表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/177

二.役所 1


マオ

「セロ、が《 やくしょ 》だ」


セロ

「ははぁ……高いです」


マオ

「五階 てだからな。

 中も広いから迷子になるなよ。

 入口に《 やくしょ 》内の見取図が描かれたパンフレットがあるから貰っとけよ」


 マオはセロに手招きをすると、セロと共に《 やくしょ 》へ入った。


──*──*──*── 役所


セロ

「はあ…………ほんとうに広いです…」


マオ

「色んな部署があるからなー。

 ──あっほら、パンフレット。

 ちゃんと持っとけよな」


 マオはパンフレットを手に取ると、セロに手渡した。


セロ

ありがとう、マオ」


マオ

「ええと…〈 労働許可証 〉の申請は確か──、三階だったな。

 セロ、三階に上がるぞ」


セロ

「はい」


 マオとセロは階段を上がり、三階へ向かった。


──*──*──*── 三階


セロ

「人が沢山居ます」


マオ

「普通だよ。

 《 やくしょ 》って所は、二番目に人が集まる場所だからな」


セロ

「二番目…です?

 一番、人が集まる所があります?」


マオ

「 《しんせいどう 》だな」


セロ

「《 しんせいどう 》です?」


マオ

「《 しんせいどう 》は≪ みやこ ≫での冠婚葬祭以外にも〝 たいりくしんエルゼシア様の教え 〟を學べる《 まなび 》もあるし≪ エルゼシア大陸 ≫の歴史≪ レドアンカのみやこ ≫の歴史、読み,書き,算盤の勉強も学べる《 まなび 》もあるし≪ みやこ ≫唯一の《 病院 》もあるから、一番人が集まる場所なんだよ」


セロ

「ははぁ…行ってみたいです」


マオ

「なら、の用事がおわったら行ってみるか?」


セロ

「はい♪」


マオ

「えーと…ああ、五番受付だな。

 ──セロ、此方こっちだ」


 マオはセロを五番受付へ案内する。


マオ

「こんにちは。

 〈 労働許可証 〉を申請したいんだけど」


 マオは受付台に近付くと〈 受付嬢 〉に声を掛ける。


受付嬢

「いらっしゃいませ。

 申請ですか?

 再発行ではなくてですか?」


マオ

「オレじゃなくて、此方こっち

 〈 労働許可証 〉を持ってないから申請したいんだ」


受付嬢

「ああ、お連れ様の………………(////)

 あっ、ええと(////)

