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ごめん、俺には・・・・

第二話です。

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・


俺は|天守迅音<<そらもり はやと>>。

俺は今、一人の女の子と共にとある場所へと向かっているところだ。




「あ、そうでした!」

前を歩く女の子が言いながら、後ろを歩く迅音に振り返る。

「すいません!さっきはいきなりだったので忘れてました。自己紹介がまだでした!」

そう言って、女の子は自己紹介を始めた。

「私はセリアといいます。EK学園クラス1stで、一応生徒会長でもあります!」

そしてスカートの裾を軽く持ち上げ、一礼する。

「俺は|天守迅音<<そらもり はやと>>。歳は17。ニューラルトに住んでる。」

迅音も軽く一礼する。

「17歳ですか!?ということは私のほうが後輩になりますね!」

「あ、別にそんなに気を使わなくて・・・・」

「セリア様?本当にこの男で間違いありませんか?」

言い切る前に別の声に遮られた。

セリアは少し声量を下げて右肩に乗っているぬいぐるみに話す。

「大丈夫です、間違いありません!」

セリアは自信満々にそのぬいぐるみに言い切る。

「あの~、さっき言った俺が聞きたいことの中にそのぬいぐるみの事が入ってるんだけど、なんでぬいぐるみが喋ってるの?」

迅音は当たり前の質問をしたつもりだった。しかし

「「え?」」

セリアとそのぬいぐるみは同時に驚いた。

「・・・・・・・え?」

迅音も予想外の反応に逆に驚く。

「迅音さん、スピルのことが・・・・見えてるんですか?」

セリアは驚いた様子のまま迅音に尋ねる。

「えっと、そのぬいぐるみがスピルって名前なら・・・・・」

2人(もとい1人と1匹)は信じられない物でも見たかのような顔をしていた。

「えーっと、俺何か変なこと言ったかな??」

迅音も状況が飲み込めず、困ってしまった。

「迅音さんは・・・・・・・」

セリアが何か言おうとしたと同時に、迅音達の前に一台の高級車が停まった。

窓が開き、中に乗っている人が顔を出す。

「セリア、こんな所で何してる?」

女の人だった。ピシッとスーツを着こなすその人は「ザ・大人の女性」という感じの人だった。

迅音がそんなことを思っていると、

「あ、学園長。お疲れ様です、ちょうどこれから彼を学園まで案内するところです。」

セリアはこの女性と知り合いらしく、聞かれた事に丁寧に答える。

「ほぅ。ならちょうど良い、私もこれから学園に戻るところだ。2人とも乗るといい。」

そう言うと同時に運転手の男が車から降り、こちらのドアを開けてくれる。

迅音はセリアにだけ聞こえるようにして

「この人誰?」

と聞いた。セリアは笑顔で答えた。

「EK学園の学園長です。学園に到着したら迅音さんに会ってもらう予定だったのでちょうど良かったです。」

「あー、なるほど。」

そして2人の乗車を確認すると、車は学園に向けて動き出した。



車が動き出してから迅音はすぐに気が付いた。

(なぜだろう・・・さっきから学園長がずっとこっちを見てる気が・・・・・)

迅音が気付かないフリをしていると、ふいに学園長が口を開いた。

「私はEK学園の学園長だ。詳しい話は学園に着いてから話すが・・・・・」

一度間を置いてから再び話し出す。

「君はどこまで知っている?」

「・・・・・と言いますと?」

尋ねられた迅音は質問の意図が分からず、聞き返す。

「少しだけ具体的に聞こう、君は気付いているだろう?自分には特別な力があることに」

聞かれた迅音は一瞬考えたが、素直に答えた。

「・・・・・・・・はい。気付いています。」

そして迅音は続けてこう言った。

「俺からも聞かせてください。この力は一体なん・・・・・・」


キィーー!!!!!!!!


