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あなたとペトリコール
もしあの時に戻れたら
君になんて言おうかな
たった1℃の温度差が
堪らなく心地よかった
マイナーなJ-POPを聴きながら
君は少し上機嫌
その優しい微笑みを
わたしに向けて欲しいと思った
薄味だったわたしの人生は
あなたに狂わされてゆくの
ペトリコールに踊って歌う
今日くらい許してほしいな
イヤホンの線を引っこ抜いて
少し怒ったふり
君は苦笑いのまま
黙って強く手を繋いでくれた
あなたの隣にいたから
見えた景色がたくさんあるの
土砂降りの悪天候だって
澄み渡る群青に早変わり
君がいつも口ずさんでいた
ちょっと恥ずかしいフレーズ
わたしがギターでコードを弾くから
あの日みたいに口ずさんでよ
気づけばわたしの人生は
すっかりあなたに染まってしまった
どうして どうして
あなたはいってしまったの?
おかしいよ おかしいよ
こんな結末認めたくない
それでも それでも
いつまでもあなたは笑っているの
夜風に混じるペトリコール
君をそっと連れてきて




