごと思い切り引き抜いた。
引き抜くと、閃光弾の様な光が視界を奪った。反射的に柄を放し目を覆う。
数秒後、光が収まり、目を開けると既に剣達は消えており、代わりに半透明の板が現れる。
その板を見ると
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未来視の魔剣ファフニール
万物両断の聖魔剣エクスブレード
上記の物を入手しました。アイテムボックスまたは武器庫に送られます。
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と記されていた。確認すると板が消えた。そして創造神の書庫が反応する。
[所持武器欄に未来視の魔剣ファフニールと万物両断の聖魔剣エクスブレードが追加されました。現在のステータスを表示します]
そう声が聞こえると、目の前にステータスが現れる。
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夏井楓真 15歳? レベル:Unknown ギルドランク:SSS
二つ名:ゼロトリニティ
アビリティ:----
スキル:隠蔽・空歩・縮地・天変地異・二刀流・素材生成Lv1
エクストラスキル:七神刀流・八咫鏡
無限アイテムボックス・自動素材回収
固有スキル:創造神の書庫・ゼロトリニティ
?????・神眼
無属性魔法:ウィング・ディスルルーズ・オーバーリミッド
リミッドインフィディア・インデックスジェリス
パーフェクトフリーズ・ホワイトアウト
リジェネクトチェイン・オートヒーリング
時空魔法:リスタートタイム・アクセラレイト
テレポート・マーカー・ディメンションフルゲート
インフィニティテレポート
世界魔法:ワールドレリオン・ワールドリメイク
ワールドガリオ・ワールドアクセス・ワールドギフト
ワールドディメンション・ワールドコンテニュー
ワールドアブソリュート・ワールドマジックオーバーリミッド
ワールドインデックス
領域魔法:リージアテリトリー・ノワールテリトリー
ブラッティテリトリー・ブラッドテリトリー
状態:平常
職業:SSSランク冒険者
筋力:Unknown
体力:Unknown
俊敏:Unknown
魔力:Unknown
魔法耐性:Unknown
打撃耐性:Unknown
所持武器:魔剣グリムガルド(+SSS)
魔装剣トリニティア(Unknown)
神槍ミストルティン(+SSS)
未来視の魔剣ファフニール(Unknown)
万物両断の聖魔剣エクスブレード(Unknown)
称号:勇者・時空魔法の使い手・魔剣の使い手
神の天敵・竜殺し・最凶・魔王を凌ぐ者
神を超える者・時の支配者・世界の支配者
冥王ゼロトリニティ・神剣が導きし者・規格外・創造神の夫
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随分とごっちゃになったな・・・
内心そんな事を思っていると創造神が話し掛けてきた。
「楓真様そろそろ戻らないと時間が進んでしまいます」
時間が進むと言うのは俺の居た世界の時間を止めたのだ。そしてそのタイムリミッドが迫ってきているらしい。
「はい、わかりましたお願いします」
そうサヤに言い、目を瞑る。
「さようなら、また会いましょう」
と言うサヤの声が聞こえ、意識が遠退いて行く。そして何も感じなくなった・・。
~~~楓真の去った後の創造神の部屋~~~
「ふう・・・食べられなかったな・・ま、次美味しく頂こ」
その日、舌なめずりする創造神の姿を数人の神が目撃されたらしい・・・。
ステータスの魔法欄の魔法は漢字ではなくカタカナにさせていただきました。
「いえ、奴は大変な物を盗んでいきました」
え?どうしたのユーリディア?
「それは貴方の時間です」
なんなの急に!?
「なので奴は死刑です。」
グシャ
「次回は皆のアイドルユーリディアちゃんのターン!」
アイドル(笑)だr・・(グシャ)GYAAAAA!!!
「では、お楽しみに!」




