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幽霊の正体見たり異世界か  作者: 固い六
第一章
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第九話 その名は霊術

やっとこさ霊力が有効活用されようとします。


シャティアに教わり始めてから一年が経った、ハイハイを卒業してしっかり二本の足で立てるようにもなった。俺だって成長してるんだぜ。


シャティアのご教授のお陰で俺は見るみるうちに霊力の操作をマスターしていった、最初の大まかな操作から順繰りに難易度を上げて霊力に慣れていった。今では頭の先っちょからつま先まで全身に霊力を流すことが出来るようになった、他にも同時に何箇所かに霊力を流したり、シャティアが使っていた『霊力を見る』ことも出来るようになった。今後このことを霊力を視る、略して《霊視》と呼ぶようにしよう。それで霊力を見ると言うのはやり方さえ知れば簡単なものだ、眼球に霊力を流し込むだけなのだ、霊力は青白く光っていて最初に説明を受けた通り普段は心臓部に集まっている。しかもこの『霊力を見る』の便利なところは物体を透過して見ることが可能なのだ、つまり片目だけに霊力を流すことによって霊力のサーモセンサーのような事が可能になった。


あと、霊力の操作以外にもこの世界の事を色々と教わった、《人族》《森人族(エルフ)》《獣人族》《小人族(ドワーフ)》《海人族(ウンディーネ)》《魔人族》を含む6つの種族の事や魔術における《火》《水》《風》《土》の4大主属性と《聖》《呪》の2大補属性、ちなみにテレパスなどの無属性はあまり有名でないことと、扱える人が少ないためこの中には含まれていないらしい。他にも俺が住んでいるこの領地《ウィルホーキンス子領》の場所など様々な事を知った。


ちなみにシャティアが俺に何かを教えるかわりに俺からは霊力を分けている、シャティアの話によると幽霊は食事を必要としないが、霊力を糧にして存在しているらしい、幽霊の霊力は何もしなくても自分を維持するために少しずつ消費している、しかも霊力は幽霊の身だと自己生成も自然回復も出来ず、よそから摂取しなくちゃならないとのことだ。今までは死んですぐの何も知らない幽霊に近づき「成仏させてやる」と言って霊力を集めていたらしい。彼女が言うにはwin-winの関係だから気にしないんだと、しかし最近俺との練習で過剰に霊力を消費するのにエサとなる幽霊がなかなか出てこないそうで割とヤバイらしい。


そこで俺の役目、3日に1回霊力操作の最初でやったような霊力の受け渡しをして彼女の霊力を補給すると言ったものだ。しかも俺の霊力の減った分は自然回復で1日経ったら戻ってしまうどころかさらに増えてしまう、さらに霊力を受け取るたびに恍惚としたシャティアの顔も見れるし俺としては至れり尽くせりなwin-win関係だ。


そして今日からは霊力の新たなステップへと移行するらしい、どうやら霊力を使った魔術の再現を行うそうだ。


『(さて、昨日離した通り今日からは霊力で魔術を再現するよ)』


「(魔術の再現と言っても俺は魔術を使ったことが無いからピンと来ないんだけど)」


『(うーん、そうだねそこはボクもどうしようかと悩んでいたんだ、最初に魔術を使わせて感覚を覚えてからやろうかとね)』


「(でもまだ1歳半の身体で魔術なんて使えるのか?)」


『(一応可能っちゃあ可能なんだ、だけど...)』


「(だけど?)」


『(キミの魔力が初級中の初級である《ファイアボール》一発すら撃てないほどに少ないんだ)』


「(は?...はあ!?)」


俺は驚愕のあまり身動きが取れなくなる。


『(いや、ほら、キミには十分過ぎるほどの霊力があるじゃないか、そんなに落ち込まなくても...)』


「(いやいやいや、こんな量の霊力持ってたって使えなきゃ意味ないじゃないか!今できることと言ったら霊力見て生体反応を感知するくらいじゃないか!)」


『(くらいって言うけどね、冒険者にとって一番大事なのは周りの安全を確保することだよ?一番大事な部分を補えるんだ、素晴らしいことじゃないか)』


「(それだけのためならこんなに霊力必要無いから!今や俺のセンサーの範囲は半径1キロメートルをくまなく感知出来るし!)」


『(とは言ってもなぁ......うーん...)』


シャティアが何か無いかと頭を捻らせている。その時俺は閃いた、出来るかどうかは分からないが、やってみる価値はあるはずだ。


「(なあシャティア)」


『(ん?何かな)』


「(魔術を再現じゃなくて、霊力を使ったオリジナルの術、さしずめ《霊術》として確立させるのはどうだ?)」


『(霊術として確立...うーんどうかな、魔力と霊力は別物だからやろうと思えば出来るだろうけど、かなり明確なイメージが必要になると思うよ)』


「(ふっふっふ、俺をただの人間と一緒にするなよ、俺には前世の記憶って言う強い武器があるんだ!)」


ここから俺の驚くべき快進撃が始まるのであった。


今後出てくる霊術の仕組みなどは、作者が適当に調べてそれっぽい理論でそれっぽく綴って行きますので、詳しい方が見たら絶対おかしいだろという部分が出てくるかもしれませんが大目に見て欲しいです(切実)

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