〜始まりは一抹の不安から〜
登場人物
・土明 梓 〈ツチアケ アズサ〉
・稲永 紫雨 〈イナエ シウ〉
・吉武 友麻 〈ヨシタケ トウマ〉
恋ってどんなもの?
嬉しくて 楽しくて 幸せで
飛び上がってしまいそうになる
けれど時には、
悲しくて 辛くて 切くなって
眠れない夜が来ることもある
恋とは
様々な感情が入り組んでいるもの。
この話は、そんな恋の一角。
ある少女達に起こった、入り組んだ恋の物語──────
「いってきまーす!」
誰もいない部屋に響く明るい声。
マンションの5階に1人で住む高校2年の私、土明 梓は今日も元気よく部屋を出た。
「ん〜、良い天気だあ!」
背伸びをしながら朝の眩しい日差しを浴び、見慣れてきた通学路を歩いていた。少しずつ梅雨の匂いがしてきた5月の中旬。雨は苦手だけど、こういった季節の匂いというのは結構好きだ。
「アーズサ!!」
「わっ!ビックリした〜!」
後ろから、同じく、高校2年の稲永 紫雨に抱きつかれた。
「えへへっ、おっはよ〜アズサ。」
紫雨はイタズラっぽく笑った。高校生になってからの私の1番の友達。今日も可愛くて眩しい笑顔だなぁ。
紫雨とは1年の時に同じクラスになって、すぐに意気投合して仲良くなった。2年でも同じクラスになれて、先月は大騒ぎしてたっけ。
「も〜、おどかさないでよ〜!」
「ごめん、ごめ〜ん!」
いつも温かい私の幸せな日常。
あ、でも最近、そんな日常に少し変化があった。
「よお、アズ!おはよ。」
「あ、友麻!お、おはよー!」
それは彼氏ができたこと。彼の名前はトウマ、友麻とは、2年から同じクラスになった。優しくて面白い、クラスの人気者だ。1週間くらい前に告白を受けて、今こうしてつきあっている。
「お、トウマっちじゃん!おっはー」
「おー、紫雨もおはよ。」
まだ慣れない恋人関係。というか、初めてできた恋人だから戸惑ってしまう事が多くて、未だに自然な挨拶が出来ない…
いつかは自然体で話せたらいいな、なんていう小さな目標もある。
恋愛経験ゼロの私には毎日が新鮮で、輝いて見える。これが恋だとするなら、案外いいかも?なーんて考えちゃう。
「アズサ?ねぇねぇ、アズサってば!」
「え?あっ!?ごめんごめんどうしたの?」
「も〜!幸せそうな顔しちゃって!!昨日の事考えてたの?」
「昨日?」
「そう!昨日から愛しのトウマっちとゲーム通信したんでしょ?」
「愛しのって///…」
そう、少しでも友麻と仲良くなりたくて、今クラスで流行っているというサバイバルゲームを始めた。
そのゲームは音声通信も出来るし、もしかしたら友麻と自然体で話せるかも!という下心もありつつチャレンジしていた。
だけど結局、操作が難しくて、友麻から基本操作を教わって昨日が終わった…ダメダメな私にも根気強く教えてくれた友麻に申し訳ないと思いつつも、楽しい時間を過ごした。
「ゲームは難しかったけど、友麻と一緒にゲームできて楽しかったよ!」
「それは、それはラブラブなことでwこっちにまで熱が伝わってくるよ」
「もう!からかわないでよ!///」
そんな風にいつもどうりはしゃいで登校する。こんな日常がずーっとずーっと続けばいいのに。
…けれど、そういう訳にはいかない。私だって、完璧で順風満帆な日々を送れてるわけじゃない。考えてもいいのか、悪いのか分からない。でも考えたら今のままではいられない気がする。そんな悩みだって私にもある。
友麻はなんで私を好きになったんだろう?
この胸の高鳴りは本当に恋なの?
この小説を読んで下さったそこのアナタ。
私のオリジナル作品を読んでくださり、ありがとうございますヾ(●´∇`●)ノ
この話は、本当にあった体験をもとに、私がひとつの物語のように繋ぎました。全部が全部本当の話では無いけれど、少しでも、皆さんに共感や、親近感を抱いていただけるようにとこの話を書きました。
登場人物名は、私のオリジナルですので、少し難しい?漢字の読み方もあります。あて字がほとんどです(笑)
初めて書いた小説なので、間違いや、ご意見があった場合は、知らせていただけると嬉しいです!
最後まで読んで下さった方、面白いなと思って下さった方、本当にありがとうございます。
気まぐれではありますが、まだまだ続きを投稿していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。(*ˊ˘ˋ*)♡