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大きな分岐点

素人の駄文です。暇つぶし感覚で読むとちょうど良いかもしれません。

聖国都市サン・セイクリッド、魔国都市ムーン・ヴァイス。


これは、隣接する二つの都市での・・・・・・


普通であって、普通ではない物語。






ここは


「EK学園 聖国校」 生徒会室


そこで一人の少女と一体の妖精が何かしているようだ。




ガタッ!!!!

椅子が倒れた。それもそのはず、

「見つけました!!!」

少女が急に立ち上がったのだ。

「本当ですか!?セリア様!!」

机の上に座っている小さな妖精が少女に尋ねる。

「はい!間違いありません。ようやく・・・・・」

どうやらセリアと呼ばれた少女は人を探していたらしい。

「スピル!今からその人について分かったことを言いますから、メモしてください!!」

「かしこまりました!」

言われてスピルと呼ばれた小さな妖精は、懐からメモを取り出す。

「言いますよ?まず、その人は若い男性です」

「ふむふむ」

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・セリア様?」

「・・・・・・・・・・・・だけです。」

「・・・・・・・・・・・・はい??」

「あとは・・・・・・顔だけです・・・」

そう言ってセリアは気まずそうに目を逸らす。

「たったのこれだけですか!?よくメモを出せと言えましたね!これならメモいりませんよ!!!」

スピルは驚きと怒りがごちゃ混ぜになりながらもそう言った。

「だ、だって仕方ないじゃないですか!私の能力ではこれが限界です!!」

そう言い返したセリアの目には少し涙が見えた。

「うっ、すみません。つい言い過ぎました。」

それを見たスピルはすぐに謝る。

「まあ、顔が分かればまだ探せますし・・・・・」

「あ!それと!」

そう言ってセリアは付け足した。

「場所も分かりました!ニューラルトです!」

「・・・・はて?ニューラルト?どこでしたっけ?」

スピルが尋ねる。

「仕方ないですね、良いですか?今、私たちがいるのは<聖国都市サン・セイクリッド>です。

しぶしぶセリアは説明を始める。

「それはもちろん知っております」

「お隣が<魔国都市ムーン・ヴァイス>です」

「はい。」

「聖国と魔国の間には小さな都市があります。そこが・・・・・」

言いかけたその時!

「緊急通達!!緊急通達!!」

突然セリアのポケットの中で携帯端末が鳴り響く!

「っっ!スピル!!」

生徒会室の雰囲気が一気に緊張したものに変わった。

セリアは端末を確認し、

「場所はニューラルトです!行きましょう!」

「了解しました!」

スピルは素早くセリアの右肩に飛び乗る。

それを確認したセリアはすぐに生徒会室を飛び出した。

・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・



その頃・・・・・・・・・

|天守 迅音<<そらもり はやと>>は学校が終わり、家に帰宅している途中だった。

「学校まで遠すぎるんだよな、もっと家から近いとこ選べば良かった」

そう独り言を呟いていると、海沿いに出た。

砂浜には平日だというのに結構な数の人がいる。

迅音がのんびり歩いていると・・・・・

「キャーー!!!!!!!!」

突然、砂浜から悲鳴が上がった。

「な、何だ?」

さっきまで砂浜で遊んでいた人々が皆、一目散に逃げ出している。

「まさか・・・・・・」

|迅音<<はやと>>は砂浜に向かおうとして、動きを止めた。

「何してんだ俺は・・・・・・別に俺が行かなきゃならない義務は無いじゃないか・・・・」」

何も聞かなかったことにして自分もその場から逃げようとした時、ふと思い出した。

(困ってる人は、助けてあげなくちゃダメ!!だよ?)

