177.踏み台の邪霊
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
転生勇者ユリウスが、嫁たちと眠っている、一方その頃。
理事長室にて。
「さ、あなたたちの出番ですよぉ、邪霊の皆さんぅ」
邪霊。邪悪なる意思を持つ、上位精霊のこと。
理事長ルシフェルは、冥界に封印されていた邪霊を解き放ち、こうして地上へと持ってきたのだ。
そこにいるのは、六体の邪霊。
人型が3。
異形が3。合計で6体。
「三大怨霊、そして三大妖怪。あなたたちはまあぁ~……マーテルのつなぎです」
びきっ、とその場に集まった2つの3たちの額に、血管が浮かぶ。
「おいおいおいおい舐めてんじゃあねえぞ? この大嶽丸をよぉお!」
鬼持った異形の鬼が言う。
それに同調するように、同じく鬼、そして狐の化け物がうなずく。
「……ふん。相手はたかが人間。我ら怨霊に敵う道理もない」
人型の化け物、怨霊が言う。同じように二人が同調するようにうなずいた。
彼らは冥界に長く、危険人物として捕らわれていた妖怪、そして怨霊たちだ。
ルシフェルはそれを精霊という形にかえ、そして肉体を与え、地上へと持ち運んできたのである。
「人間なんぞ、大嶽丸ひとりで十分に粉砕してくれよう!」
「……いいや、ここは拙者が」
誰もが我こそはとやる気を出している。
「おいルシフェル。本当だろうな。勇者を殺せば、この世に真の肉体をもって転生させてくれるんだなぁ?」
「ええ、大嶽丸さん。約束しますよぉ」
今の彼らは仮の肉体を与えられてる、不安定な存在でしかない。
長くこの世にとどまるためには、転生する必要がある。
そのすべをルシフェルが持っているため、彼らは理事長に従っているのだ。
「やはりおれさまから行こう!」
「いやぁ、ひとりひとりではかったるいのでぇ、全員で行くのをおすすめしますよぉ」
「ふんっ! その必要はない。このおれさまひとりで十分だ。勇者なんぞ、瞬殺してくれよう! この、大嶽丸様がな! ゆえに、貴様らの出番はない! がはっはっは!」
そういって大嶽丸が消える。残りの邪霊たちもその場から消えた。
ルシフェルは「やれやれ、血の気の多い連中ですことぉ」とあきれたようにため息をつく。
そして、にんまりとルシフェルが笑った。
「さ、今回も勇者の、踏み台になってもらいますよぉ、悪の皆さん♡」
【★☆★読者の皆様へ 大切なお知らせです★☆★】
先日の短編好評のため、
連載版、投稿しました!
タイトル変わりまして、
『転生した悪役令嬢が世界最強の魔術師になった訳~破滅エンドが嫌なので魔術を極めることにしました。主人公と攻略対象との恋路の邪魔をする気は毛頭ありません。なのにどうして私が全員からモテてるの?』
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