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0.8.2.0 ポトフちゃんとマンドラゴラ

 本日はお休み。ユービキアスでのんびり遊びますよ。


 街中へ繰り出して、いつも通り朝食をとり、向かうは各種ギルド。

 今日はまず、ギルドへ行ってスキルを習得しようと思います。


 ………

 ……

 …


 最初にやってきたのは、テイマーに就く時にも一度来た戦士ギルド。

 ……あの時は訓練場からギルドに戻った所で、サブジョブの設定が終わってたうさちゃんに鉢合わせて……


『もう終わったのか?』

『サブの方は終わりました。あとは商人ギルドに行って料理人になるだけです。』

『そうか、俺も鍛冶師になりに行くところだ。一緒に行こう。』


 ってな感じで抱えられちゃって、あまり長居できなかったんだよね。


 中の作りは他のギルドと同じだけど、大きな剣やハンマーを背負った人や、厳つい鎧を着た人、ガタイのいい人たちが多く集まっている。


 なんというか、冒険者ギルド、と聞いて真っ先に想像するような場所だ。

 こう、『おいおい、ここはガキが来る場所じゃねぇぜ~。』『帰ってママのミルクでも飲んでな~。』『『ガハハハハ!』』みたいなことを言う荒くれ者が居そうな……そのあと大体主人公がやらかすんだよね。


 ここでは依頼の受注やジョブの変更など、基本的なギルドの機能に加え、訓練場での武器の試用、戦闘系のスキルの習得などが行える。


 てことで早速、スキルの習得を行います。受付の人に話しかけ、戦闘スキル一覧を見せてもらうよ。


 私が習得できるのは、料理人とテイマーの戦闘スキル。

 クリティカルが出やすい〈急所突き〉に〈狙い撃ち〉。敵の防御を下げる〈兜割り〉……などなど。

 どちらもサポート寄りのジョブなので、同じ武器を使う剣士などの戦闘職に比べても種類は少なく、威力も控えめで決定打に欠ける。


 まあ、魔力がなくなったときとかの護身用って感じだね。事あるごとにうさちゃんの手によって補正値が増やされている黒曜石の包丁は最終手段だ。


 ………

 ……

 …


 お次は魔法ギルド。こちらも賑わっているが、戦士ギルドとはうって変わってどこか整然としている。


 ここでは魔法系のスキルを習得するよ。

 まずは誰にでも使える初級魔法。〈水球〉や〈石礫〉使えそうなものは全部習得しておく。おっ、既に習得してるからか〈火矢〉は売り切れになってるね。

 それから、〈花の芳香〉〈ヤドリギ〉……緑属性の魔法はなんだか多めに覚えられるみたい。


 おや?〈溶解液〉ってスキルはグレーアウトしていて買えないみたい。タッチしてみると、

『この魔法は使用できません。習得可能種族:スライム、フロッグマン他。』と出た。

 ……なるほど、種族制限みたいなものもあるのか。もしかして、〈花の芳香〉とかも私がたんぽぽの精霊だから覚えられるとか?


 ………

 ……

 …



 そんなこんなで魔法ギルドを出たあとは、総合ギルドで〈探知〉を覚えたり、商人ギルドで〈鑑定〉を覚えたり……様々なスキルの習得を終え、休憩がてら森の中に散歩に来ました。

 いや〜天気もいいし、行楽日和ですねぇ。


 魔物をちぎっては投げ、そこらに生えている素材を摘み取り、ゆるゆると歩いていると、土から根っこの頭がちょっとだけ飛び出している植物を発見。

 白っぽいけど何だろう……葉っぱは青菜系?ダイコンやカブとはまた違う気がする。見れば分かるかな。引き抜いてみよう。


 自然薯のように土の中に長く伸びている可能性を視野に入れ、周りの土を掘ってみると……

 ──目が合った。


「……」

「……」


 沈黙。


 着ぐるみの中身を見てしまったかのような気まずい空気の中、落ち着いて観察してみる。


 まず目につくのは、根の側面に空いた顔の様な3つの黒い穴。

 顔の様な、と言っても壁のシミが人の顔に見えたりする、いわゆるシミュラクラ現象レベルのものだが……あっ、瞬きした!顔だ!

 上の2つは目で合っているみたいだね。下の穴は口かな。


 次に気になったのは、目の上にあるハの字形に生えた細い根っこ。

 これのせいで、しょんぼりとした表情に見える。


 何故か静かなんだけど、このハニワみたいな顔の可愛い子はマンドラゴラで間違いないと思う。多分。というか、こんな根菜みたいな奴はそれ以外知らない。

 収穫クエストをやったときには残念ながら引き当てられなかったので、初邂逅だ。


 それにしてもこの情けない顔……可愛い。君うちの子にならない?



