アメノトキ
「私ね、告白したいことがあるの」
唐突に彼女はそういった。
その時はただ純粋に心臓がドキリとした。
そう言ってきた彼女は、いつも空を見ている不思議な少女で、何より目をひくのが艶やかな漆黒でしっとりとした長い髪。そしてガラス玉のような瞳だった。
その日はひどく雨の降る日で、外は灰色に染め上がり、まるでバケツの水をひっくり返したような雨が降る。遠くでは雷が鳴り、窓ガラスがガタガタと音を立てていた。
そんな外の天気を微塵も気にしていない様子でただ淡々と恥じる事なくそう告げた彼女の表情は、まるでいたずらっ子のような顔をしていた。けれどおちょくっているような雰囲気もなくて、僕はまたこの瞬間に彼女に惹かれていたかもしれない。
けれどそれを確かめる術は、もう残っていない。
中学二年に上がり、番号順的に窓側の席を確保した僕は窓から見える天気に悪態をついていた。
雨だ。梅雨。五月雨。
飽きることなく連日と降り続けている。
別に僕が野球部で野球ができないからとか、筋トレメニューが増えるからなどという理由で雨を嫌っているわけではない。そもそも野球部にも、はたまたサッカー部にも、なんなら部活にすら入っていない。この中学校は最初は部活に強制参加なので、特に費用のかからなさそうな陸上部に入ったけれど一年でやめてしまった。二年になった今となっては何もやっていない、いわゆる帰宅部というやつだ。
ならなぜこんなにも雨を敵視するのか。事実敵だからである。僕は体を動かすより本を読んでいたほうがずっと気持ちがいい。本とは紙で出来ている。言わずもがなだ。紙の敵は水気、つまり湿気なのだ。ここで紙の敵はハサミだろ、という頓智が言える人がいたらぜひ会ってみたい。
話が少しそれたが、結局のところ湿気でベタベタすると気持ちよく本が読めない。それが理由である。
時間が経つにつれ大きくなっていく校庭の水たまりを肘をつき眺めながら、朝のホームルームを聞き流していた。先生が何かを言っているがノイズとしてしか僕の耳には届いてこない。むしろ雨の音のほうが大きかった。
やがてガラガラッという音がした。ホームルームが終わり、先生が出ていったのかと思った。そこで僕は初めて前をみる。先生は出て行っていなかった、むしろ誰かが入ってきたのだ。そしてその誰かは僕らを前にしてこう名乗った。
「速水琴乃です。よろしくお願いします」
雨の降る日、転校生がやってきた。
春ではなく、少し過ぎたこの梅雨の時期に転校とはそれだけで随分と不思議だった。始業式もとっくに終わり、ようやく新しいクラスにも慣れ始める頃。まるで意図してこの時期にやってきたと、なんだかそんな感じがした。
彼女は一言でいえば落ち着いた少女だ。付け加えるならミステリアスでもあった。転校してきた始めのうちは、それまた色々な人に囲まれるものだ。そして根掘り葉掘り聞かれるのもワンセット。
しかし彼女は多くを語らない。好きな食べ物はなんだとか、好きなアーティストはなんだとかという質問には答える。けれどどこに住んでいたのかとか、前はどんな友達がいたのかという質問に答えているところを僕は見たことがなかった。僕はその輪には入っていないけれど、それでも端から聞こえてくる限り彼女は過去を語らない。
相変わらずの雨が降り続けているとある日、僕は初めて彼女と話す機会があった。場所は図書室、時間は放課後。
「本好きなんだね」
本を探し、棚の前をウロウロしていたところを後ろから声をかけられた。そうして彼女は僕の隣に立つ。
