地獄の沙汰も罪しだい
「よくきたな虫けら」
そういったのは人間ではないましてや虫でも動物でもない人間に姿形は似ているが真っ赤な体に鋭い角ご存じ鬼である。
残念ながら私、長谷川明日香は死んでしまったのだ。
生きてる間はいっぱい悪いことしたしなーまあ地獄行きだろう。
「今から閻魔様より裁きを受ける。中に入るのだ」
そういって通された場所は会議場くらいの大きな部屋、半径1m程の半円の手すりみたいな中に立たされた。
前には2段ほど上に大ききな机がありそこに先ほどの鬼を1.5倍太らせ10倍ほど怖くした閻魔様が座っていた。
ん?よくみると後ろに傍聴席があるぞ。
その見覚えのある光景に思わず「裁判所じゃん」っとつぶやいてしまった。
「ねぇちゃん、ねぇちゃん」
気の抜けたような声が聞こえたので当たりを見回したが部屋にいるのは私と閻魔様の2人きり。
「ここ裁判所ちゃうで今からおっちゃんが現世の罪を裁くからあんじょうよろしくな」
その怖い顔から想像してなかった言葉が飛び出した。
その口調はまさに大阪のおっさんそのもの背後には通天閣とたこ焼きが見えてきそうである。
そういえばちょっと阪神のバースに似てるかも。
「まずあんさんが犯した罪は・・・」
「ああーといわんでもいい。あの世の中にはな便利なモノがあんねん」
そういってA4サイズほどの平たい箱を取り出した。
その箱は横半分におれており広げれる様になっていた。
「それノートパソコンじゃん」
「ノートパソコン?そんなものじゃない現世のモノはここにはあらへんねん!」
何となくムキになってるような気がする。
「えーとジュウキで検索して・・・」
「ねえねえジュウキって住基ネットのことでしょ。住民の情報が入ってるやつ。やっぱり現世のモノを利用してるじゃん」
「ちゃうちゃうジュウキというのは獣鬼という鬼に調べさせてるからジュウキって言うの」
「あっまたサーバーがダウンした」
「まてまてまてまて今サーバーがダウンしたって言ったよね」
「やっぱりインターネットじゃないの?」
「ちゃうって獣鬼だけじゃ手が足らないからパートでさー婆をやとってんねんそのさー婆が心労で倒れおってん」
なんかうさんくさいなーこの閻魔
私どうなるんだろう・・・・?