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してはいけない

(AI執筆)決して開けてはいけない扉がある部屋 ~ 別バージョン ~

※この小説はAIが執筆しております。引用した文章は、自作品です。

けっして開けてはいけない扉がある部屋(別結末バージョン)


 親友の美沙が一日だけマンションの部屋を留守にするというので、俺が留守番をすることになった。

 とはいえ、本当は俺の方から頼み込んだのだ。美沙が住むのは都心のタワーマンション、その最上階にある豪華な部屋。そこに一晩泊まれるなんて、滅多にないチャンスだ。


「置いてあるものは動かさないでね。ゲーム機は好きに使っていいわよ。蛇口も好きにひねってね。猫とも好きに遊んで」


 俺はテンションが上がりっぱなしだった。美沙は冷蔵庫の中まで見せてくれた。

 高級な食材がギッシリ詰まっていて、まるで高級ホテルのスイートルームのようだった。


 しかし、美沙はふと真剣な顔になり、声をひそめて言った。


「ただ、これだけは守ってね」


「え?」


「あの襖の右隣にあるクローゼットの奥。木の扉があるの、見えるでしょ? 絶対に開けないで」


「なんで? 開けるとどうなるの?」


「……私も、開けたことがないから、わからない」


 そう言い残して、彼女は旅行カバンを引きずりながら出かけていった。



 俺は猫と遊び、冷蔵庫を物色し、ゲーム機で一通り遊び倒した。けれども、次第にやることがなくなってくる。

 ソファに寝転びながら、ふと目に入る、あの“開けてはいけない”と言われた扉。


 襖を開けてみる。誰もいない。

 クローゼットの奥、木の扉。妙に古めかしくて、部屋全体の高級感と釣り合わない感じがする。

 扉には「注意。ゴミ用のシステムなので解放しないで下さい」と手書きで書かれた紙が貼ってあるが、俺はそれをロクに読まずに手をかけた。


---


 開いた瞬間、どこからか低いモーター音が響いた。

 中は真っ暗で、階段かスロープのような傾斜が奥へと続いている。何かが、奥でガコン、と鳴った。


 怖気づいて扉を閉めようとしたが、背後でカチリと音がし、扉が自動でロックされた。


「……は?」


 次の瞬間、足元の床が傾き、俺は中に滑り落ちた。


--


 そこは部屋だった。


 信じられないことに、狭いコンクリートの空間に転がり落ちた俺の周囲には、山のようなゴミがあった。

 腐った食材、潰れた段ボール、使用済みの雑貨、壊れた家具。

 そして天井には、無数のダクトが張り巡らされていた。


 ゴォォン……という低い音とともに、天井の一つが開き、袋詰めの何かがドサリと落ちてくる。


「……まさか」


 理解した。この部屋――いや、この空間こそが、このマンション全体のダストシューターの終着点なのだ。


 つまり、住人たちが日々ゴミを放り込んでいるその行き先。焼却も処理もされないまま、この部屋に溜まり続けている。


「出してくれ!!」

 叫んでも、誰も聞こえない。マンションの最下層にある“処理室”など、誰も気に留めないのだろう。


--


 1時間後、膝までゴミに埋もれた俺は、天井から落ちてきた使い捨てカイロのパッケージで顔を打たれた。

 2時間後、腐った汁が床を流れ始め、吐き気に悶えながら俺は天井を見上げた。


 3時間後。

 猫の鳴き声がした。……いや、それは猫ではなかった。猫のような何かが、ゴミの中で蠢いている。



 部屋は静かに、しかし確実に、ゴミで埋まっていく。


 そして俺は思い出した。

 美沙が言っていた、「私は開けたことがない」という言葉。

 ――あれは、ただの忠告じゃない。彼女もまた、かつて“誰か”から部屋を引き継いだのだ。


 次にこの部屋を訪れる誰かに向けて、俺もメモを残しておこう。

 だが、書くものも紙も、もうどこにも見つからない。



【了】

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― 新着の感想 ―
ゴミはゴミステーションじゃないの!?Σ(゜Д゜)←高級なとこは知らん
 妙にリアリティを感じるネタですが……。  木製の扉に注意の張り紙。だけど機械仕掛けのシステムで管理されている。しかしやはり安全面が杜撰な設計。なのに彼には怪我はなし。  このアンバランスさが笑いを誘…
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