「あ、うん」
突然の事で僕はビックリしてうまく言葉が出ず、それだけしか言えない。
「ねえ、君はこの雨は好き?」
「え?」
思わず聞き返してしまう。
「私は嫌い。この雨。触れたら消えてしまいそう」
彼女はそれ以上何も言わずに本を一冊抜き出すと、どこかへ行ってしまった。
僕は半ば呆然として、なんだったんだろうと思いつつも、一冊本を選び、席へ着く。
僕も雨は嫌いだ。しかし僕が嫌いなのは雨がもたらす湿気であって、雨音は好きだ。心地よい。そんなしじまな世界で僕は物語の世界へ没入していく。やがてチャイムがなり、いつのまにか時間はすぎ下校時刻になっていた。僕は本を棚へしまい鞄を持つ。
ガラガラと扉が開閉する時の音がなる。ちょうど彼女も図書室を出ようとしていた。彼女はちらりと僕を一瞥だけして、さっさと外へでてしまった。
それが僕と彼女の最初の出会いだ。
それから僕たちは毎日放課後の図書室で会っていた。別に約束をして会っていた訳ではない。僕が先の時もあるし彼女が先にいることもある。彼女が先にいる場合、決まって空を眺めていた。この灰色の空を。そこから落ちてくるこの雨を。
僕はそんな彼女を一瞥するだけで話しかけはしない。話すときは大体彼女から声をかけてきたし、その頻度も対して高くはなかった。けれど僕の中で彼女の存在が当たり前のものとなって、いつしか図書室以外でも知らず知らずのうちに目で追っている時があった。そしてそれを自覚し始めた時、同時にこの地域に異常気象が発生していた。
『現在この地域に異常気象が発生しております。今のところ交通網、生活に大きな支障はありません。気象庁はこの原因を詳しく調べていくとの事です』
テレビの向こうのお姉さんが決められた文を淡々と読むのを、僕はただ黙って聞き流していた。連日降り続けているこの雨こそが異常気象のようらしい。言われて気付く。僕たちはここ二週間と少し、晴れの日を太陽を白い雲をそして青い空を見ていないのだ。流石に長すぎた。
それでも雨はひたすら静かに降っているだけ。道端の鼓草や四葩の上を水滴が走る。灰色の世界に咲く麝香連理草が鮮血のように赤く映える。異常気象だろうが僕たち学生の生活にはなんの支障もない。あのお姉さんの言う通りなのだった。
「あら、また会ったね」
そうやって笑いかけてくるのは速水琴乃だ。休日以外は毎日ここで会っている。放課後の図書館だ。
「君が転校してきて二週間と少しだけど、毎日会ってたら新鮮味もなにもないね」
僕は棚の前で本を出して中を少し読んでまた戻したりしながらそう答える。
「私達それほど気が合うのかもね」
彼女もまた本を選びながら答える。お互い顔を合わせて話した事はただの一度もない。
「君はよく空を見ているじゃないか、本当は雨が好きなんじゃないの?僕は嫌いなんだ」
「・・・よく見てるね」
「別に・・・ただ目に入るだけ」
そう答えるともう彼女はなにも言ってこなかった。僕はその場を立ち去ろうとして、あることを思い出してついつい「あ」と声がでる。
彼女はどうしたの、という表情で見つめてくる。
「あ、いや大した事じゃないし、君には関係ない。ただ今日は用事があって少し早めに帰らなきゃいけない事を思い出しただけ、ちょっと時間が気になっただけだよ」
僕は本棚で死角になっている時計を見ようと、見える場所まで移動しようとした。
「十六時四十二分よ」
僕は立ち止まり、思わず彼女の方を振り向く。彼女はあっけらかんとした表情で莞爾と笑っていた。
