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火傷
出会いと別れを繰り返す
人生はそういうものだって
あの人はそういった
誰がいついなくなって
誰がいつ現れるのか
予め分かっていれば
時々思う
あの日、あの時、あの場所で
違う選択ができたなら
大事に思う誰かが増えるほど
失うことの怖さが、虚しさが
際限なく膨れ上がる
一度その虚しさを覚えてしまうと
新たな出会いを遠ざけようとする
また失うのが怖いから
触れた肌には
火傷ができる
消えない傷が
生き続けるほど
火傷は広がる
痛々しくなる
だから君は……僕は
触れた手のひらを喜べずに
俯くだけなんだ




