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詩・それに似た何か  作者: 暗雲(くらうん)
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庭と鉄柵と空と翼と



薔薇の花が咲き乱れるような

そんな豪奢なものじゃない


少なすぎない頻度で手入れをしているから

雑草はちらほらと生えている程度の庭


塗装の施された鉄柵

萎れた桜を手向けよう


錆びた血液の匂いが染みついた

この初夏の風を背負って



――本でも読もうか


どちらにせよやることなんてない

近くにあったはずの未来を

自ら遠ざけてまで手に入れたこの庭を

存分に踏みしめながら


光が咲き誇る


庭の隅におれは立っている


読みかけの本を開きもせずに


その背中の翼を動かすことさえできないまま



空を飛びたいとは思わない

眺めることが好きなだけだった




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― 新着の感想 ―
[一言] そこが、生きていくためにと選んだ「世界」だったのかな。 何か、に手をのばす代わりに手に入れた、別の世界。 はたして、そこならば心安く過ごして行けるのだろうか。
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