僕は戸惑いつつも一応ありがとうと答え、本を一冊抜き取ってその場を離れようとした。
歩きだした僕の背中に彼女の静かな声がぶつかった。
「この雨、止まないって言ったらどうする?」
僕は一瞬だけ立ち止まり、
「・・・そうしているやつを呪うに決まっている」
僕はそう答えまた歩きだし、席について本を開いた。相変わらずの雨が降り続け、灰色の空は果てしなく広がっている。だけれどぽつぽつと降る雨の音は妙に聞き心地が良かった。そして無性に悔しくもあった。
各地で河川の増水、家屋の浸水など実質的被害が各地で出始めた。一部では避難指示も出されているらしい。僕の住むこの地域では目立った被害はないが、それももうしばらくだろう。
いよいよこの気象が異常だと誰もが確信し始めた。
滔々と流れる血液に、ほんのわずかな毒を一滴差したように。それがやがてゆっくりと体を蝕んでいくように。そうなっている事に全く気付かずに僕らは日々を過ごしていた。過ごしてしまっていた。きっとこれだけでは終わらない。僕はこの異常気象の原因を、死んでも知りたくはなかった。
この日の授業は全て上の空だった。なにもかもが僕の耳をすり抜けていく。チョークが黒板に当たるあのカツカツとした音もシャーペンが紙の上を滑る音も、全てはただの雑音となって流れていく。
窓から外を眺めれば巨大で灰色の雲の塊が、明確な悪意を持って僕たちの上に重くのしかかっている。そこから落ちる雨はもう雨じゃない。幾千もの弾丸となって僕らを攻撃するのだ。
ふっと僕は横に向けていた首を前に戻した。変わらずに教師が教鞭をとっている。それを必死にノートに写していく生徒達がいる。その中に、横を向きただ外を眺める女子生徒がいた。彼女だった。
そんな彼女を見ているとうっかり目があってしまった。そのガラス玉のような黒い瞳で見つめられると、まるで心の中まで見透かされそうで僕は極力目を合わせたくない。
気づけば放課後になっていた。雨は止むことを知らない。湿気は不穏な塊として僕らを包み込む。
いつも雨が降っているように、僕も相変わらず図書室に向かう。きっと、もしかしなくても彼女はいるだろう。今日はなんだかいてほしい気分だった。
図書室へ向け階段を上る。遠くで雷がなった。音は大きくなかった。光も見えなかったはずだ。それなのになぜ、今窓ガラスが割れたのだ。
「っ!!」
パリーンという明らかにガラスが割れた音がして、その破片は僕を襲った。咄嗟に腕で顔をかばう。この時期は既に夏服だが、雨続きで冷える気温のせいと自分の寒がりのせいで学校指定のカーディガンを着ていたせい・・・いやおかげで、怪我をする事はなかった。
割れたガラスは僕の足元に散らばり、ガラスが消え遮るものの無くなった窓からは無遠慮にこれでもかと雨が入りこんでくる。落ちたガラスの破片と階段を、そして僕を徐々に濡れさせていった。
取り敢えずは先生に報告しなければならない。放置すれば後々面倒くさくなるのは目に見えている。職員室へ行くのはここからでは遠い。図書室へ行けば司書教諭がいるはずだ。その人に事の顛末を話そう。そうして僕はもう一度歩きだした。
結果として図書室に先生はいなかった。いつもいるわけではないし、会議などで席を外している場合もある。おそらく今日はそんな日だ。
「今日も雨だね」
図書室にいたのは彼女一人だった。まるで僕を待っていたかのように、まるで溶け込むように話しかけてきた。遠くで鳴っていた雷が徐々に近づくのを感じ、雨が強くなっているのも音を聞けば分かった。いつもの雨だけれど、今日はどこか違う気がした。
