191.三角関係
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
翌日。
俺はゲータ・ニィガの学校に来ていた。
授業は……まあダルいけど、ガイアスやミカエル、嫁や友達がいるからね。
退屈だけど、我慢して学校通っているよ。
で、今は昼休み。
俺はひとり屋上に来ていた。
そこへ……。
「さすがですね、お兄様」
「おう、マーテル」
前世で妹(分)だった少女、星の精霊マーテルが、俺の元にやってくる。
『なにがさすがなのじゃ……?』
俺の中にいる、魔王ヴェノムザードが尋ねてくる。
「マーテルがさ、精霊の言葉で、俺に屋上に来いって呼び出してきたんだよ」
「精霊の言語は、人間には知覚不可能です。それを聞き取ったお兄様は、さすがです……と感服いたしたのです」
マーテルの言葉に少し苛立ちが混じっている。
「どったん?」
「……なぜ無関係な女がいるのですか?」
魔王のことを言ってるらしい。
マーテルは俺だけと話したがっているっぽいしな。
「まー、しょうがないだろ。魔王は今俺の従魔。一心同体なんだから」
『そうじゃそうじゃ、あきらめよ』
ぐぬ……とマーテルが歯がみする。
「そこは前は、私の場所だったのに!」
『まえ? 私の場所? さて、どういうことじゃ勇者よ……?』
あー……その辺説明しないとな。
「ま、座れよ。昼飯にしようぜ、三人でさ」
ぽんっ、と魔王が俺の隣に顕現する。
銀髪の、もの凄い美女。こいつが魔王ヴェノムザード。俺の従魔だ。
敷物を広げて、俺たち三人が座る。
俺は異空間からバスケットを取り出す。
蓋を開けると、そこにはサンドイッチが入っていた。
「おほー! 勇者の手作り料理~! いただきまーす!」
がつがつ! と魔王がサンドイッチを食べ出す。
「勇者の料理は美味いのじゃー!」
「……ふん、あなたに言われずとも、お兄様が美味しいご飯を作ることは、知ってますっ」
ぱくっ、とマーテルが一口食べる。
つつぅ……と彼女が涙を流した。
「ああ……懐かしいお味……2000年ぶりの……お兄様のご飯……」
あー……そっか。
マーテルからすれば、それくらい振りか。
「のぅ、勇者よ。きになっとったんじゃが……こやつとはどのような関係なのじゃ? おぬしに妹がいたなんて、初耳じゃぞ?」
まあ、魔王は知らないか。
ふむ……ちょうどいい。
「ガイアス、そんなとこで見てないで、来いよ」
俺は上空を見上げながら言う。
ずずずう……と空間に穴が空くと、そこからガイアスが下りてきた。
「なんでバレてたのさ……結構遠くから、遠見の魔法で見てたのに」
「わはは! ガイアスの居場所ってなんとなくわかるんだよね。匂いとか、気配とかで」
「こわ……普通にきしょいんだけど……」
ガイアスが俺からかなり距離置いたところに座る。
がーん……兄ちゃんしょおーっく。
一方、マーテルがこわばってるのがわかった。
「どうしたマーテル?」
「……信じられません。私はこの場に、結界を張りました。ここは、領域結界内です。私に立ち入り許可されたものしか、入れないはずなのに……」
ガイアスは普通に入ってきた。
だから、驚いてるんだろう。ふふ……。
「我が弟は常に進化してるんだぜ」
「…………そうですか」
きっ、とマーテルがガイアスをにらみつける。
「まあいいでしょう。教えてあげますよ、そこの偽物の弟にも」
「いや偽物って……ボクは兄さんの本当の弟なんだけど? ボクからすれば君の方が偽物の妹なんだけど」
二人がにらみ合う。
俺と魔王はサンドイッチをもそもそと食べる。
「三角関係者のぅ♡ よきよき」
「相手が弟と妹なんだが……?」
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