57/449
正義だった僕たちは。
それぞれが信念を持っていて。
それぞれが違う未来を夢見て。
それぞれが、それぞれの信じる道を進んでいた。
そこには決して間違いなんてなかった。
それが良いことだと信じて。
それが正義だと信じて。
異なる信念が衝突したとき。
異なる正義が衝突したとき。
そこにひとつの矛盾が生まれた。
間違えていない。
間違えていないのに。
ヒトはなにかと優劣をつけたがる。
信念を曲げたくないだとか。
信じた正義を正当化したいだとか。
ただ単に力を振るいたいだとか。
それぞれに理由があって。
――はじめから。
はじめから悪なんて存在しなかった。
皆が正義だった。
なのに。
悪にとっての正義なんて、結局は悪でしかない。
みんなが正義で、みんなが悪だ。
悪は、正義に倒されなきゃいけないから。
――僕らはいつか、自滅する。