「ねえ、たまにはお話ししない?いつも会っているのに本を読んで終わるのはつまらないでしょう?」
それだけ言って彼女は一人で歩きだした。出口へと向かっている。歩くペースに合わせて揺れる緑の黒髪が、こっちへおいでと手招きしているように見えた。二人しかいない図書室でも良かった気もするのだが、どうやら場所を変えるらしい。確かにルール上図書室での会話は厳禁だ。図書室を愛する者としてルール破りはやはり気が引けた。彼女も同じだろうか。それとも―――。
着いた場所は屋上への扉の前。さすがにこの雨の中は外には出られない。人気のなさでは校内で上位に上る場所だった。
「で、なんの話がしたいの?」
僕はぶっきらぼうにそう尋ねた。こんなところ女子と来たら一瞬でも期待するのが男子ってもので、ましてや中学生というまだまだ幼い心を持つ僕としては少しばかり鼓動は早くなってしまう。
「私ね、告白したいことがあるの」
唐突に彼女はそう言った。
ドクン。確実に鼓動がワンテンポ早くなった。ゴクリとつばを飲み込む。僕は何も言わず、いや言えずに彼女の次の言葉を待った。
彼女もワンテンポ遅らせて一呼吸してから、声を放った。
「明後日、この世界は壊滅状態になるって言ったら、君は信じる?」
「は?」
余りにも見当違いな、的外れで期待外れで意味の分からない言葉を聞いた。素で言葉がでた。これが素の言葉かとどこかで感心しつつ、鼓動は急速に減速していくのがはっきりと分かった。
「正確には壊滅状態になるというか、壊滅状態にする、なんだけどね」
彼女はそう言って莞爾と笑う。
いやいやいや!話が全く理解出来ない。一体なんの話をしているんだ。彼女が世界を壊滅状態にする?この時期にありがちな病をこじらせているとしか思えない。
「驚くのは当たり前だよね、けどこれは事実。私達はあなた達に興味を持った、ただそれだけのことよ」
私達?あなた達?全く思考が追いつかない。こんなに焦った事はない。ツツッと嫌な汗が背中を伝っていく。
「私はこの世界の、地球の人間ではないの。ここからずっと遠いところからきた」
僕の思考はもう、完全に止まっていた。もうここがどこなのかさえ分からない。今の僕の世界には彼女の声しかない。だから彼女が言っていることは全て真実なんだと、そう思うことしか出来ることはなかった。
「私はね、知りたいのよあなた達を」
「・・・な、何を?」
僕はやっとのことで声を出す。その声はかすれている。喉はとうに砂漠状態だ。声を出すのにここまでエネルギーを消費するなんて思わなかった。
「あなた達の生態。感情を、そして時間との生き方を」
なるほど宇宙人が他の惑星の生物の生態を知りたい、それは理解できる。新聞記事や雑誌、ネットニュースで見た限りではこの世界だって他惑星の生物との交信のために色々やっているはずだ。だが、時間との生き方とは一体何だ。
「この宇宙、ブラックホール内以外には全て時間というものが流れているの。そこで生まれる生物は、常に片時も時間を忘れることなく生きている。私達は、時間という流れにのり時間という大きな存在に接続しながら存在しているの」
彼女のいうことはなんとなくだが理解は出来た。僕たちも毎日時間を意識している。彼女達とはなんの変りもないはず。彼女達は一体何をーーー。
「ただし、私達は自身に時間が流れているわけではないの」
自身に時間が流れている?
