第二話 二つの果実の唯一神
投稿初日ですがあと二話分くらい行っちゃいます。
「(はぁ~、まさか友達から借りたラノベと同じような展開になるなんて思ってもいなかったわ)」
整理のついた結果に頭がついて行けず悶々としているとキツネ子さんが戻ってきた、何やら知らない金髪美人を連れてきている模様。
「もう、そんなに急かさなくても良いじゃない、赤ちゃんは逃げたりしないわよ、貴方はもうちょっと落ち着きを覚えないさいなエリーゼ」
「そ、そんなこと言われても奥様?あの可愛さを前に理性が勝つことはできませんよぉ~」
「ま、私の子ですから当然よね」
どうやら連れてきた金髪美人は俺の母親らしい、キツネ子さんよりもオトナな雰囲気がムンムンだ、美人なママでボクすっごい嬉しい。で、キツネ子さんの本名はエリーゼだそうだ。
「はいは~い、アル君ちょっと待っててね~」
「(アル、俺の名前はアルって言うのか)」
新たな情報の数々を貪欲にかき集めている俺をよそに俺の母親らしき人物は服をたくしあげ...
プルン
大きな大きな果実を俺の前にさらけ出した、前世でも生で見たことのないそれはとても綺麗で、とても圧倒的で、とても…美味しそうだった。もちろん性的な意味ではない、この赤ん坊の身体のせいもあるがそれを差し引いても目の前の果実…いや、エデンの園は邪な目で見てはいけないような気がした。触れれば壊れてしまいそうなきめ細やかな白い柔肌、例えるならそう、バージンスノー。そしてその貴重なバージンスノーで惜しげもなく包まれた我らが地球、あの中には何が詰まっているのだろうか…きっと世界中の『夢』と『希望』と『愛』がこれでもかというくらい詰まっているに違いない。しかしその圧倒的迫力、圧倒的躍動、圧倒的感動に全く引けを取らない紅一点、アダムとイブのためにあしらわれた世界の英知が入った禁断の赤い果実、この広い地球の中でほんの一箇所しか主張をしてないにも関わらず負けるとも劣らないほどの存在感、一見不釣り合いにも思えるそれは見れば見るほど計算し尽くされた黄金比を悟らせるような不思議な感覚に陥る。全てをまとめて一言で表してしまうのは不敬で愚かで、ある種神への冒涜なのではないだろうか...あぁ、神よ!私は悪い子です、私のような悪童をどうかお許し下さい。そう、まさしく眼前の唯一神を一言で表すなら...
「(神秘だ...)」
俺は神へ仇なした...気がする。
今回は特別短い気がします、お下品回だからでしょうか?