5 技の開発
今月はテスト期間なので、今月の更新はもしかしたらラストかもしれません、すいません
((。´・ω・)。´_ _))ペコリ
次の日、一真たちに驚きの知らせが届く。
総当たり戦の開催。
騎士団長から来週開催すると知らされた。何でも全員の強さを知りたいようだ。そして、戦い方や強さを見て、再来週に予定しているダンジョンへの挑戦の隊列参考と支給される武装やアイテム等が決まるのだ。もちろん、強い人間には強い武器が支給されると言うことだ。この戦いに負けるのは余り芳しくない。出来れば半分以上の成績を目指したい。だけどスキルが剣技1の一真に勝てる人間は少ない。
(他の人間は少なくてもスキルは2になっているはずだ。それでも、そいつはスキルを複数持っているから練習量が少ない。スキルが1つならレベルがもっとあってもおかしくない。そんな俺がどうやったら、勝てるのだろう)
一真は剣を振りながら考えた、どうやったら強くなれるか。
まず考えたのが、このまま剣技のレベルをあげることだ。
しかし、成長の仕方を見ると、どう頑張ってもレベル2が精々だ。とてもじゃないが、ビリから数えた方が早くなる順位になる。
次に考えたのが、強力で新たな魔法の開発だ。詠唱無しで即回復魔法を使えるくらいには、集中力は持っている。
だけど、これも現実味が無い。魔力の量が少ない俺には、そんな大規模な魔法は使えない。そもそもそれだけの魔力が、あればこんなことで悩まない。
ふと、訓練中の秀一が目に留まる。剣道の動きにアレンジを加えた見事な3連激を放つ。そこからまた、木刀を構えて、かっこよく連続斬りを放つ。ゲームに出てくる勇者にも、負けず劣らずのかっこいい攻撃だ。
「はあーせっかくの異世界なんだからあれぐらいの連続斬りをゲームみたいにコマンドで出来れば良いのに」
………いや、待てよ。もしかしたら出来るかもしれない。いや、出来る。この前、勇吾に向かって真人が考えた技・剣を振ると剣の軌道に沿って、斬撃が飛んでいく【ソニックスラッシュ】と言う技を使っていた。
(使える、使えるぞ!)
一真は心の中で歓喜に震えた。
(善は急げだ。時間は限られている。今すぐにでも練習を始めなければ、間に合わなくなる)
一真は目立たない場所で練習を始めた。
「ハアハア」
時は既に夕方。一真は全身汗でびしょびしょになっていた。
「出来る、だけどイメージが足りない」
(今のままじゃ絶対に無理だ。時間を掛ければ出来るかもしれないが、動きが複雑で、上手くイメージが出来ない。これじゃあ、総当たり戦には間に合わない。俺が技として認識しやす物がいい)
「俺が技として認識できて、イメージがしやすい技……」
そんな都合のいい技がある訳………あった!単純で、俺が技出来る技が!
だとすると、この木刀じゃだめだ。騎士団長に言って、出来るか聞いてこないと。
一真は嬉々として騎士団長の元へと走っていった。
「出来ますか?」
「出来ないことはない」
「至急やってほしいです。いつ完成します?」
「勇者様の頼みであれば、今日を入れて、1日半で、形にはなると思いますよ。」
「案外早く出来るな」
「木ですからね、金属のものよりは早く出来るぞ」
これなら、総当たり戦に間に合う。後は俺の努力次第だ。
一真は木刀を握りしめて、笑みを浮かべた。自分の考えた技がどこまで通用するのが、早く試したくて、堪らないのだ。