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詩・それに似た何か  作者: 暗雲(くらうん)
73/448

路地裏の楽師



明かりの乏しい路地裏から

夜な夜な音色が聴こえるという


そこの通りは

居酒屋ばかりが立ち並んでいるので

その音色の正体を知っている人が

いくらかいるはずだと思うだろう


しかしそれが

一人もいないのだ


ある日は尺八のようで

ある日はピアノのようで

ある日はギターのようで

ある日は琴のようで


奏でられる音色は変わりゆく

街の姿を写しているようだと



目立たない小さな居酒屋から出てきた

三十路ほどの男が

突然嬉々としてこう語った


「俺はな、見たんだよ。路地裏の楽師をよ。

 そいつぁとても綺麗な少女のようで、

 顔の整った美男子のようだったのさ」


真偽のほどは分からないが

〝路地裏の楽師〟のうわさは

今になってもひとり歩きしている――




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― 新着の感想 ―
[一言] 詩のようで、掌編のようで。 なにかその、不思議なもの。
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