 ということで、捕獲チャレンジ。

 マンドラゴラって何を食べるんだろう。植物だし、必要なのは日光、土、水……肥料?

 肥料は無いし水、飲むかな?


 とりあえず、水球を宙に浮かべてコップで掬い取り、チョロチョロっと周りの土に与えてみる。

 すると、目を瞬かせ、わさわさと頭の葉っぱを揺らし始めた。心做しか、ピンと張ってイキイキしているようにも見える。喜んでくれてるのかな?


 今ならいけるかもしれない。小さい魔晶石を口元に入れてやると……シュポッと吸い込まれるように消えた。


【テイムに成功しました。名前をつけて下さい。】

 〈マンドラゴラ(緑)〉

 [ここに名前を入力]

 [決定]


 おっ!1発成功です!名前は……根っこなので“こん”ちゃんで。さてさて、ステータスは〜?


 ─────────


【こん〈マンドラゴラ(緑)〉】レベル:1 なつき度:1

 “植物によく似たモンスター。引き抜くと、強烈な金切り声を上げ聞いた者を気絶させる。逃げ足もはやいため、その生態には謎が多い。マンドラゴラの住む畑は豊作になると言われている。”


 体力:6/6 魔力:2/2 スタミナ:9/9

 攻撃力:0 防御力:2


 筋力 :0 生命力:1

 知力 :4 精神力:0

 器用さ:0 素早さ:6

 運  :1


 特性

 《マンドラゴラの叡智》

 連れ歩き時、植物系素材の場所を教えてくれる。


 《ここは良い畑》

 待機時、近くの植物の成長速度と品質が上昇する。


 《光合成》

 体力が減ると土に埋まって回復する。


 スキル

 〈シャウトボイスLv.1〉

 敵を怯ませる。


 ──────────


 おっ、特性が3つも!

 素材の場所を教えてくれるのはありがたいね。こういった森の中では見落としやすいし。

 この成長速度と品質が上昇するってのは、忌避植物的な?いいねえ。たまに留守番させるのも悪くないかも。


 ステータスを確認し終えてウィンドウを閉じると、今度は『連れ歩ける仲間が上限を越えます。』の画面が出てきた。

 こんちゃん、貴方小さいけど枠を2つも使うのね。ということで、一旦ぽぽ達を引っ込めます。ちょっと待っててね〜。


 土に埋まったままなのもなんなんで、そろそろ出してあげましょう。無理に引っこ抜くと、根がちぎれちゃうかもしれないので、慎重に慎重に周りの土を退けます。


 ……歯医者さんでこんな歯のぬいぐるみを見た気がする。リンゴより少し大きいくらいの、ずんぐりむっくりとした体が見えてきた。

 よく見るとサイドには手のような根っこも生えている。

 体を持ち上げてから、ついた土をはたいてやると、くすぐったそうにちいちゃなおててとあんよをタパタパと動かして宙を掻いている。


「キュ?キュワワ、キョワ〜。」


 喋った……!地面に降ろしてやると、私の周りを犬のようにグルグルと駆け回る。

 小さな体からは想像できないほど俊敏だ。


「キュキュワキョワ~。」

「これからよろしくね、こんちゃん。ほら、ぷるんちゃん、新しい仲間だよ。」

「キョッ!キュワワァ~。」


 しゃがみこんで、改めてご挨拶。首元で震えるぷるんちゃんを撫でながら紹介すると、こんちゃんは1歩離れたところでピタッと止まり、気持ち柔らかな声でキュウキュウ話しかけてきた。


 しばらくそうして話していると、震えがおさまったぷるんちゃん。なんと、私の首元から飛び降りてこんちゃんの元へ!!!!

 ぴょこぴょこと並び立つと、プルプルボディと小さなおててが触れ合った。

 これは……握手?


 こんちゃん、もしかしてぷるんちゃんを気遣って近付かなかったの?辛抱強く待って……な、なんていい子……!




 さて、こんちゃんを仲間にしたことで、次の目的が決まりました。

 テイマーの昇進試験を受けることです!連れ歩きの数を増やす!

 実を言うと、テイマーレベルはもう既に20超えて、受験資格は満たしてたりするんだよね。


 ということで、ぽぽ達を呼ぶためにも試験受けてきまーす。


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