169.転校生は突然に
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
アイン王立学園。
俺や愛しい弟と仲間たちwith嫁が通う、学園。
もともとはヴェノムザードが使っていた魔王城を、学園として機能できるように、改造したものだ。
立派の校舎の前に馬車が留まると、俺たちが下りる。
「あ、み、見ろ! S4だ!」「ほんとだ、S4だ!」「ほんもののS4だ!」
んー?
なんだなんだ?
「あにうえ、えすふぉーってなんです?」
「わからん。ガイアス知ってる?」
俺とミカエルがたずねると、はぁ……とガイアスがため息をつく。
「兄さんはほんと……まあいいか。S4っていうのは、こないだ対校戦に出てたメンバーのことだよ。兄さん、ボク、ミカ、エリーゼ、サクラの」
「はーん……。ん? S,4のなのに、五人いるんだが」
「兄さんは、その……」
言いにくそうにするマイベストブラザー。
「ひぃ! Sだ」「ほんとだSだ!」「S……」
えすぅ?
ガイアスがため息交じりに言う。
「Sは兄さんのこと」
「おおん? どういうこっちゃ」
「S4は、スペシャルな4にんって意味じゃあないんだ。S(凄すぎるやばいやつ)+4(人の配下)、略してS4」
「はえー……まぎらわし」
すごいのが5人でS5でもいいのにな。
「てか凄すぎるやばいやつって……俺、なにかやっちゃいましたかね?」
「……つっこまない、ぼくは突っ込まないからな!!!!!」
すると俺たちのそんなやりとりを見て、ダンタリオンが「デュフ♡」とだらしない笑みを浮かべる。
「なるほどガイアスさんは受けと」
「受け?」
「ユリウスさんは攻めと」
「攻め?」
「ユリ×ガイは基本。ガイ×ユリもいいですがこれはなかなかデュフフフフ♡」
と、そこへ……。
「おーい! ユリウスくーん! みんなー!」
「あ、えりーぜとさくらですー!」
ばさ! とミカが翼を広げてとぶと、エリーゼにだきつく。
エリーゼはミカをだっこして、よしよしと頭をなでる。
「おはよ、みんな」
「おいっす」「おはよう」「おはー」「エリーゼさん、サクラさん、おはようございます」
これでS4がそろったようだ。
俺はエリーゼに聞いてみる。
「なー、S4って知ってる?」
「ユリウス君とわたしたちのことでしょ?」
「なんだ知ってるのかー。ねえ俺なにかした?」
「うん、対校戦で、たっくさんね」
うーん、そんなにしたかなぁ。
いつも通りだったんだけどなぁ。
「ユリウスはん、普段からやばいけど、こないだは特にやばかったしなぁ。それに加えて、対校戦は全国中継されとったからな。よりユリウスはんの尋常じゃないっぷりが、幅広い層に知られることになったんやろな」
サクラがそういう。
えー、あれみんなに見られたのか―。うん!
「つまりガイアスが勇者に覚醒して、超大活躍したとこがみんなに見てもらえたってことか! うんうん! いいね!」
「な、なんでそんなんで喜んでるのさ」
「そりゃ、大好きなガイアスが、大活躍してたんだ。兄ちゃんうれしくなっちゃうよ」
「ば、馬鹿もう……」
そんな様子を、女子組が「あいかわらずだねー」「嫁ができたのに弟といちゃつくなー」「でゅふふふ♡ 厚い本がさらに分厚くなります……でゅふふふふ♡」
☆
さてそんなふうに、いつものメンツと一緒に、俺たちは教練室へとやってきた。
王立の全校生徒がずらりと縦一列に並んでる。
「あー? なんだこれ」
「兄さん、始業式だよ」
「始業式ぃ? そっか、夏休み開けたからか」
だるいなー。
そう思ってると、シルクハットかぶった、にやけたつらがむかつくやつが、ひな壇の上に現れる。
「あ、旧でやがるです」
「ミカ、もはや兄上って言わなくなったよね……」
「あんなのどーでもいいです」
「辛辣……」
理事長、ルシフェルが「えー」とにやにや笑いながら言う。
「おはようございますぅ、みなさん。今日から新学期ですねぇ。文化祭とか体育祭とかありますから、準備とか忙しいでしょうけどがんばってくださぁい」
ほーう。
文化祭……体育祭……そんなのものあるのか。
『イベントもりもりじゃな、我が主よ』
魔王の声が体内から聞こえてくる。
『それより、感じ取るか?』
「ん? ああ。さっきからビシビシきてる、あれか?」
『うむ……どうする?』
「どーもしねえよ」
来たらやっつけるだけだ。
ガイアス含めて、俺と魔王の会話についてけてないようすで、こくびをかしげてる。
「えーでは、突然ですがぁ、ここで転校生を紹介しまぁす。どうぞぉ」
そのときだった。
どがああああああああああああああああああああああああん!
「「「きゃああああああああああああああああああ!」」」
突如として教練室の天井が、破壊された。
上から何か落ちてきたみたいだな。
「に、兄さん!? 大丈夫!?」
「おうよ。さすがガイアス、すぐにみんなに結界をかけて守ってたな」
「あ、いや! それはいいんだけど! それ!」
ガイアスが、俺の頭上を指さす。
「ん? これ、ああ……多分俺の命狙っての一撃だろ?」
俺の頭上に、超巨大隕石が乗ってる。
乗ってるっつーか、俺の上に巨大隕石が落ちてきたのだ。
そして隕石の上には、一人の女が乗ってる。
金髪の、きれいな女だ。……って、あれ?
「あの女どっかで……」
すると隕石の上に載っていたおんなが、音もなく降りてきた。
俺はぺん、と隕石を手で払って消し飛ばす。
「……さすがですね、お兄さま」
「「「……は? お、お兄様ぁあああああああああああああああああああ!?」」」
その謎の人物は、俺を殺そうとしてきたくせに、俺のことを、お兄様と呼んできやがったのだった。
【★☆★読者の皆様へ 大切なお知らせです★☆★】
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『【連載版】俺だけステータスオープンできる件~はずれスキル【開】のせいで実家を追放されたが、ステータス確認できる俺はチートスキルもS級アイテムも選び放題で気づけば世界最強。俺を虐げた皆ねえ今どんな気分?』
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