「あなた達は、なにかに熱中している時、寝ている時、時間を忘れているじゃない?その時あなた達は宇宙に流れる時間に接続していない。自身がもつ時間を変わりに進めて存在し、成り立っている。私はそれがなぜ出来るのか、知りたい。あなた達はね、宇宙で唯一時間を忘れることのできる生物なのよ」
これ以上は彼女の言っていることは理解出来ない。雑音だ。そう、雑音となって耳をすりぬけていく。しかしその雑音はどこかへいくどころかいつまでも耳の傍に居続ける。
「し、知りたいだけで世界を壊滅するってのは何がどうつながるんだ」
「簡単なことよ。人類を数人だけ残してその人に私達の世界に来ない?と問いかけるのよ、きっと皆泣いて頷くはずよ。数人いれば事足りるのよ。変に数人だけさらって混乱されたら困るでしょう?」
確かに、簡単なことだ。僕は深く納得してしまった。ただ闇雲に私達の世界に来ない?なんて聞いても誰も行くはずもない。彼女らの力をどんなものかは知らないが、強引にさらっていくのは彼女らなりの美学なのだろうか。ただ、世界で自分が一人、もしくはたった数人になったらどうだ。全てに絶望するだろう。そこに問うのだ、私達の世界に来ない?・・・と。
きっとその言葉は、その世界で唯一の希望にみえるはずなのだと。
「宇宙人は大体いきなり来ていきなりさらっていくのが相場なんだけどね。なんて事はしないんだね」
「地球人の納得を得たうえで連れていきたいからね、私達はそこまで非道じゃないわ。それにその考えはフィクションの中だけよ。私が言うのだから間違いはないわ」
ハハッと乾いた声で彼女が笑った。彼女はもう、ただただ悪魔のようにしか僕には見えなかった。あぁ、僕はこの冷たい笑顔に笑い殺されてしまいそうだ。
「君が来てからすぐにやらなかったのはなぜ?」
「やれるだけのエネルギーが私の星から届くのに時間がかかるからよ」
あと地球観光もしたかったの、とつけ加えた。
「この雨も君の仕業?」
「影響かな。私という違う星の生物、つまり地球にとっての異物に対する作用だとおもうよ」
風邪を引いた時にあなた達は鼻水がでるでしょう?そんな感じ、とまた付け加える。
「感情がない割には、随分とクラスメイトと話していたようだけど?」
「何年も前からあなた達の事は観察していたのよ、全て誰かの模倣だよ」
「そこまでして感情を、時間との生き方を知りたい理由は?」
「宇宙で唯一だから。だから知りたい、そして有益なら取得する。それが理由」
僕はそこで黙ってしまった。もう何も聞くことがないし、なにを聞いても期待する回答なんて帰ってきやしない。絶望してしまいそうだ。いや、もとより絶望していた。もしここで今、あの問いを出されたらきっと僕はうなずく。
そうならないように、僕は彼女にこう言った。
「僕は君の事が好きだ」
彼女は何も言わない。だから僕はさらに続ける。
「図書館で会う毎日、実はいつも嬉しかった。空を眺めていた君の横顔が好きだ。本を読んでいる姿が好きだ。ガラス玉のような君の瞳が好きだった。しっとりと流れるその黒髪が好きだった。それからーーー」
僕は気づいた。自分はいつのまにか過去形で語っていることに。僕は恐る恐る彼女を見る。表情は先ほどとなんら変わっていない。
たっぷりと沈黙の時間が流れた。僕の背中に何粒もの冷や汗が流れた時、彼女はようやく口を開いた。
「ありがとう、なのかな?このシチュエーションは勉強はしてなかったな」
えへへと笑って一拍おいて、こうつけ加えた。
「もし私に感情があればね、とても嬉しかったと思うよ」
プツン。確実に何かが切れたのを、僕は聞いた気がした。
遠くにあったはずの雷は確実に近くにいる。雨は明らかに無数の銃弾となり降っている。校舎がバリバリと音を立て悲鳴をあげているのが分かる。
世界が壊れていくのが手に取るように分かった。もし今彼女に問われたら、僕はなんて答えるだろうか。拒否できるだろうか、迷うだろうか、それともーーー。
彼女が一歩踏み出した。僕に向かって歩み始める。まるで悪魔が近づいてくるようで、悪意の塊が押しつぶそうとするようで、動けば死ぬ、そんな空間にとじこめられているようで・・・僕をたった一ミリでさえ動かしてくれなかった。
ついに彼女は僕に触れるか触れないかの位置まできた。そして泣き出しそうな僕の顔を見上げてこう言った。
「ねぇ、私と一緒に来る気はない?」
今までで比較にならないほどの雷が落ちた気がして、そして世界は白に包まれた。