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第93話『Sランク冒険者』

 三日後。俺はまたしても村を救ったことでギルマスである母に呼び出されて、みんなの前に立たされている。


 しかし、母の話しは長い。前にホープ村の英雄と認められた時もそうだったが、何故偉い人の演説はいつもこう長いのだろうか。


 あと、あの【色欲の魔剣】と俺の魔装備【自尊の魔剣】と融合させることに成功して、見事に【傲慢の魔剣+3】を理想値で作り上げてくれた。


 しかも一発の錬金で理想値である。俺の彼女はやはり本当に天才錬金術師だったみたいだ。


 この【傲慢の魔剣+3】の効果は傲慢のユニークスキルを所持する者にしか装備できない。傲慢の効果をさらに強化する。


 という説明のみだった。で、具体的にどう変わったのか今の俺のステータスはこうだ。


 ステータス 

 ルシフ・ホープ

 ジョブ 魔剣士

 レベル 110

 生命力1100

 魔力1090

 攻撃力1700

 防御1400

 敏捷2150

 技術1050

 知性350

 幸運2200

 魔力属性 無 

 魔力装備 【傲慢の魔剣+3】 攻撃力450(600) 効果 傲慢のスキルを強化する。追加効果 攻撃力150アップ。

 防具 【自尊のコート】 防御力300 効果 全ての魔力耐性と全状態異常耐性を75パーセントアップする。追加効果 魔力耐性25パーセントアップ。全状態異常耐性25パーセントアップ。

 アクセサリー 【キュアリング】 効果 全状態異常耐性が25パーセントアップ。

 ユニークスキル【傲慢】 相手に当たる攻撃ダメージが三倍になり、確定でクリティカルヒットする。一度攻撃すると3回攻撃判定が入る。しかも一度に3回魔法と奥義を放てる。3回目は消費魔力はなし。魔法や奥義も1回につき2回判定が入る。無詠唱、もしくは短縮詠唱で魔法を発動でき、奥義をタメや硬直時間を無視して速攻で放てる。しかし、溜めれば溜めるほど、奥義や魔法の威力が最大十倍まで膨れ上がる。

 流派 流派 中央大陸流 免許皆伝 東大陸流免許皆伝 西大陸流免許皆伝。虚無流免許皆伝。無属性魔法免許皆伝。回復魔法免許皆伝。防御魔法免許皆伝。天下無双流上級。

 奥義。

【魔力強化・改】 効果 魔力を身に纏い、全ステータスを最大1,2倍上昇させる。

【新魔力強化・改】 効果 魔力を身に纏い、物理系か魔法系のステータスを2倍に上昇させる。

【限界突破】 効果 魔力を身に纏い、全ステータスを3倍に上昇させる。

【限界突破・改】 効果 魔力を身に纏い、全ステータスを5倍に上昇させる。

【新限界突破・改】 効果 魔力を身に纏い、物理系か魔力系のステータスを六倍に上昇させる。

【スラッシュ】 効果。飛ぶ斬撃を放つ。

【クリアスラッシュ】 効果。魔力を身に纏い、強力な一撃を敵に食らわせる。

【トリプルスライス】 効果。魔力を身に纏い、流れるような三連撃を食らわせる。

【ブレイドダンス】 効果。魔力を身に纏い、踊るような五連撃を敵に食らわせる。

【エクストリームブレイク】 効果。巨大な魔力の剣で敵を斬る。

【ファーストブレイド】 東大陸流初級剣術。魔力を剣に纏わせ、敵に大きさ袈裟斬りを放つ。

【セカンドブレイド】 東大陸流中級剣術。魔力を剣に纏わせ、交差するような袈裟斬りを放つ。

【サードブレイド】 東大陸流上級剣術。魔力を剣に纏わせ、四連続で交差して敵を斬る。

【フォースブレイド】 東流秘伝の剣術。魔力を剣に纏わせ、十二連続で交差して敵を斬る。

【ホワイトスティング】 西大陸流の初級剣術。魔力を纏わせ、突き攻撃を繰り出す。

【イノセントレイン】 西大陸流の中級剣術。魔力を纏わせ、三連続で敵を突く。

【ホワイトアウト・スティンガー】 西大陸の中級剣術。魔力を纏わせ、敵にクリティカルヒットを与える突きを繰り出す。

【スノウ・インフィニティ】 西大陸流の秘伝の剣術。魔力を纏わせ、連続四回クリティカルヒットを与える突きを繰り出す。

【シャドウレイン】 無の剣を無数に出現させて飛ばす。

【ブラッドネスバースト】 無の魔力を纏い、ドリルのように身体を回転させて突っ込む。

【デススティンガー】 無の魔力を纏い、敵の急所を突き、一定の確率で即死させる。

【ダークネスブレイカー】 無の魔力を纏った剣の渦で相手を消し去る。

【ダークネスブレイカー・エンチャント】 無の魔力を剣に付与して、相手にダメージを与える。虚無の渦によって相手の攻撃を一度無効化し、エンチャントが解除される。ダークネスブレイカーの威力を三倍にする。