 それでは、番号札をお渡し致します。

 お呼びさせて頂きますので、そちらのソファーにお掛けになってお待ちください」


 〈 受付嬢 〉は長身のセロを見るや否や、顔を赤らめる。


 今までに見た事のない美男子の為、見惚れてしまったのだ。


 しかし、ぐに自分の立場を思い出し、正気に戻った〈 受付嬢 〉は、マオに番号札を手渡し、簡単な説明をした。


マオ

「ありがと」


 マオは両頬を赤く染めている〈 受付嬢 〉から番号札を受け取る。


マオ

「ほら、セロ。

 番号札、持っとけな。

 番号が呼ばれるまで(ソファー)に座って待っとくんだ」


セロ

「はい」


 マオとセロは、ソファーに腰をろし座る。


 なかなか座り心地のいソファーだ。


マオ

「二七番か…。

 結構、待たされるかもな〜……」


セロ

「そうです?」


マオ

「〈 労働許可証 〉関係に用事のある人が、オレ達以外に 二六人も居るんだぞ。

 たかだか 五分程度の申請に、なん時間も待たされるんだよ。

 (役所)はさ……。

 {あ゛〜〜〜 だから《 やくしょ 》はきらいなんだよな〜}

 昼前に済んでくれるといいんだけど……」


セロ

「三時間半も座ってます?」


マオ

「そうだよ。

 呼ばれるか分からないから、に座ってないと駄目なんだ。

 呼ばれた時に、その場に居なかったら、飛ばされて余計に遅くなるんだ。

 だからって事もあってだな、他に待ってる人を見てみろよ。

 みんな、時間を潰す為に色々持ち込んでるだろ」


セロ

「…………ああ、ほんとうですね。

 読書をしたり、眠っていたり、絵を描いている人も居ます」


マオ

みんな、待ち時間を潰す工夫をしてるんだ。

 オレは準備して来るのをスッカリ忘れたけどな〜〜」


セロ

「ふふふ…忘れ物をしたのはマオの方でしたね」


マオ

「るせ〜。

 …………ああ、さっきの続きになるけど《 しんせいどう 》は《 やくしょ 》から徒歩で 一〇分くらいの場所に在るんだ。

 ≪ みやこ ≫の中心に在ってな、結構広いんだ。

 《 病院 》《 かんこん 》《 そうさい 》《 まなび 》《 まなび 》《 児童養護院 》ってな感じに 六つの建物に分かれてるんだ。

 全部を合わせて《 しんせいどう 》って呼んでる。

 《 しんせいどう 》には誰でも自由に入れるよ」


セロ

「六つの建物全てに…です?」


マオ

「当たり前だろ〜。

 来る者拒まずだよ。

 ああ…《 児童養護院 》は《 まなび 》と《 まなび 》の真ん中に在るんだ。

 天涯孤独の子供を預かって世話をしてるんだ。

 それと里親になってくれる人を探してくれたりするんだ」


セロ

「《 しんせいどう 》には〈 しんりきしゃ 〉は、れぐらい居ます?」


マオ

「孤児以外の全員が〈 しんりきしゃ 〉だよ。

 〈 〉〈 〉ばっかりさ。

 知ってるとは思うけど〈 〉は男性の〈 しんりきしゃ 〉で〈 〉は女性の〈 しんりきしゃ 〉な。

 《 しんせいどう 》は、神聖な場所だから〈 たいりくしんエルゼシア様 〉から選ばれた特別な者しか働けない決まりになってるんだ」


セロ

「そうです?」


マオ

「《 かんこん 》を担当する〈 〉〈 〉は〈 かんこん 〉〈 かんこん 〉。

 《 そうさい 》を担当する〈 〉〈 〉は〈 そうさい 〉〈 そうさい 〉。

 《 まなび 》を担当する〈 〉〈 〉は〈 きょうしょく 〉〈 きょうしょく 〉。

 《 まなび 》を担当する〈 〉〈 〉は〈 きょう 〉〈 きょう 〉。

 《 病院 》を担当する〈 〉〈 〉は〈 〉〈 〉。

 《 児童養護院 》を担当する〈 〉〈 〉は〈 よう 〉〈 よう 〉って呼ぶんだ」


セロ

「担当する場所で呼ばれる名前が違いますね」


マオ

「そうなんだ。

 担当する場所で装束色も違うから、を担当してる〈 〉〈 〉なのかぐ分かるんだ」


セロ

「どう装束色が違います?」


マオ

「《 病院 》は青系の装束色(しらあいいろ)。

 《 かんこん 》はピンク系の装束色(いっこんぞめ)。

 《 そうさい 》は黒系の装束色(しっこく)。

 《 まなび 》は紫系の装束色(ふじいろ)。

 《 まなび 》は黄系の装束色(はだいろ)。

 《 児童養護院 》は緑系の装束色(びゃくろく)だよ。

 色の名前迄は知らないけど《 そうさい 》以外の装束色は薄いんだ。

 《 しんせいどう 》で担当の無い〈 〉〈 〉の装束色は《 主神殿 》《 大神殿 》《 中神殿 》《 小神殿 》で暮らしている〈 〉〈 〉と同じ白系の装束色(にゅうはくしょく)なんだ。

 《 しんせいどう 》は広いからさ、見取図もあるんだけど、迷い易いんだ。

 そんな訳で、担当の無い〈 〉〈 〉は《 しんせいどう 》の案内人をしてくれるんだよ。

 入口で申込む必要があるけどな」


セロ

の《 しんせいどう 》も同じです?」


マオ

「他の≪ みやこ ≫に在る《 しんせいどう 》も同じだよ。

 は、統一されてるよ」


セロ

「ふふ…マオは物知りです」


マオ

「≪ エルゼシア大陸 ≫ のりんみんなら当たり前の知識だよ。

 《 まなび 》と《 まなび 》で教わるからな!」


セロ

「マオも教わりました?」


マオ

「当然だろ。

 《 まなび 》は、世代も身分も関係無く、誰でも好きな時に好きなだけ〝 たいりくしんエルゼシア様の教え 〟を學ぶ事が出来る。

 年齢層や身分に関係無く、同じ部屋で學ぶのが《 まなび 》の特徴だな。

 《 まなび 》は、四歳,五歳,六歳……と同じ年齢の子供を集めて世間一般に必要な知識を学ぶんだ。

 三歳(つき)〜 六歳(つき)を〈 よう 〉。

 六歳(つき)〜 一二歳(つき)を〈 しょう 〉。

 一二歳(つき)〜 一五歳(つき)を〈 ちゅう 〉。

 一五歳(つき)〜 一八歳(つき)を〈 こう 〉。

 一八歳(つき)〜 二〇歳(つき)を〈 だい 〉って呼ぶんだ。

 一般的には〈 ちゅう 〉で卒業するんだけど、身分がくて裕福な家庭の出身だと〈 こう 〉〈 だい 〉と《 まなび 》に通って、一八歳(つき)に《 まなび 》を卒業する奴も居る。

 ──まあ…《 しんせいどう 》の施設はれも無料で利用が出来るから、誰でも〈 こう 〉で卒業したり〈 だい 〉で卒業したり出来るんだけどな……」


セロ

「マオはちゅう 〉で卒業しました?」


マオ

「〈 しゅえい 〉に なりたかったからさ。

 マーフィは、オレに〈 だい 〉で卒業して欲しかったみたいだけどさ…」


セロ

「そんなに〈 しゅえい 〉になりたかったです?」


マオ

「うん。

 すっげぇなりたかった。

 マーフィの反対を押し切って〈 しゅえい 〉の試験を受けに行ったぐらいだからな。

 勘当されるかも知れないのにさ、覚悟を決めたんだ。

 一斉一代の大勝負だったよ」


セロ

「マオ、試験に受かってかったですね」


マオ

「……だな(////)

 ──ってぇ、頭を撫でるなよっ!!」


セロ

「つい♪」


マオ

「『 つい♪ 』じゃ、ないよ!!」


セロ

「マオ、卒業してしまうと《 まなび 》で学ぶ事は出来なくなります?」


マオ

「いや…そんな事ないよ。

 卒業しても、もうしめば学ぶ事は出来るよ。

 なんだよ、セロは《 まなび 》に興味あるのか?」


セロ

「はい♪」


マオ

「楽しみだらけでいいな〜」


セロ

「そうです?」


受付嬢

「二七番の御客様、御待たせ致しました」


マオ

「おっ、順番が来た!

 やっとか〜〜〜。

 セロ、行くぞ」


セロ

「はい、マオ」


 マオとセロは、ソファーから腰を上げ、立ち上がると、五番受付台へ歩いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