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迷いを捨てたオレ。愛が深まる時。


「素零、氷駕はどうなった。オレと一緒に連れ去っただろう」


「あー、そうだったね。今返すよ。ちょっと騒がしくなるかもしれないけど、我慢してね」


 素零が指を鳴らすと闇の中から氷駕ともう一人、男性が現れる。

 二人とも戦闘の最中だったようで、痛々しい傷や衣服の乱れ、身体中から出血の跡が見られる。


「コイツ、信長だな。なんでこんな奴と一緒なんだよ」


 男の正体は國裂信長であった。

 オレが聞くと素零は申し訳なさそうな顔をする。


「えっと、あともう一人いるんだけど……」


 次に闇の中から現れたのは美唯子に暴行を働こうとしていたタクヤという名の柄の悪い男。

 素零が何故この二人を引き連れているのかオレには理解できなかった。


『レオナルドの施設に潜入していた時に信長とはなんとなく面識があるのですが、アナタも知っている人物なのですか?』


「ああ。どっちも人を平然と傷付ける極悪人だよ。正直、この場にいるだけでも気分が悪くなる」


「弁解するわけじゃないけど、素零(オレ)だってこんなゲス野朗は大嫌いだよ? キミが望むなら今すぐ消してもいいんだ。

 だけど(ソレ)がどうしてもって言うからさぁ……」


「ソレが? 一体どうして、よりにもよってこんな奴等を……」


『ソレが慕っていた2番は横柄で素行の悪い、いわゆる不良タイプの男性でした。よく見るとこの二人と雰囲気も似通っています。

 悪趣味極まりないですが、心惹かれてしまったのでしょうね』


 過去にソレの記憶の中で見た2番は荒々しく豪快な男性だったことを記憶していた。

 想い人を亡くしたソレは心が壊れてしまわないように、心の拠り所を作るために仕方なく似た雰囲気の男性を集めてしまったのだとオレは考えることにした。


「ハッ! 好き勝手言ってくれるじゃねーかよ、斬り殺すぞ金髪女!」


 信長がアレスティラに吠える。

 オレは信長に対して殺意の感情を抱いた。


「最初から言っておくぞ、もしアレスティラを少しでも傷つけたら、オレが今この場でお前をこの世から完全に消してやる」


「ハッ! 面白ぇな、色呆け宇宙野朗。テメェとの決着もついてねぇんだ、氷のエニグマを殺したら次はお前だ、覚悟しとけよ」


 先程までの和んでいた空気が一瞬にして殺伐としたものになる。

 やはり悪人を二人もそばに置くのはリスクが高いとオレは判断した。


「……待てよ、コイツがどこまで本気か調べてやろうぜ。

 おい素零、お前は俺を不死身に改造したんだったな」


「ん〜。まぁね。体の中を構成する成分を闇と暗黒物質で補給したから理論上は無敵だよ。新人類くらいには軽く勝てるんじゃない?」


 タクヤの質問に素零が面倒くさそうに答えている。

 

「そうか、なら遠慮なく。──シャッ!」


 タクヤが不意打ちも同然にナイフを取り出してアレスティラに斬りかかった。

 アレスティラは瞬時に反応し跳躍をして回避を図るが、肩先を僅かばかりに斬られてしまう。


『──ッ!? ……やはり見た目通り姑息な男ですね』


 アレスティラが肩に手を当て、出血している傷口を押さえている。

 オレはタクヤを完全に消滅させることを決めた。


「どうよ、お前の可愛子ちゃんを傷つけてやったぜぇ!

 ホラ、ヤレるもんならやって──ヒュッ!?」


 タクヤの胸を光の螺旋が貫く。

 肉体が闇混じりの粒子となり天へと昇っていく。

 

「さっすがぁ! ゲス野朗一名が地獄行きー!!」


 オレがタクヤを消し去ったのを見て素零がケタケタと笑っている。


「オレはもう流されない、迷わない。アレとソレを絶対に守る。

 情けを捨て、容赦はしない。お前も消えるか、信長」


「ハッ、また新技かよ。遠慮しとくぜ、その技を見極めるまではな。久々のシャバだ、堪能してくるぜ」


 タクヤが消えるのを目撃した信長はコソコソと退散していった。


「アレスティラ、平気か?」


『はい、かすり傷です。あの、オレ……ありがとう』


「いいんだ。それよりもこれからはずっとそばにいて欲しい。

 オレのことを考えてくれるのは嬉しいけど、もう離れたくない」


『えっと……あの、わかりました。アナタのそばに居させてください。ワタシでいいのですか?』


「前にも言っただろう? 一目見た瞬間から、オレにはお前しか見えていない。何か問題があるなら、全て二人で解決しよう」


『はい……寂しかった。ずっと、ずっと、この時を待っていました。もう離れません、ワタシにはアナタしかいないから……』


 アレスティラがそっと近づき、オレの体に寄り添う。

 オレはアレスティラの手を握り、久々の幸福感を噛み締めていた。

 

「ちぇー、早速イチャイチャしてさー! おい、(ソレ)出てこなくていいのかい? アレにオレを取られちゃうぞ!」


「やっぱりソレも素零もペル様が好きなの?」


「なんだよ美唯子、馴れ馴れしいぞ」


「ペル様とアレスティラさん。お似合いだよねー? 私も頑張らなきゃなぁ」


「どう考えても、付け入る隙なさそうだけど?」


「そうなんだよねぇぇ! 1番の予言も外れるのかなぁ、はあぁぁ……」


「まっ、とりあえずは祝福してあげようよ。なんなら美唯子は素零(オレ)と付き合う?」


「えっ? お子様も人殺しもヤー!」


「あはは〜だよねー。振られたぁ!」

最後まで読んでいただきありがとうございました。


過去パートの文章が拙い点、視点のブレている点につきましては徐々に修正させていただきます。

執筆歴が浅く至らないことばかりで申し訳ありません。

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