表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
詩・それに似た何か  作者: 暗雲(くらうん)
1/442

惰性



温い空気が満ち満ちた

陽の当たらない空間で

虚ろをひとつ握り潰した



天井を見上げると

名も知らぬ蛾が一匹

忙しなく飛んでいた

机に描いたラクガキも

擦れ削れて消えてしまった



誰だってそうさ

ゆらゆらと揺れながら

今日を浪費して生きている

意味なんてないのさ

探すことすら無駄に思えて

爪先を見つめて歩き続ける



縄の輪を前にして

たったの45㎝さえ

飛び降りることができない



何度この部屋に帰るのだろう

何度この部屋で息を吸うのだろう


――呼吸


分からない

分からないまま今日も生きる




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