エゴなエコ
「夏の風呂」
目の前の、何でも調べられる素敵な箱を眺めつつ
じんわり背中に湿ったものを感じる
京都の夜は湿っぽい
今日はどうしようかな
どうしようかな
お風呂に入るべきか
シャワーだけにするべきか
迷いながら時計を見る
午前二時
……シャワーにするか
水の節約にもなるしね
エコだしね
うん
うん
まあ、どこかが間違ったエコである自覚はあるけれど
エコってなんだか水戸黄門の印籠みたい?
「温い風」
最近寝るときに葛藤する
クーラーのオンorオフ
この時期が一番微妙に熱くて相当寝苦しい夜
でも
今から冷房つけたら真夏どうすんだよとか
体冷えるよとか
扇風機もあるじゃないとか
電気代もったいないじゃないとか
とりあえず
一番最後の電気代が一番の悩みの原因なわけで
(結 局 金 か !)
悶々と考えながら結局は扇風機のボタンを押す
これはエコだ
私が我慢した分が
地球温暖化防止に一ミクロン以下であろうとも
貢献しているのよと
ついでに体も冷えないし
一石二鳥よと
言い聞かせながら枕に顔を沈める
うーん、エコって大変
結局、次の日の朝汗べっとりで起床して
もう一回シャワーを浴びてしまうわけだけど
その時に使う水やガスと我慢した冷房は
どっちのほうが地球に影響するのかについては
考えないことにしておく
「エゴ」
もし、いつか地球の氷が全部溶けて
一面海になって
運よく人間が宇宙に引っ越していたら
『家から壮大で美しい地球海を眺められる!! 貴方だけの水族館を堪能しましょう♪』
みたいな
ものすごく遠くまで見える望遠鏡が
人間の間に出回ったりするのかしら