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0.7.3.2  ポトフちゃんと餅つき

 なんだかソワついてるうさちゃんと、もう一度純米若を味見。くゥ〜っ、刺激が強い!

 身体の変化は特になし。ななさんからも、『異常なし』の返事が貰えたので、引き続き調味料作りを続けます。


 あ、そうだ。みりんを作っている間に、うさちゃんにちょっとした仕事を与えましょう。画像を見せながら、こういった物を作って欲しいんですけど、と注文する。


「ああ!任せておけ!」


 うん、いいお返事。後は出来上がってからのお楽しみ〜。


 それじゃあこっちはこっちでみりんを作りますよ。作り方は材料が違うだけで純米若とほぼ同じ。

 蒸したもち米にコウジベリーと純米若を入れて混ぜ、冷温庫で寝かせるだけ。

 サラシでこして『みりん』の完成です!……これも名前変えたほうがいいかな?み、み……『ミツリン』と呼ぼう。これ牛丼とかに使ってレシピ書き換えたいな〜。


 さて、これで調味料の類はこれでほぼ完了です!いや〜お疲れ様!まだまだ辛い系の調味料とか残ってるけど、そこはまた追々ね。


 残った時間はもち米を使ったお料理を作りましょう。うさちゃんはもうちょっと掛かりそうかな?トッピングになるものを作っておこう。


 大豆を乾煎りして、すり鉢で粉になるまですり潰す。『きな粉』の完成です。ん〜いい匂い。素朴で優しい甘みだ。このきな粉に、砂糖とひとつまみの塩を加えて混ぜておきます。

 それから、砂糖醤油と、昨日作ったムラサキイモのペーストを用意。このペーストは、芋あんみたいな感じで包んでみようと思う。


「ポトフ、これでどうだ?」

「わあ!いいですね!完璧です!」


 おっ、お願いしていたものができたみたいですね。1つは、大きな丸太を丸くくり抜いた“臼”。もうひとつは、L字形の木のハンマー“杵”。

 臼と杵。そうです、もち米があるんだからやることは1つ!早速準備に取り掛かります。


 まずは、何かと使うお湯を沢山用意。一部を臼に注ぎ、杵の先をつけて、温めつつ湿らせます。本当は、1晩くらい水につけておくといいらしいんだけど、そこは短縮!


 続いて、周りにも色々とセッティング。

 お湯の入ったボウルに、しゃもじ代わりの木べら。調理台の上には片栗粉を広げて、芋あんの入ったお椀を端へ置いておく。

 最後に、臼のお湯をこぼし、サッと水気を拭き取ったら、準備完了です。


 蒸しておいたたもち米を臼の中へ。

 杵の先をすりこぎのように使って、体重をかけながら米粒を潰していきます。全体的に一体化してきたらいよいよ本番。一人じゃ大変なので、うさちゃん助けて!


「うさちゃん、ちょっと手伝ってもらっていいですか?」

「ああ、何をすればいい?」

「私が合図をしたら……よっ、と!」


 まずはお手本。杵を振りかぶって、お米めがけて落とすと、ペチッ!と抜けた音を立てて潰れる。


「こんな風に杵でもち米を叩いて欲しいんです。」

「おお、任せてくれ。」

「力任せに振り下ろすんじゃなくて、落とす感じでお願いします。杵の重さだけで潰せるので。」

「分かった。」


 これが一番大事。うさちゃんのパワーだとお米が爆発四散しそうで怖いので先に釘をさしておきます。

 杵を渡したら、私は臼のすぐ横で、合いの手を入れられるようにスタンバイ。


「ポトフ、そんなところにいると危ないぞ?もっと離れてくれ。」

「いえ、私はここでやることがあるので。」

「そうは言っても……ぶつけそうで怖いんだが。」


 うーん、確かに初めてだと加減が分からないし危ないか。しょうがない、うさちゃんを困らせたい訳ではないので、1歩離れて合図を出します。


「それじゃ、いきますよ。」

「ああ。」


 私が「はい。」と声を掛け、うさちゃんがぺちっ! と杵を振り下ろす。

 もう一度つくために杵を持ち上げたところに、待ったをかけ、臼に近寄りもち米の塊を外から内へと折り畳む。


 再び離れて合図。

「はい。」

 ペちゃっ!

 サッと近寄り、お湯で濡らした手で形を整えつつ、折り畳む。


「はい。」

 ぺっちゃ!

