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変態博士と不機嫌勇者。


「さっき消した軍服の男なんだが……」


「あー、サカナくんのこと?」


 レアが面白い事を言う。

 確かに一刀両断されてアジの開きのようになっていた。

 適切な表現だと感心する。


「ああ。以前、複製された地球に巨人やら怪獣を集結させた能力者だと考えた。やはり新人類は裏で暗躍していた。

 【掟破り】の能力を誤認させるための隠蔽……」


「ふーん。ま、怪しい奴は全部倒せばそれで良しよ。

 あんた、また難しく考えてる。楽に生きなさい。

 まぁでも? お堅い神から大分マシにはなったわね」


 レアは悪戯っぽく微笑む。頼もしい限りだ。


「あのー? すみません?」


 さすがに敵地なだけあって矢継ぎ早に敵がくる。

 話しかけてきたのは白衣を着て丸メガネをかけた気の弱そうな男。あだ名はハカセで間違いないだろう。


「モニターで見ていたのですが、そのお嬢さん、強すぎませんか? 仁義くんも蒲生さんもそれなりの実力者……。

 強さの秘訣を教えてください! そしてできれば僕とお友達に……ふふ」


 ハカセはレアの身体を上から下まで舐めるように見つめる。それが不快だったのかレアは軽く舌打ちをした。


「……アンタ達が敵にベラベラ話しかけるからよ。

 そんな暇があれば攻撃すればいいの。経験不足ね」


 レアの言葉にハカセはウンウンと頷く。

 そして制服のポケットから球体型の機械を取り出した。


「これは僕が作った戦闘能力測定装置です。測定(スキャン)!」

 

 球体が浮き上がり、カメラのレンズ部分から時折緑色の閃光を放ちながらレアの周囲を飛び回り、しばらくするとハカセの手元へと帰っていった。

  

「……素晴らしい。幼くしてレベルは最大値(カンスト)

 所持スキルは……? なんとまぁ!

 【無剣抜刀】剣を構えなくても斬撃を繰り出せる。

 【神速先制】敵の思考行動プロセスを無視。優先度10。

 【究極耐性】あらゆる状態異常を完全に無効化。

 他にも反則(チート)(スキル)が50以上……完全な化け物ですね。

 実験体として是が非でも欲しくなりました……可愛い可愛い勇者のお嬢さん? 僕と一緒に遊びましょうよ」


「……キモ。あんた、友達いないでしょ?

 家の中で人形遊びでもしてろよ、変態……」


 レアが毒づくとハカセの顔が茹蛸のように赤くなる。

 どうやら図星だったらしい。


「く、クヒ、へ、変態? IQ500のこの僕が……変態?

 僕の高尚さがわからない俗物が……魔改造してワカラせてペットにしてやる! 泣いても許さん覚悟しろ!」


 変態じゃないか。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

過激な発言を一部修正致しました。

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