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【書籍化】落ちこぼれだった兄が実は最強〜史上最強の勇者は転生し、学園で無自覚に無双する〜  作者: 茨木野
第14章

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243/243

243.開眼

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。



 全てを捨て去った男、ガイアス。

 その代償として、五感の全ては封じ込められたはずだった。

 だが、深淵なる闇の中で、新たなる力が産声を上げようとしていた。


 そう、目は見えないはず。

 音も、匂いも、肌の感覚すらないはず。


 なのに――【わかる】。

 否、えるのだ。

 敵の放つ殺意の奔流が。

 それが我が身に届く、致命のタイミングが。


 どう言えば良いか。

 実際に網膜で捉えているわけではない。

 依然として世界は真っ暗闇の中なのだ。物理的に見えるはずがない。


 だが、わかるのだ。

 攻撃が来るという事実が。

 そして視えるのだ。攻撃の軌道が描く、鮮烈な光のラインが。

 完璧な、回避と反撃のタイミングが。


 ガイアスは、脳裏に浮かんだ「視覚」をなぞるように、ゆらりと動いた。


 ヒュンッ!


 敵が正面から放った鋭利な刺突が、ガイアスの眉間数ミリ先を空振る。

 このままけなかったら、眉間を打ち抜かれて死ぬ。

 その結末が視えていたからこそ、最小限の動きで回避できたのだ。


 人間の目ではあり得ない芸当。

 通常の「視覚」とは、その場、その時にある情報を、リアルタイムで追っていくだけの器官に過ぎない。


 だが、ガイアスの【心眼】は、その次元を超越していた。


 まず敵が攻撃しようと筋肉を収縮させた瞬間(過去)、敵の位置が視えている。

 そしてどういう攻撃を放つかという動作(現在)が視える。

 さらに、このままだとどうなるのかという結末(未来)が視えている。


 過去、現在、未来。

 そのすべての情報が一瞬にして、奔流となってガイアスの中に入ってくるのだ。


 とてつもなく、奇妙な感覚だ。

 こんなそれぞれ別の時系列の情報が、一気に入ってきたら、常人なら脳が焼き切れ、発狂していただろう。


 だが、この真っ暗闇で、他に何もノイズがないこの場所でなら――受け入れることができた。

 五感が遮断されているからこそ、脳のリソース全てを「心眼」の処理だけに費やせたのである。


 ガイアスは、舞うようにける。

 敵の攻撃を。

 そして、流れるような動作で懐へと潜り込んだ。


 ドゴォッ!!


 強烈なカウンターが、敵の鳩尾に吸い込まれる。

 過去、現在、未来。それを同時に視ることのできる今のガイアスにとって、敵の攻撃に合わせてカウンターを叩き込むことなど、赤子の手をひねるかのごとく、容易いことだった。



【おしらせ】

※1/9(金)


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