78話 夕漓のデートと緋月
夕漓はとても緊張していた。
場所決定から(転校する前から知っていた)ずっとプランを考えていたのだが、和登が女の子になっていたのを知った時は軽く絶望していたが今はそれでもいいやと思って夕漓は楽しみにしていた。
「か…神奈ちゃん!私イルカショーとか見に行きたい!」
夕漓がそういって、神奈がパンフレットを取り出して言った。
「えっと…こっちだね!着いてきて!」
神奈がそういって夕漓を引っ張って連れていったが夕漓は、
「あ、あの!ちょっと待ってください和登くん!?」
「なに?どうしたの夕漓ちゃん?」
「いや…緋月ちゃんいたので…ちょっと緋月ちゃん?」
そういって、夕漓は緋月の所に行っていった。
「え?あぁ夕漓ちゃんか!私ちょっと話してたよ!そっちの神奈ちゃんは彼氏の設定とか?」
そういったら夕漓が赤面して神奈の後ろに隠れたので神奈は、
「いや彼氏の設定って?同じ女の子から多分設定でもないと思うけど…」
「あ、そうだよね!ごめんごめん!」
そういって二人は別の所に行って言った。
「夕漓ちゃん?大丈夫?精神ダメージとかないよね!?」
「う、うん!大丈夫!早く行こうよ!」
そういって、神奈と夕漓はイルカショーのある外にむかった。
「楽しかったね!和登くん!でもちょっと寒くなったかな…」
イルカショーが終わり、夕漓が言ってきたが神奈は、
「大丈夫?ちょっと…近く来ていいか?」
「え!?ぃ…いいよ…ちょっと恥ずかしいけど入るわ!」
そういって夕漓は近づいて言った。
「和登くん…暖かいわね…なんか私緊張してるよ…」
「いや私からいったけど、恥ずかしいし結構きついからやめてくれるかな?」
「ごめんごめん!ちょっと緊張しちゃってね!じゃあ…パンケーキとか食べる?」
そういったら神奈は笑顔でいいよと言って行ったが、ある男の子が、
「あの人…神奈さんと夕漓さんか…女の子同士だったっけ?神奈さん元は男の子らしいけど…まぁいいか…」
そういってサングラスをかけているのが一瞬神奈からみえたがあえて言ってなかった。
二人が水族館内のカフェに入ってパンケーキを食べてる間、夕漓が言ってきた。
「美味しいわ!っでもおごってくれるの?」
「う、うん!(ちょっと高いけど…)」
そういってたら夕漓がパンケーキを一口切りにして神奈の口元にもってきて夕漓が言った。
「は…はいこれ!ちょっと恋人っぽいことしたいなって…いいかな…」
「えっと…いいよ!まぁ女の子同士だから悪くはないと思うけどね!」
そういって神奈も一口にして夕漓に持ってきて食べさせた。
「やっぱり美味しいね!」
そういってしばらくカフェで話したりしていた。




