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時の鼎

病已くんの日常

作者: 篁頼征

ぷらいべったーに限定公開していたものを加筆修正しました。

お楽しみ頂けましたら嬉しいですが、「蒼天の月」本編の紳士な青年を期待されている方は回れ右をお勧め致します。

お読みになったあとの苦情は一切受け付け致しかねます。

 病已くんの日常は、夜明け前から始まる。



 熱くて幸せなのでずっと奥さんの中に居たいのだがお仕事は放っておいてはくれない。権限もちゃんとくれないのだから放置でいいのに。

 とりあえず愛する奥さんの中に夜通し沢山の愛を注ぎ込んだことと、奥さんを愛でまくったこと、そして奥さんからの可愛い夫婦の挨拶(くちづけ)をたっぷりして貰ったことに気分を良くして寝台の帳を開ける。勿論奥さんの寝乱れ姿は誰にも見せたくないので自分が出入り出来る程度の最小限で。奥さんは間違いなく寝不足だろうがたっぷり愛があるので許してくれる。多分。きっと。おそらく。



 浴場へ行くと側仕えが準備をして待っていてくれる。まあそれが彼等のお仕事なので当然だが。身を清めしっかり身支度をして朝政の場に臨む。

 時々、支度を手伝う者が逆上せたように顔を赤くしていることがあるが、気にしている余裕はない。というかどうでもいいと思っていることは多分誰にも知られていない。



 お仕事の大半は宮中の祭礼などの儀式を行うこと、書類確認と署名捺印である。御璽はいろんな意味で押すのが大変な代物ではあるが、慣れればそれなりにこなせるようになる。今は殆どお飾り程度の権限しか与えられず、仕事の大半を閣僚などに丸投げ状態だが、まだこの地位に就いたばかりで力がないので仕方ない。正直やる気は皆無だが、ただ奥さんと子供のために色々頑張っていたりする。何れ実権が手許に戻ればやれることも増えるだろうが、今は奥さんと子供の安全第一で平穏無事に過ごせればいい。



 執務が終わってもお仕事は終わらない。夕食を認め湯浴みを済ませたら閨に押し込まれた女性の相手をしなければならない。流石に夜明け前までがっつり抱きつぶしたので今夜の相手に奥さんを指名したら鬼畜と怒られるだろう。側近に。

 いや、奥さん偉ぶらなくて綺麗で淑やかで可愛くて柔順で良い子だからみんなに人気なんだよ、判ってる。いいだろう。私の奥さんと毎回自慢しているが、民間に居た頃と違って今は沢山の側室を押しつけられている状態なので、そちらも相手をしなければならない。奥さん一人だけならもっと効率よく種を仕込めるのにと思うけど、奥さんの体力は普通の女の子程度しかないから無理させる訳にも。抱きつぶしてるのを知られてるから今でも時々鬼畜と罵られるけど。側近に。



 民間の時は毎日毎晩いつも二人だったし昼間は二人で仲良く家事もしてたから抱きつぶすまではしてなかったけど、夜三回朝二回くらいは普通、ふつう。きっと平均。多分通常。時々奥さんが可愛すぎてそれ以上してたけど、初夜は一回だけだったしちゃんと労わったから大丈夫。奥さん嫌がってなかったし今も気持ち良さそうにしてくれてるし。即位してからは毎夜出来ないから出来た時に注ぎ込む回数とか時間が増えるのは仕方ない。寧ろ当然。綺麗な奥さんが可愛すぎるのがいけない。時々不機嫌になった時とかも奥さんが来てくれるので、たまに不機嫌を装ってみたりもする。だって奥さんが足りてないんだよ、仕方ないだろう。結婚直後もすごく可愛かったけど年を重ねていよいよ艶っぽくなってきた体つきもしっとりとした肌の感触もいけない。頬擦りするともちっとした感じが癖になるじゃないか。吸い付くような肌の感じがまた最高。本当に飽きないくらいずっと触っていられる。どこもかしこもやわやわのふわふわで、でも受け入れてくれるところはきゅきゅっと締まって夢中にさせられる。どことは言わないけど。

 とりあえず閨めぐりは相手も義務として受け入れているんだろうから、適当に相手をして適当に閨を出る。本来は皇帝の閨にその日の相手を務める女性が呼ばれるんだけど、効率重視なら寧ろ皇帝がそれぞれの閨を訪れた方が後処理時間を計算しなくて済むから楽。勿論奥さんだけは閨に連れ込むけど、他は呼ばなくていいよね。うん、今日三人くらい回れば明日か明後日にはまた奥さんを指名出来ると思う。予定では四日後になっていた気がするけど、側室より奥さんを最優先にするのが正しい姿だ。やっぱり側室腹より正妻腹。母の血筋がどうのと騒ぐ輩は当然居るだろうけど、奥さんの立場をがっちり固めるのが最優先だ。勿論授かりものだから側室に次の子が出来る可能性も皆無ではないけど、奥さんにまず第二子をお願いしたい。元々家族計画は奥さんと子供何人かで考えてたんだから、側室はその後でいいよね。というかそうじゃないなら暴れてやる。

 でも一応雑な扱いはしてない。だって気の毒だから。父親に言われて後宮放り込まれたんだろうし、お仕事として来ている以上、こっちも仕事としてこなすけど。種を仕込むだけの簡単なお仕事です、ならまだ楽なのかも知れないけど、正直種を仕込みたいのは奥さんだけなんだよなぁ。他の女の子はもう放り込まないでくれるかな。寧ろもう奥さん以外は希望者募って下げ渡したい。あ、でも双方の要望を聞くようにしないと奥さんに怒られるか。



 そんなことを思いながらなんとか閨めぐりも終わる。あとはまた湯浴みを済ませて今度は一人でちゃんと寝る。次に奥さんの中にたっぷり愛を注ぎ込む日を夢にみながら。

姫初め的なお話を書こうかと思っていたのですが、ぷらいべったーに行ったままの病已くんが暴れだしそうな感じでしたので、こちらに上げました。描写内容的にはこちらでも大丈夫かなと思いまして。

早く日常へ戻れますように、祈願して出しておきます。

今年も宜しくお願い致します。

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