僕と彼女その4*
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「なあ、宮田。アドレス交換したんだけどどうするべきだと思う?」
酔っぱらいだからまとまな答えは期待していない。けど何か選択肢が欲しくて聞いたのにこのバカときたら…。手が出なかったのを褒めてほしいぐらいだ。
「美季ちゃんに相談すればいいとおもふ~」
「美季ちゃんは関係ねぇんだよ。バカ!このざまをムービーで撮ってお前のケータイから美季ちゃんに送りつけんぞ!」
「ちょっ!それはやめろ。俺の株が暴落する。ゼロで止まんないかもしれない」
「安心しろ。さすがにマイナスはない。もしマイナスまで行ったらお前死んでるレベルだから」
「そっか。そうだよな」
宮田に安心を与えたところで僕の悩みは残ったままだ。でも相談するほど悩んじゃいない。だって普通の女の子ならお礼のメールしてくるはずだから。というか今までメールがこなかった子はいなかったからくるはず。僕からメール送るのってなんか恥ずかしい。だからカノジョができないんだろうけど。
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これから一人暮らしの雪穂の家で今日の反省会を兼ねた女子会が開かれる。私と美季ちゃんは買い出し班でコンビニに行くことになった。
「ねえ、美季ちゃん。アドレス交換したんだけどどうすればいいと思う?」
「え?!アドレス交換したの?」
「うーん。した。送らないとダメなの?」
「送る人が多いだろうけど…無理して送らなくてもメールくるんじゃない?今日は楽しかったね。的なのが」
「あんまり楽しくなくても楽しかったね。ってメールしなきゃいけないなんて合コンって大変だね」
「そんなこと言って…メールきたら返さないとダメだからね」
「返さないほど失礼じゃないよ」
「そうだね」
私の腕に美季ちゃんが絡んできた。寒いのか酔っぱらってるのか両方なのか分からないけど、暖かいから離れるまでこのままでいっか。