 折り畳む。


 ………

 ……

 …


 そうして、ぺったんぺったんとつき続けていくと、粒感が消えてつるりした滑らかな表面に変わりました。そろそろいいかな。これで『餅』の完成です。


「ありがとうございます、これくらいで大丈夫です。」

「ああ、こんな豪快な料理もあるんだな。」


 出来上がった餅は、片栗粉を敷いた調理台へ。くっつかないように手にも片栗粉をまぶしてから、端っこからちぎって丸めていく。

 おっと、芋あんを入れなきゃ。ちょっとゆるくて扱いづらいけど、なんとか包めそうかな。


 さて、まだ温かいうちに、全て食べやすい大きさに丸めることができたので、早いとこ味付けをしちゃいましょう。いただきます!


 まずは白餅、何もつけずに食べよう。

 つきたてでまだ柔らかいそれに歯を立てると、柔らかくもしっかりとした弾力が伝わってくる。力強い粘りに負けず、口の中へおさめると、もち米の淡い甘みを感じる。

 あ、そうだ、喉にへばりついて詰まらないように工夫しとこ。餅を噛み締めながらそう考える。弾力はあれど噛み切りやすく……うるおいを持たせて……よし。


 続いて白餅以外のものも食べるよ。


 塩味と甘味が絶妙なバランスで混ざり合い、餅の美味さを高みへと押し上げる砂糖醤油。

 香ばしいきな粉と混ざりあう砂糖。ひとつまみの塩がその甘味を引き立てる。

 芋あんの餅は想像以上に美味い。柔らかくむちっとした餅としっとりとした芋あん。一体となったそれは、かなり満足度が高い。ほんのり香るバターの風味も中々面白い。


 いや〜、どれもこれも……美味い!


「もちもちしてて美味しいです!」

「ん、美味いな。餅……?あ、もちさんって、」

「そうです。由来はこれです。」


 うさちゃんの視線の先、窓の外では、お散歩中のもちさんのプリプリティなうさケツが揺れているのが見える。ふふ、気づいてしまいましたね。




 さて、最後はスタッフさんたちの作った手料理を食べながら今日の締めに入ります。あ、白身のフライがある!美味〜。

 

 えー、今日作ったものは……ハチミツとメープルシロップは農園に置いて、ミツリンと純米若も置いて……この2つは山林の国では安く買えるようにしようかな。

 それから餅は山林の国限定にしておこう。


「ポトフは山林の国が好きなのか?」

「そうですね。あの国で採れるものって、私の口に凄く馴染むんですよね。」


 確かに山林限定品多いよね。こればっかりは、前世を引きずってます。


 さて、月曜日の予定ですが……とうとう先行プレイが始まります!


 そのため、ゴインキョさん含めスタッフさん達は裏方へ回るらしく、私はソロプレイとなります。相当忙しくなるだろうし、しょうがないね。

 そして、我々クリエイターはどうするかと言うと……


「プレイヤー達の目に付きやすい場所で積極的に遊んで欲しいんだ。」

「はあ……」

「ほら前に言ってただろ?自分たちが食べるところを見せて他のプレイヤーにアピールする、みたいなこと。」

「ああ〜言いましたね。」


 なるほど、サクラをやればいいのね。

 だったら、各国での食べ歩きをメインに、調理場をまわって……時々クエストも受けにいこうかな。こっそり野営地でも料理しちゃお。


 それから、もしいつも通りのアイテム作成がしたければ、湖の国の作業場で行って欲しいそうです。ウオクサ作った時みたいにね。



「そうだ、明日はどうする?ゲームするか?」

「のんびりできるのも最後でしょうし、やりたいですね。何か問題でもありますかね?」

「いや、大丈夫なんだが──」


 どうやら、プライベートの方でログインしてしまうと、最初からになるそうです。そう、キャラ作成の所から!と言っても、キャラ作成は今使っているものが自動的に反映されるので、すぐ終わるそう。


 他にも、仲間や装備、手持ちのアイテムやレベルはそのままで、何か失うということはないらしい。


 ただ、仲間の編成状態が解除されたり、パーティが解散したり、ちょっとだけリセットされる事象もあるそう。簡単に設定し直せるものばかりなので、気にしなくていいって。


 キャラ作成が終わればチュートリアルが始まるので、先行プレイの先行プレイ、のような感じだね。来週も休みの日にログインするだろうし、明日でチュートリアルを終わらせておこうかな。


 じゃあ、明日はいつも通りゲーム、月曜日は食べ歩きってことで。

 今日も1日お疲れ様でした!

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