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君の影
夏も過ぎ去って
ずいぶんと涼しくなったね
桜の葉が黄色に染まって
乾いた空気が隣を歩く
秋ってやつは
どうにも悲しそうにしているんだ
なんでだろうな
君に訊いておけばよかった
時間が過ぎるのは早いもので
気づけば陽が傾いている
少し、少しだけ
肌寒い気分さ
ただ真っ直ぐの道
自然と足が止まる
どうやら僕は
家の場所を忘れてしまったらしい
まあいいさ
帰ったところで君はいないし
缶ビールの山が崩れているだろうし
何より寒いんだ
陽が落ちる
夜が広がる
薄手のシャツ一枚だけじゃ
いやになるくらい秋を感じるのさ