【火花一閃】 火花が飛び出るような居合斬りを放つ。

【無双連閃】 目にも止まらない連続二十回の連続斬りを相手に浴びせる。

【天下布武】 無心になり斬ることで、敵にクリティカルヒット+二倍のダメージを与える。

 魔法 

【ヒール】 効果 怪我や体力を回復させる。

【キュア】 効果 状態異常を回復する。

【リヒール】 効果 一定時間自動で体力が徐々に回復する。

【リザレクション】 効果 瀕死や身体欠損を治す。

【エクスヒール】 効果 完全に傷や体力を全快させる。

【バリア】 効果 敵の攻撃を防ぐ魔法障壁。

【プロテクト】 効果 敵の攻撃をほぼ完全に防ぐ魔法障壁。

【ガードウォール】 効果 壁のような魔法結界により一度だけ敵の攻撃を完全に無効化する。

【パーフェクトプロテクション】 効果 巨大な魔法結界を生み出し、敵の攻撃を言って一時間完全に防ぐ。

【マジックショット】 効果 無属性の魔力弾を飛ばす。

【マジックバスター】 効果 無属性の魔力砲撃を放つ。

【マジックボム】 効果 無属性の巨大な魔力爆撃弾を放つ。

【マジックバースト】 効果 無属性の巨大な魔力砲撃で大爆発を巻き起こす。


我ながらそれならいに強くなったと思うが、世界には北の街の異世界人や、伝説のダンジョン配信者さんなど、数えたらキリがないほど凄い転生者や転移者がいる。


 おそらく勇者にはこれでもまだ届かないかもしれない。ミカリスというキャラは嫌われ者ではあったし、劣化ルシフと言われていたが、それでも十分過ぎるくらいのスペックはあったのだ。


 それが堕天して、魔王化までしたとなれば、おそらく原作で闇堕ちした魔王ルシフと同等の才能を持つ者が異世界人の動画で努力した結果、さらに強くなっている可能性がある。


 それを想定して考えたら、俺よりさらに強くなっていると判断した方がいいだろう。


 既に魔王ミカリスは魔王城に挑んでくる異世界人をもう三十人も殺害しているらしい。


 そう考えたら決して楽観視できる状況じゃない。それに俺が魔人アスマデウスを倒した話しは嫌でも話題になる。


 そうなれば次はミカリス自身が動き出すはずだ。いよいよあの嫌味な主人公と直接対決する日が来たのだ。


 これを乗り切れば本当の意味で破滅フラグは回避できるだろう。


 そう思っていると、母の長い話しが終わった。


「以上を以てして、ルシフ・ホープを本日よりSランク冒険者。次代の勇者候補と認定する。ルシフ・ホープよ! 前へ!」


 って、へ? 勇者候補って? いやいやいや。ちょっと勘弁してくれよ。勇者候補なんてそんな面倒臭いこと俺はやりたくなんかないぞ。ああ。逃げたい俺は逃げようと心に決めると母の射殺すような視線を感じたので、大人しく前に出た。


「は、はい!」


 村のみんなからは盛大な拍手が送られる。まさか式典から逃げようと思っていたとは言い出せない。


 俺は母の前で出た。すると、母は朗らかな笑顔でこう告げた。


「よくやったね。ルシフ。あんたはアタイの自慢の息子だ! 国王認定の勇者候補全員に支給される最新の冒険者カードと、Sランク冒険者認定のメダルを受け取ってくれ!」


「謹んでお受け取り致します!」


 俺は頭を下げて母からそれらを受け取った。


 そして、母は俺を前へ押しやった。


「さあ。ルシフ。村のみんなに世界の命運を背負う人として何か抱負を語りな!」


 おいおいおい。待ってくれよ。コミュ障の俺にそれを求めますか? 母は鬼か何かですか? 俺は何の準備もできていないので、ガチガチに緊張しながら、もういいやと諦めて、無難な言葉を言っておくことにした。


「まあ。その。皆さんの期待を裏切らないように、頑張ります……」


 なんだこの抱負は、どんだけやる気ないんだよと思われても仕方ない。でもさ。考えても見ろよ? 俺はただ自分が好きなことだけやっていたいだけのただの普通のオタクでありゲーマーなんだぞ? 


 そんな陰キャが皆の前で立派なこと語れるわけねぇじゃねぇか。んなもん永久機関を完成させるくらい不可能だ。


 しかし、そんな陰キャ同然の抱負語りでも、村のみんなは大絶賛してくれた。めちゃくちゃ拍手や大喝采が巻き起こっている。


 面倒臭いけど、誰かに認められるというのも悪くない。そんな気がして俺はこれからも頑張ろうと思う。でも世界を救うことより、自分のやりたいこと優先、村人や家族や恋人や友達の命優先のスタイルは変えないとそう心に誓ったのであった。


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