231.懐かしい人
ガイアスたちに、武器を作ってくれることになった、八宝斎。
「武器を作るって言ったけど、具体的にはどうやって作るんですか……?」
「簡単さ! おれを殺してみろ!」
……一瞬、何を言ってるのか、理解できなかった。
エリーゼは戸惑いながら言う。
「あ、あの……気のせいでしょうか? 殺してみろとか、なんとか……」
「気のせいじゃあない。おれを殺してみろ! それで、その人の性格や、向いてる武器がわかる!」
ええー……とドン引きする女子チーム。
「が、ガイアス君……どうしよう?」
エリーゼがガイアスに助け船を求めてくる。
ガイアスとしても、まあ、ツッコミを入れるところではあった。
けれど、だ。
相手は兄と同様の人外。殺したところで恐らくしなない。
「彼の言うとおりやってみて」
「で、でも……人殺すのはちょっと……」
「大丈夫。八宝斎は人間じゃあないから」
ガイアスの目は、八宝斎の本質を捕らえていた。
彼は人間に見える。が、今の彼は人間の体をしていないのだ。
人っぽい何か。
それが八宝斎。
「はは、本当にいい目ぇしてるねえ君! ってことだ。おれを殺してもしなねーのよ。だから、遠慮無くこい!」
……勇者パーティのメンツはあきれつつも、どこか、納得していた。
一番身近に、こんな感じの人がいたからだ。