「っっっ!!」

思い出した瞬間、迅音は砂浜へ走り出していた。

逃げ惑う人々を掻き分けて迅音が見たのは常識ではありえない光景だった。

海面より少し上に|それ<<・・>>はあった。

まるで空間を切ったかのような3m程の裂け目。

しかもその穴からは奇妙な生命体が出現し、どんどんこっちに近づいて来る。

「くそ!やっぱりか」

しかし迅音はさほど驚く様子を見せず、それどころか周囲に逃げ遅れた人がいないか確認する。

「・・・・・・よし、逃げ遅れた人はいな・・・・・・・」

いないと思い、自分も逃げようとした時、視界の端に小さな女の子を見つけた。

しかもそのすぐ近くには、あの奇妙な生命体が迫っていた。

「くそっ!走っても間に合わない!・・・・・・・だったら一か八か!!」

迅音は賭けた。己が持つ、|あの<<・・>>能力に。

もう女の子は叩き潰される寸前だった。

「間に合え!!!!!」

その瞬間、奇妙な生命体が大きな腕を振り下ろし、辺り一面に砂煙が舞い上がった。

しばらくして砂煙がマシになり、女の子がいた場所を見ると、そこには大きな窪みができていた。

そこに女の子の姿はなかった。そう、|なかった<<・・・・>>。

「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・・大丈夫か?」

迅音は女の子をしっかりと抱きかかえていた。

「なんとか・・・・・間に・・・・・合った・・・・・・・」

今、迅音は初めに悲鳴を聞いた海沿いの歩道にいた。

女の子も、ついさっきまで砂浜にいたのにどうして?と言いたそうな顔をしている。

「まあ・・・無事・・・・・みたいだし・・・・結果オーライ・・・だな」

迅音は続けて

「ただ・・・これ使うと・・・超バテるん・・・・だよな・・・」

相変わらず女の子は不思議そうにしていたが、そんな暇は無い。迅音はすぐに

「ほら・・・せっかく・・助かったんだ・・早く逃げろ・・・」

そう言って女の子の背中を押した。

しかし女の子はなかなか動こうとしない。迅音を心配しているようだった。

「心配すんな。・・・俺も・・・すぐに逃げるさ・・」

そう言って安心させると女の子はうなずき、走って逃げていった。

迅音は自分で言いながら、頭の中で思っていた。

(これ完全に死亡フラグだよな~)

迅音は気付いていた。自分のすぐ後ろにさっきとは別のあの生命体がいることに・・・・・

「俺もそっちに・・・・行けそうだよ。・・・|汐音<<しおん>>」

そう言って目を閉じた。殺される覚悟を決めたのだ。

ところが、

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?」

いつまでたっても何も起きない、もうとっくに潰されているはずなのに・・・・

迅音は恐る恐る目を開いた。するとそこには・・・・

「うわっっ!!!!!!」

迅音は驚いた。自分の真横であの生命体が死んでいたのだから。

「へ?・・・・なんで?」

そう疑問に思っていると、背後から誰かに肩を叩かれた。

「うおっ!!!!!」

慌てて振り返るとそこに、一人の女の子が立っていた。

とても綺麗な女の子。整った顔立ち、透き通るような白い肌、まるで夕陽のような色の髪は、風に揺られて肩口をくすぐっている。おまけに右肩に乗っている可愛らしいぬいぐ・・・・・

(ん?ぬいぐるみ?肩に乗せるもんだっけ?)

そんなことを考えていると、目の前の女の子が話しかけてきた。

「えっと、はじめまして!いきなりで申し訳ないのですが、いくつか質問をしても良いですか?」

話しかけられた迅音は慌てて答えた。

「えっと、うん・・・構わな・・・・あ!!!!」

そこで迅音は思い出した。そうだ、今はこんな事をしている場合じゃない!

「話はあとで!・・・今は・・・ここを離れないと・・・・・」

迅音が慌てていると、女の子は笑顔で言った。

「さっきので最後なので、大丈夫ですよ?」

「・・・・・え?」

言われて振り向くと確かにそこにあったはずのあの穴は跡形もなく消えていた。見渡す限りあの生命体もいない。

「ほ、ほんとだ・・」

女の子は続けて言った。

「あの~、それで話を・・・・・・・・」

「あ、俺に用があるんだっけ、ていうかむしろ俺も君に聞きたいことがあるんだけど・・」

それもそのはず。この女の子の口ぶりから察するにあの穴はともかく、生命体の方はまるでこの子が倒したように聞こえたからだ。

「分かりました、でしたら・・・・・これから時間ありますか?」

「え?うん、俺は大丈夫だけど・・・」

特に急いで帰る予定もなかった迅音はそう答えた。

「そうですか!では、今から私が案内しますので、一緒に来てください!」

そう言って女の子は歩き出した。

「ちょ、ちょい待ち!行くってどこに?」

尋ねられた女の子は笑顔で答えた。


「EK学園 聖国校です!!!」




この時俺は何も考えていなかった。


この女の子との出会いが、俺の人生を大きく変えてしまうなんて、普通考えないだろう・・・・




to be continued



初投稿です。不定期更新ですので、続きが気になる方は気軽にブックマークしてください!ある程度ネタはあるのですが、拙い文章なので、表現に苦労しております。

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