未来の自分へ、今日という贈り物を
夢を遠くに置くということは、
今という時間に意味を持たせることでもある。
僕は、来世のために生きている。
この夢が叶うのは、きっと何十年先でもない。
何百年、何千年後かもしれない。
でも、それでも、
「今の僕が何を選ぶか」が、その夢を左右する。
朝、少し早く起きて道に落ちたゴミを拾う。
雨の中で傘を差しかける。
信号待ちのとき、誰かの落とし物を拾う。
誰も見ていない。
誰にも評価されない。
けれど、そんな小さな善意が、
来世での“人格”を形作っていくような気がする。
もっといえば、
僕の中にある「願いの強さ」こそが、来世の方向を決めていくのかもしれない。
だから、今日を誤魔化さない。
今日を投げ出さない。
たとえこの世界に救いがなくても、
僕だけは、僕の願いを裏切らない。
時々、思うことがある。
僕のように「目に見えない未来を信じて生きる」人間は、この世界にどれだけいるのだろう。
きっと少ない。
でも、だからこそ、意味があると思う。
誰にも伝わらなくてもいい。
誰にも理解されなくてもいい。
ただ、僕だけは僕の夢を信じ続ける。
僕の夢は、奇跡のようなものだ。
でも奇跡というのは、ただ待つものじゃない。
積み重ねることで、未来がそっと気づいてくれるものだと信じている。
だから、今日も僕は生きる。
未来の僕が、「今の僕にありがとう」と言えるように。
そして何より、あの人と再会する未来の僕が、胸を張って生まれ直せるように。
今を、全力で生き抜く。
それが、僕にできる唯一の準備だ。