あとがき
最終話を書き上げた直後の作者の感想。
「なげぇ……」
どうも。身も蓋もない一言で始まる蛇足あとがきにまで目を通してくださった皆様。
おはこんばんちわ。サイモン・ユージです。
最終話に限って一万字オーバーは、ちょっと長すぎたかしら。まあ、二話分をぶち込んだ物量だからなぁ。
ちなみに最後だけなんで三人称視点で書いたかと言えば、光太たちと隆司たちの視点を一話に詰め込むための処置です。こんだけ最終回な雰囲気なのに、間に一日置くなんてさすがにKYですし。もう最終回だって言いきっちゃったし。
……さて。私、以前からブログの方で二次創作はやっていたので、完全オリジナルは今回が初めてだったりするんですけれど……。
友人のオリジナル小説が乗ると聞いてホイホイやってくる→他にも魅力的な作品がたくさん→読んでるうちにむらむらしてくる→構想三日、制作二時間で第一話をぶち上げる←以前ココ
……という無謀にもほどがある感じでこの作品を書きはじめました。よく失踪しなかったもんだな我ながら……。
まあ、それもこれも読んでくださりました、皆々様のおかげでございます! 毎日少しずつ増えていくお気に入り登録数が毎日の支えでした……!
さて、あとがきなんだし折角ですし、裏話的な何かを。えーっと……。
・ストーリー全般に関して
とりあえずこれですかねぇ……。
上で言いました通り、三日程で考えた起承転結に、適度にストーリーを肉付けするって方法で作成してまいりました。
三日で考えたのは、
四人が異世界に→うち二人の目的は、他の二人をくっつけること→なんやかんやあって悪い神様登場→神様倒して、うち二人帰還。残り二人は異世界に。
って感じでしたかね。
連載続けるうちに、結構中身も変わってたりするから、面白い。
例えば、元々女神と魔王と古竜の関係は、それぞれ人間の始祖、魔族の始祖、そして間に立つ中立の存在、って感じだったり。あるいは真子の恋人役は影の中に体を沈み込ませる影人間だったり、とか。まあ、連載中の設定も結構変わってたりするんで、あんまり笑えないんですけど……。
あとは、連載するにあたって世界観もそれなりに構築してあって、当初にはそれをにおわせる描写とかあるんですよね。
例えばアメリア王国で使用されてる通貨がお札なのは、元々物々交換で経済が成り立っていた当時の名残で、交換する物品の数とか名前とか書いてあった木板が変化していったものだとか。
一番最初の食事シーンで、木製品押しがわずかにあったのは、連載中であったように鉄がほとんど取れなかったからだとか。
魔王国軍がやたら鉄製品豊富なのは、向こうはやたら鉄が取れるからで、その影響で向こうは金貨が基本通貨だとか。
こういうの考えるのは楽しいんですけど、実際に出せるかどうかは別問題ですよねぇ。その辺、純粋な構成力なんでしょうねー。全部突っ込める人スゲェウラヤマシス。
あとは全体の主題として、ラブコメを中心に据えようという考えがあったんですけど……結局隆司頼りだったのが反省どころ。もっと光太と礼美を押していくべきだったなぁ。
ちなみに異世界最強ものと銘打ってるのは、フレーバーとして、だったりします。戦闘はあっさりと進めていきたかったので、主人公たちが最強クラスなのは進行に都合がよかったんですよねー。まあ、その割には序盤でヴァルト無双やらかしてますけどね……。まあ、真面目に訓練するためということで一つ。
構成としてはヴァルトが登場するまでが、異世界入門編。
そっから初勝利して貴族領の話が出るまでが、勇者修行編。
貴族領奪還が丸々、貴族領編。
隆司が旅してる間の王都組が、隆司失踪編。
隆司が旅してる間の出来事が、隆司修行編。
そこから礼美が誘拐されるまでが、貴族反乱編。
で、そこから最後までが神位創生編……って感じですかね。
起承転結で言えば、起が異世界入門編。承が勇者修行編から隆司修行編。転が貴族反乱編。結が神位創生編ですね。承が長すぎるのは仕様です。
貴族領編までは割とのびのびやってたんですけど、ちょっと助長って感想をいただいて、こりゃいかんと頭を捻った結果、隆司失踪編と隆司修行編が生まれました。
今思えば、あの感想なかったら隆司を単独行動させるという発想は浮かばなかったなぁ……。ホント、感想は偉大ですわ。
長さとかは割と意識しないでやってたんですけど、それも助長って言われた原因の一つかしら。さっくし読めるっていうのも割と憧れるんですよねぇ。長編シリーズがたまに出す短編ものとか。すごい読みやすいと思いません?
