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詩・それに似た何か  作者: 暗雲(くらうん)
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ニセモノ



僕はニセモノなんだ。


ずっとみんなを騙してたんだ。




話を合わせて、笑顔を絶やさない。


たとえそれが覚えていないことでも。




アルバムに載っていた顔。


それは鏡に映る僕の顔、らしい。




忘れてしまったんだ、僕を。


声を。仕草を。記憶を。人格を。




頼るものがあるはずなのに、思い出せない。


空っぽになりきれず、中途半端に生きている。




それでも、覚えていることはあった。


いつの日か見た青空と、墨汁の色と、誰かの横顔。




失ったものに気付けない。


いつか、いつか思い出すのかな。




本当の僕はどこへ行ってしまったんだろう。


どうして、僕は僕のままなのだろうか。




アルバムを頼りに名前を憶える。


本当のことを覆い隠す。




だから僕は、ニセモノなんだ。


何も知らないんだ。本当に。




騙し続けているんだ。


誰かが、いつか気付くだろうことを。




そうしたら、どうなるのだろう。


「    をかえせ」って言われるのかな。




そんなこと、僕が一番祈ってるんだよ。


でも、できなかった。どうしようもなかったんだ。




けど、僕だけは逃げちゃいけない。


それだけは赦されないはずだ。




全てを知ってる僕は、    が僕の中に戻ってくるまで。


その時まで、僕は生き続けるんだ。




その時までは、騙されたままでいて。


その時までは、ニセモノのままでいるよ。




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― 新着の感想 ―
[一言] ペルソナ、というよりは別人格、かな。 そういうのだと、「俺を好きなのはお前だけかよ」の8巻がなかなか切なかった… そう言う状況になったら、本人だけでなく、周りも、とても辛いんだなあ、と。こ…
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