「うわっ!」

迅音が言い終わる前に突然車が急停車した。

そして立て続けにセリアのポケットから警報が鳴り響く。


「どうした?・・・・・と聞くまでもないな・・・」

状況を把握した学園長はドアを開け、車から降りようとする。

「学園長!?待ってくだ・・・」

少し遅れて状況を把握したセリアが学園長を止めようとする、しかし

「ちょうど良い、少年。今から私のすることをよく見ておきなさい。」

そう言って学園長は車外に出た。

言われた迅音もとりあえず外に出る。

そして外に出て迅音はようやく理解した。

なぜ車が急停車したのか、車内に鳴り響いたあの警報は何を意味するのか。

「んなっ!?」

車道の真ん中に|それ<<・・>>はあった。

まるで空間を切ったかのような裂け目。


「私たちはあれを「次元穴」と呼んでいる。」

隣に立つ学園長が迅音に説明する。


「じげん・・・・けつ・・・」


「まあ見ていなさい。セリアに解説してもらうと良い」

言い終えると、次元穴から出てきているあの生命体の方へと歩いて行く。

「もう、今回だけですよ?」

いつの間にか車から降りていたセリアが迅音の横に立つ。

「次元穴から現れる生命体を「カタストル」と呼んでいます」

「カタストル・・・・あいつらは一体?」

迅音はセリアに尋ねる。

「詳しくは分かりません。分かっているのは、無差別に破壊行動を繰り返すという事だけです」

続けて話す。

「迅音さん、とりあえず今この状況で説明できることを説明する。それで良いですか?」

「あ、ああ。分かった、お願いするよ」

そう言い、迅音は前方の学園長を見る。

見るとちょうどこれから戦闘が始まる、そんな雰囲気だった。


「3匹か・・・・余裕だな」

学園長は右耳のピアスに手をかざし、そのまま腕を前に突き出す。

「ヘルシャフト・・・」

そして次の瞬間には学園長の右手には、その体躯には不釣合いな大きな大剣が握られていた。


「んな!?」

いきなりのことで迅音が驚く。

「あれは「創具」です。学園長が「武創」した武器ですね」

「そうぐ?・・・ぶそう?・・・」

「身に覚えありませんか?迅音さんも自分の創具を知っているはずです」

「俺の・・・・・武器・・・・・・・」

迅音はすぐに思い当たる事を思い出す。

「っ!!・・・知ってる・・・俺の武器は・・・創具は・・・・」

迅音は自分の右手首のブレスレットを見る。

この上なく暗い、まるで光を呑み込むかのような、透明な黒のブレスレット。

セリアは話を続ける。

「武創した創具は戦闘時以外は何らかの形で持ち主の身に付きます。学園長が武創する瞬間、ピアスに触れていたのを見ていましたか?」

「てことは・・学園長の創具は普段はピアスになってるって事?」

迅音がセリアに問う。

「その通りです!つまり迅音さんの創具は普段はそのブレスレットになっているということです!」

「っっ!!!」

そこで突然迅音の様子が変わった。

「ごめん・・・俺には・・・・できない・・・・・」

「え?どうしたんですか?だいじょ・・・・」

セリアが最後まで言い終えるより先に迅音は・・・・

「ごめん・・・無理なんだ・・・・」

そして迅音はその場を去ろうとする。

「え!?待ってください迅音さん!」

訳が分からずセリアはとりあえず迅音を引き止めようとする。


「え?」

セリアが驚くのも無理は無かった。

いつの間にか迅音の目の前には一台のバイクが止まっていた。

一体どこから?そう考えていると一つの答えにたどり着いた。

「まさか迅音さん・・・あなたの能力は・・・・・・」

驚くセリアを背に迅音はそのバイクに乗る。

「このバイクは俺のだよ。|今<<・>>持ってきた」

そう言ってヘルメットを被り、エンジンをかける。

そして走り出す直前に言った。

「俺には何も・・・・・守れない・・・・」

そしてそのまま来た道を走り去っていく。

セリアはただその姿を見つめる事しかできなかった。


そこに戦闘を終えた学園長が戻ってきた。

「すみません学園長、迅音さん・・・・帰っちゃいました・・・」

セリアが頭を下げる。

しかし学園長はあまり驚く様子も見せずに言う。

「いや、今はこれで良い。しかしセリア、こうなると私は、君に一つ仕事を任せなくてはいけなくなった。」

「仕事・・・ですか?」

突然のことでセリアは少し驚く。

「なに、簡単なことだ。」

そう言って学園長は内容を告げた。しかしそれはセリアにとって、とんでもない内容だった。


「今日からしばらく、あの少年の家に泊まれ」




「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え??」











to be continued














学園長、まともに戦闘シーンを書かなくてすいませんでした!

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