次の話は、そういうのを目指していきたいなぁ。
・各キャラについて
で、次のお題はこれ。
とりあえず、主人公四人組について軽く触れていきましょうかね。
・辰之宮隆司
間違いなく本作におけるヒーローで主人公。一応四人とも主人公のつもりだったのにねぇ……。
どんな作品でも探せば一人はいそうな「何も考えずに全体を引っ張っていくキャラ」としてデザインしました。こいつがいれば、物語が進んでいく、便利なやつです。
一般的な作品だと、未熟な主人公を引っ張っていく兄貴キャラって感じでしょうか。私そういうの大好きで。自分の好きな成分をガッツリ詰め込んでみたいとも思ったキャラです。
辰之宮隆司というのも、単純に竜を連想させる名前を詰め込んだだけという安直さ。覚えやすいからいいんですけどね。
作中で間違いなく最強で、最もアグレッシブで、たぶん光太と礼美のキャラが食われた一番の原因。キャラが濃すぎるせいで、こいつの話の方がよく浮かぶっていうね。
キャラ作成としては、どうだったんでしょうね、この子……。今まで考えてきたオリジナルキャラの中ではぶっちぎりで好きなキャラなんですけど……。
お相手役がソフィアなのは、どう考えてもガン攻めだから。恥ずかしがる初々しい女の子って、ええやん? 素敵やん?
・琴場真子
この作品における主人公ポジ。ヒーロー、という意味ではなく悩むキャラって意味で。
無理難題やらなんやら吹っかけられて、ひたすら悩んで、それでも足掻いて頑張って……っていうキャラをイメージしております。故に、一番の豆腐メンタル。これが普通だと思うんですけどね。
一般的な作品だと、いろいろと悩むという意味で、やっぱり主人公をイメージ。こういうのも好きなんですよねぇ。一番好きなのは、なかなかスポットの当たらなさそうなサブキャラだったりするんですけどね! 設定があいまいってのは逆に萌える!
琴場真子、というのは設定で言葉の真理を司るもの、っていうのが先にあって、そこから取りました。結局混沌言語ワードもあいまいな設定だったよな……。一応感情をキーに発動するっていう設定だったんだが……。まあ、いろいろと激しい真子ちゃんにはぴったりだったよね!
覚醒前後で戦闘力が大きく変わる子。覚醒後であれば、実は隆司も手玉にとれたりします。まあ、相性勝ちって奴なんですが。隆司に引っ張られて、キャラが独り立ちして言った感じでしょうか、書いてる側としては。こいつに負けないように、って。
隆司とは逆のポジションとして書いていたんですけど、キャラ作成は作者的には一応成功の部類に入ります。隆司は別として、一番思い通りにかけた子なんです!
お相手役サンシター、連載前にはすでに決定していたんですけど、この子一番普通なんで、きちんと支えてくれる大人の人がぴったりだと思ったんですよ。サンシターが普通の大人なのかってのはさておきね!
・櫻野光太
作中における……なんだろうね。礼美と合わせりゃヒロインポジなんじゃないかとひそかに思ってるんですけど。ある意味作中最大の被害者。
こいつの中には一本芯が通ってて、基本的には迷わない……。テイルズで例えればファンタジアのクレスだったんだけどなー。よく考えればクレスはいろんな事実に直面して迷ってたよね。反省。
一般的な作品だと、ヒーローポジかなぁ。悩みと無縁、じゃなくて悩みに直面しても自力突破できるって意味で。軸心がしっかりしてるから、ぶれないっていうか。
櫻野光太というのは、光属性的なイメージで湧いた単語を突っ込んでみました。使う力に関しては、礼美の方がイメージしやすかった結果、なんか地味に……。
人外にはならないんで覚醒はしないんですけど、最終的に六刀流みたいなわけのわからん自己流派を開眼。開祖以外にゃできねぇがな! 初期のチートの名残がこんなところに。
隆司に対する親友として書いてたんで、節々で芯の強さは見え隠れしたつもりなんですけど……いかんせん……比較対象が……。キャラががっつり食われたという意味で、間違いなく作中最大の被害者です……。どうしてああなったんだろう。
キャラ作成は、作者的に一番ミスった気配。もうちょっと、しっかり練り込まないとなぁ、と痛感した子です。次、似たようなポジの子を出すんなら、今回の事を反面教師にしたいです……。
お相手役は礼美。当初はこの二人をくっつけるのが、隆司と真子の目的だったはずなのに、途中から割とまじめに世界の危機のために動いてたよね。
・春日礼美
作中におけるヒロイン。光太と違って、もう少しポジションははっきりしてます。
何かあっても、大体笑顔で受け入れてくれる女の子。光太がクレスなら、この子はミントですね。大抵の事を受け入れられるから、ジョージの心情も大体把握して動いておりました。核心はスルーしてたわけですが。ジョージのキャラが立ったのは、きっと礼美の察しがよかったからだね!
