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釘と人形
諦観だけが
ぼくの味方だった
笑ってしまうくらいの
腐りきった現実
見なくても済むように
眼球を抉った
触れなくても済むように
腕を切り落とした
後に残ったのは
〝諦め〟を背負った人形
伸びた髪はささくれて
爪が皮膚を喰い破っていた
首から足首まで
全身に釘が打ち込まれてる
痛々しいとは思わない
この身もそうだから
けれどやっぱり
どんな釘でもそうあるように
いずれは錆びる
風化もする
避けられない結末と
この身の行く末を
嘆くことも面倒だった
そのうちぼくは
全身が朽ちて
釘も錆びて
バラバラと
崩れ去るだろう
まあいいさ
諦観さえ持っていれば
諦観さえ傍にあれば
諦観さえ味方なら
どうでもよくなるさ




