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【完結】最強パーティーの雑用係〜おっさんは、無理やり休暇を取らされたようです〜【書籍全3巻】  作者: 凡仙狼のpeco
エンディング:少女の旅立ち編

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少女は、竜の勇者を始末したようです。

閃光が治まった後。


 目の前にクトーの姿はなく、周りには全てを吹き飛ばした後のクレーターが広がっていた。

 

 山を抉り、盆地のように変化した後の中空で、レヴィは両翼を広げ、手にしたニンジャ刀を頭上に掲げた姿勢でチラリと上を見る。


 そこに、リュウがいた。

 レヴィが受けた、彼が振り下ろした大剣に力は篭っていない。


 人竜形態の全身から煙を上げながら、彼が悪態をつく。


「ーーーやり過ぎだろ」

「やらなきゃ勝てなさそうでしたから」


 チェックメイト。

 それは、レヴィが詰め切られた状態を示す言葉だが、これは殺し合いではなかった。


 リュウが振り下ろしたのは剣の腹。

 レヴィを叩いて気絶させようとしたのだろうし、殺さないように力を加減したのだろう。


 だから、届かなかった。


「せめて鞘を被せて、本気で振り下ろすべきでしたね。リュウさんの優しさに感謝します」

「クソ……お前は殺す気だったってのか?」


 グラリ、と傾いだリュウを軽く避けて、緩やかに落下し始める彼にレヴィは声を掛ける。


「いいえ。信じたんです。リュウさん達なら、全力をぶつけても死なないって」

「モノは言い様だな……だが、アイツはまだ潰れてねーぜ?」


 切り札を切っちまって、勝てるのか?


 すれ違いざまに牙を見せて笑みを浮かべた彼に、レヴィはうなずく。


「分かってます。でも、リュウさんを先に潰せたのは収穫です」


 レヴィは、厳しい顔で下を見下ろす。




 ーーーそこに、無傷のクトーが立っていた。




 クレーターの縁で、手にした【死竜の杖】を【真竜の偃月刀】に変化させて、メガネのチェーンとファー付きインバネスコートの裾を風にはためかせている。


 手にしているのは【転移の札】である。


 ミズチの力が借りれないので〝絆転移(バンドテレポート)〟が使えず、せいぜい防御結界を展開するくらいしか出来ない、と思っていたのだが。


 ーーーあっちはあっちで、切り札を隠してたわけね。


 あの状況でそのとっさの判断が出来るのは、最早流石を通り越して化け物だ。


 リュウですら反応出来なかったのに。

 あの男は、本当に、どの口をもって自分をただの雑用係だなどと言っているのだろう。


 レヴィは、クトーから放たれた光の貫通魔法を避けて、クレーターの真ん中に向けて降下する。


 形態変化からのギガフレアは、こちらも無茶をし過ぎた。


 むーちゃんが明らかに消耗しているのが感じ取れたので、人竜形態を維持したまま、クトーと決着をつけるのは無理である。


 地面に足をついた瞬間に、むーちゃんが分離してぐったりと肩の上に乗る。


「ありがとう、むーちゃん。付き合ってくれて」

「ぷにぃ……」


 そっと地面にむーちゃんを横たえたレヴィは、再び自身の形態を変化させる。


「―――〝双刀炎舞(ソウトウエンブ)〟」


 レヴィがニンジャ姿の次に発現させ、ぷにおに一撃を加えた……踏み込みと単体戦闘での攻撃力なら最強の、〈火〉の舞闘士ソードダンサー


 両腕に浮かぶ白いヘナタトゥーと、炎の双刀を構えて、レヴィはクレーターの中にふわりと降り立ったクトーと対峙する。


「逃げ回るのは、終わりか?」

「ええ。もう打てる手は全部打ったし、余力もそんなに残ってないもの。……でもそれは、貴方も同じでしょ?」


 レヴィは首を傾げ、前後に両腕を広げて半身の前傾姿勢を取る。

 クトーもまた、それに応じるように低く、偃月刀の先端を地面につける刺突の構えを見せた。


 勝っても負けても、これが最後の真っ向勝負。


 ーーー私は、必ず勝つわ。クトー。


 貴方に、一人前と認められる為に。

 

 


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― 新着の感想 ―
[一言] あのレヴィーがリュウを倒すようになるとは……。 本当に成長しましたな。
[良い点] リュウ最後にちと甘かったか 娘(だった存在)だからか?w 最後に隠された手は・・・いろじかけ?w [一言] レヴィがんばれ~
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