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靴底の花びら

ただいま



奥の居間から飛んで来る、おかえりを背で受け止め

淡いピンクのミュールから足を解放する


まずは右足

次に左


そして私は見つける

ぺろりと靴底からはみ出た何かを



ミュールを裏返し、その正体を認める



ひとつ、


ふたつ、


みっつ、


よっつ。






桜の花弁はぺったりと

その存在を張り付かせ

ここにいるよと私に言う








――わかってます







心の中でそう呟き


私はそれを棚に仕舞う






次はどんな季節を踏みしめるのだろうか





そんなことを巡らせながら棚の扉をぱたんと閉める





玄関に、はがれ落ちた一片がそこにもやはり張り付いている






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