一般的に見てもヒロイン。いわゆるいい子ちゃんヒロインですね。ガッツリ悩んで、ラスボスにも手を差し伸べてあげたいと考えるいい子。そんないい子も、ガルガンドと魔王はあんまり馴染めなかったようですが。
春日礼美というのは、光太と同じで光属性のイメージ。盾を生み出すっていうのも、女の子だから攻めるより守るよね、って安直な考えからですね。
勇者たちの中では、唯一覚醒なしで最後まで行っちゃいましたね。まあ、貴族領奪還編辺りで、単身でギャオンちゃん弾き返すとかやらかしてますから、そんなもんいらんかったんや!っていうのが正しいんでしょうけど。
真子の親友として書いてたんですが、一番最初が割とマジで対立してたんで、こんな感じで毒のない子に。普通に友人視点なら、もうちょっと毒がありそうな感じですし。
キャラ作成は、可もなく不可もなくって感じでしたね。光太ほどキャラ食われてたわけじゃないけど、真子ほどキャラ立ってたわけでもなし……。皆さん、どのくらい印象に残ってますでしょう? 礼美に限った話じゃないんですけど。
お相手は光太。最後に孕んでましたけど、連載当初じゃここまでお腹大きくなかったんじゃよ?
・次回作について
で、最後はこれですかねぇ、やっぱり。
予定としては、一ヶ月かそれくらい、だらだらとラブコメ話の補完のために単独短編を出して、その合間合間に話のストックを溜めていきたいと思っております。
信じてもらえんかと思いますけど、ラブコメ話、二日に一回いちいち書いとったんですよ……。書き終えるのが深夜五時とかたまにあるから困る。まあ、お仕事は夜勤だから支障はないんですけどね。
ストックが溜まっていけば、ある程度余裕はできると思うし……。一ヶ月でどのくらい溜まるかは疑問ですけど。たぶんどうせまたストック使い切って、二日に一回話を書く生活なんだろうなー(確信。
次回作の内容は、感想でも質問があったのでちょろっと言ったんですけど、現代超能力者ものを予定しております。ファンタジーの次は現代。これ常識ネ。
超能力を科学として確立した世界の中で、力を持った少年少女がどんな生活をしているのか……って感じの話を一つ。
ちなみに設定的にとある科学の話を想像しそうですけど、全世界規模で超能力者が蔓延る世界なんでご安心を。あんな綿密な設定組むのは俺には無理です。
とりあえず、主人公の親友の恋人がヤンデレで痴女ってのは決定しております。あと、主人公の恋人というか相手役の少女が短パンに絆創膏装備っていうのも。肝心の主人公のお相手、話の間に出てくるかは怪しいんですけどね、ハハッ。
視点は三人称。ラブコメ話のラスト回は、三人称の練習だったり。
目標は長さ的に読みやすい話を、なんですけど……。
だいたい五十万字もあればいいんでしょうかね? 無事収められる自信がないんですけど。
それでは蛇足的なあとがきまで目を通していただきありがとうございます。
俺はあとがきから目を通してやるぜ!というへそ曲がりな方は、ぜひ本編にも目を通していただけるとありがたいです。
この作品が、画面の前の皆様の人生、そのわずかなお時間をいただいたうえで、それを満たすのに十分な作品であったのであれば幸いです。
皆様に少しでもニヤリとしていただけたのであれば、まさしく本望。
そうでなければ、遠慮なく私にお申し付けください。次の機会が与えられれば、全力で応えてみせたいと思います。
それでは、皆さま。
( ゜д゜)ノシ<マタツギノサクヒンデー