表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/14

映画館のギモン

『特大オレンジジュース』




映画を見るときは

5分前までにトイレに行くのが

いいけれど


そのまま売店へ足を進め

ジュースを一本買ってしまう

しかもSサイズが通常のMサイズみたいな大きさで

売店のお姉さんはにこやかにそれを私に渡す


果たして映画館の人は

私達に映画をちゃんと見て欲しいのか否か

そんなことを思いながらシートへ戻る


トイレに行かないようちびちびと飲み

何となくストローをがしがしと噛む

それでもいつの間にか特大オレンジは胃の中へ


残り時間は約1時間


さあ映画よ

そんな危機を忘れ去るようなクライマックスを


私の前に披露しておくれ!











イクサ戦争センソウ




戦じゃと出陣して死にゆく侍と

戦争だと突撃して死にゆく兵士


何となく見ていられないのは後者のほうで

何となく見届けようとするのは前者のほうで


スクリーンに広がる血は同じだというのに


それでも戦争は痛々しく

それでも戦は勇ましく


覚悟の叫び声が館内に響き渡る


お上に仕える兵士

お殿に仕える侍


どこが違うのだろう


やっぱりちゃんとした違いがあるのだろうけど

スクリーンで死ぬ彼らからはそれがわからない


下々に生きる者達からすれば

仕える対象が違うだけ


やることは同じなんじゃないだろうか


なのになぜ撃たれるほうが哀しいのか

なぜ斬られるほうが感じないのか




ああ、それでも





何で死んじゃったのかなと

スタッフロールが流れる中


考えることは同じなんだよ





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