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ダンジョン魔王に転生したけどMPが低すぎてダンジョンを守れる気がしません  作者: シャルねる


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第二十一話 イタズラ

「イノリさん、起きてください」


 イノリは体を揺らされ目を覚ます。

 そしてエルザの顔を見るともう一度布団に潜り眠りにつこうとするが今度は布団を剥がされる。



「......今起きるとこだったのに」

「子供みたいなこと言わないでください」

「それで、どうしたんだ?」

「どうしたんだ? じゃありません。お腹がすいたら起こしてくれって言ったじゃないですか」

「......そうだったか?」

「そうです」

「ちなみにフェルはなんで寝てるんだ?」


 隣を見るとフェルが眠っていたので尋ねる。


「気がついたら眠っていましたよ」

「スーは?」

「奥にいます」

「取り敢えず飯を創造するか、そうしたらフェルも起きるだろうし」


 イノリは適当にコンビニ飯を創造する。

 決して考えるのがめんどくさかったからでは無い。


「......温かくないです」


 イノリのコンビニ飯のイメージは冷めているものなのでそうなってしまったのだろう。

 それでも匂いはいい匂いなのでフェルが目を覚ます。


「んぅ、ご飯?」

「そうだ」


 そしてご飯を食べ終えたイノリはダンジョンの奥へ行く。

 エルザに何をするのかと見られていたがご飯中なので特に何にも言われなかった。スーに会いに行くと思ったのだろう。

 そして奥にたどり着くとエルザ達からはイノリの姿は見えない。


「スー、元気にしてたか?」


 イノリがそう言うとスーはプルプルする。

 イノリ肯定と取る事にする。


「そうか」


 スーとの挨拶が終わったのでイノリはシュークリームを創造しようとするが、自分のミスに気がついてしまう。


「MPがねぇ」


 イノリはシュークリームにワサビを入れエルザとフェルに食べさせようと思っていたのに出来ないことに気がつく。

 仕方ないので一度エルザの所に戻りMPを回復してくれと言うが理由を聞かれてしまう。


「......デザートを創造しようと思って」


 そう聞くとエルザは目を輝かせてMPを回復してくれる。

 この状況で奥に行くのは怪しすぎるので普通にシュークリームをエルザと、フェルに創造し渡す。

 

「甘くて美味しいです」

「美味しい」


 本当だったら鼻がツーンとする感覚を味合わせる予定だったのにとイノリが悔しく思っているのを知らないので二人は素直にお礼を言う。

 

「イノリさん、ありがとうございます」

「ありがと、美味しい」


(まぁ、一度安心させてからの方が反応が面白いか......)


 そう思い明後日ぐらいにワサビ入りシュークリームを食べさせてやろうと思いエルザとフェルがシュークリームを食べているうちにまた奥に行きシュークリームを二個創造しワサビも創造する。

 そしてその中にワサビを入れアイテムボックスにしまう。


「よし、これで今度は失敗しないな」


 そしてイノリは何事もなかったかのようにエルザ達の方へ戻る。

 そこにはシュークリームを食べ終わり残念そうにしている二人の姿があった。

 さっきは明後日ぐらいにやってやろうと思っていたイノリだがこの光景を見たら今やりたくなってしまったのでワサビ入りシュークリームを渡してみる。


「ほら、おかわりだ」

「いいんですか?」

「ああ、気にするな」

「ありがとうございます」

「フェルもな」

「いいの?」

「ああ」


 フェルはワサビ入りシュークリームを受け取り少し首を傾げたりしていた。

 イノリはばれたか!? と思うも普通に口に運んだ。

 エルザも普通に口に運んだ。

 さっきは初めての食べ物だったから警戒していたのか一口目が小さかったが今回は警戒していないの一口でかなり口の中に入れていた。

 イノリはフェルはともかくエルザは一応侯爵令嬢なんだから......と思わないでもなかったが気にしないことにした。

 

「な、なんですかこれ!?」

「ツーンってする、ツーンってする」

「くっ、ふははははははは」


 イノリは思わず笑ってしまい涙目のエルザとフェルに睨まれる。

 

「イノリさん! 酷いです!」

「最低!」

「ふはははははは、馬鹿め、騙されるのが悪いのだよ!」


 飲み物をイノリは創造していないので飲み物で流すことは出来ない。

 そしてイノリは見せびらかすように普通のシュークリームを創造し食べる。


「ん〜、美味し〜、甘くて美味し〜」

「うぅぅ、酷いです! 最低です!」

「イノリ最低、キライ!」

「ふはははははは、そんなこと言っていいのか? 飲み物を出してやらないぞ?」

「うぅぅ」

「イノリ好き、飲み物頂戴」

「あっ! フェルさん、裏切りましたね。イノリさん、私も飲み物を」


 涙目でそんなことを訴えてくるがイノリの答えは一つだけ。


「MP切れでーす、てことでおやすみ」


 そういいイノリはベッドに入る。


「あっ! イノリさん! それなら私が回復しますから! 待ってください!」


 そしてこの後イノリが酷い目にあったのは自業自得なのだろう。

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