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プロビデンス・アンチテーゼ
おれは確かに
この手で神を殺した。
だというのにこの世界は
いつまでも偶像に縛られている。
風が吹くのは
雨が降るのは
ヒトが生きるのは
世界が廻るのは
神々が決めていると信じ切っている。
百聞は一見に如かずというから
試しに神の骸を晒し上げた。
たがおれは気付いた。
この世界の人々は
偶像のみを認識する盲目の信者だった。
神を殺したとて
世界は変わらなかった。
そこに住まう者たちが変わらない限り。
だからおれは決めた。
滅すべきは神ではなかった。
諸悪の根源を――盲目の信者たちを、滅ぼそう。




