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婚約破棄

「クティエ!貴様との婚約は破棄させてもらう!!」


え?何を言っているのでしょうこのバカ王子は。


晩餐会に集まっていた上流貴族の間に動揺が走るのを露ほど気にも留めず、ぬけぬけと次期国王であるナール王子は言葉を続ける。


「貴様は、公爵家の令嬢、しかも次期国王となるこの俺の許嫁であるにも関わらず大変な浪費癖があると聞いている。」


「浪費癖?なんのことでしょう?殿下は私よりそのような根も葉もない噂を信じなさるのですか?」


「しらばっくれるな!貴様の大量の出費についてはこのディラが報告してくれた。」


と、言うとバカ王子の後ろからしたり顔で女狐のような女が現れた。


「左様でございます殿下、大方カジノででも散財したのでしょう。このような金づかいの荒い女とは婚約を破棄して正解でございます。」


嗚呼、こいつもバカだった。

あまり人のことを悪く言うのはあれですけども、先にあらぬ疑いを掛けてきたのは向こうですし?心の中で思うぐらいいいですよね?


「わかったか?今すぐここから立ち去るのなら何のお咎めも無しにしよう。あぁ、あと新しい婚約もしたければ好きにするがいい。まあ、金づかいの荒い女などをわざわざ迎え入れたい家などないだろうがな!」


そりゃあもうカッチーンと来ましたけどもね、こちらとて公爵家の令嬢ですし、相手は一応の一応王子ですし、周りには貴族の方々が大勢おられたので耐えましたとも。偉いですわ、私。


「かしこまりました。それでは、ご機嫌よう。」


拳骨一発どころかタコ殴りにしてやりたかったですが、ここで自分に非を作るわけにはいきません。また必ず痛い目みせてやりましょう。


にしても、どこの世界でも理解してくださらない方はいらっしゃるのですね。前世が懐かしいですわ。


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