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第6話『レベリング』

 あれから俺は、ひたすらキマイラを討伐しながら、父の書斎で勉強しまくった。


 しかし、上がったレベルと知性のステータスはこの程度だ。



 ステータス 

 ルシフ

 レベル 12

 ジョブ 魔剣士

 生命力90

 魔力88 

 攻撃力105

 防御99

 敏捷106 

 技術82

 知性11

 幸運105 

 魔力属性 無 

 魔力装備 【無の刀】 攻撃力10 効果 全ての敵に与えるダメージが2倍になる。

 防具 【黒のコート】 防御力10 

 ユニークスキル【傲慢】 一度攻撃すると2回攻撃判定が入る。さらに一度に2回魔法と奥義を放てる。2回目は消費魔力はなし。魔法や奥義も1回につき2回判定が入る。かなり高速魔法を詠唱でき、奥義による硬直時間も無効化する。

 流派 中央大陸流初級 無属性魔法初級 回復魔法初級 

 奥義 

【魔力強化】 魔力を身にまとい、ステータスを20ポイントアップさせる。

【スラッシュ】 効果 飛ぶ斬撃は放つ。

 魔法 

【ヒール】 効果 体力を回復する。

【マジックショット】 無属性の魔力弾を飛ばす。



「ふざけんなあああああああああああああああああああああああああ!」


 なんで週四〇時間の勉強をしたのに、知性のステータスが1しか上がってないんだよ。おかしいだろうが。


 これはもうほぼ確定的だ。どうやら俺は脳筋キャラになる運命が確定しているらしい。それは努力では決して超えられない壁というものだ。もうどうしようもない。


「ま、いっか!」


 俺はすぐに諦めて、気持ちを切り替えた。知性が上がらなくても、勉強したことは無駄にはならない。中央大陸の剣術や無属性魔術の内容は、あらかたノートにメモってある。だってすぐに忘れるからな。アホの子に転生した、というか生まれつきアホの子の俺の頭脳を恨むしかない。


 それよりも分かったことがある。キマイラを一匹倒しても、経験値は100くらいしか入らない。しかし、【魔力強化】を行って倒した場合は何故か108になっていた。


 意味が分からなかったが、しばらく実験しているうちに、どうやら【魔力強化】を使用して、身体や頭を動かすと経験値が入るらしい。


 それは食事を取っても、素振りしても、多少は入っていたが、ガチゲーマーやオタクとしての長年の経験から感覚的に理解したのだが、おそらくこの【魔力強化】を行いながら、筋トレなり、素振りなり、勉強なり、日常生活をした方が効率よく経験値を稼ぐことができるのではなかろうか。


 だって、キマイラ一匹に振った剣の回数はたったの二回。つまり、【魔力強化】を使用して、二回剣を振れば、8Pの経験値が入る。


 ということはだ。約1000回剣を振れば8000Pも経験値が入る。筋トレやランニングは試してないが、素振りより筋トレの回数をこなす方がきついし、ランニングはきつさマックスなので、もしかしたら、もっと経験値が入るかもしれない。


 正直、俺は陰キャのゲーマーではあったが、幼い頃からいじめ防止策として、親から剣道を習わされていた。つまり身体を動かすこと自体は、それほど苦にならないのである。


 それに有名なプロゲーマーほど、筋トレや運動を欠かさないらしい。何せゲームはもう立派なスポーツの一種として認定されている。つまり俺も本気でゲーム世界を極めたいなら、体育会系みたいで嫌だなと敬遠せずに、素振りや筋トレや勉強や魔法や剣術の修行に励むべきである。


 なにせ、それだけでガンガンレベルが上がるなら、もっと効率良く早く強くなれて、隠しダンジョンや高難易度クエストに挑戦できる。


 それにレベル上げは何気に楽しいし、剣道をやっていたせいもあって、身体を動かすのも嫌いじゃない。勉強はちょっと嫌いだが、ゲームに関連する勉強。例えば、モンスターの生態図鑑とか、魔法書とか、剣術の奥義書とか、隠しダンジョンの攻略法とか、そういう戦闘に関係することのみに絞ってやればいいのだ。


 そうすれば、きっと勉強も楽しいに違いない。この世界の歴史とか、数学とか、魔科学の勉強とか、戦闘に関係なさそうなものは絶対にやらないけどね。


 それに数学なんてやらなくても長年ゲームのツールでしこしことダメージ計算をやってきたおかげで、ダメージ感覚が人より優れているのだ。


 何故ここまでゲーム対しては天才的な頭脳と知識があるのに、知性が低いのか謎である。


 そうと決まれば、あとはもうひたすら実践するしかない。


「よおおおおおし! やるぞぉ!」


 俺はすぐに【魔力強化】を行い、まずはストレッチと筋トレと走り込みからやることにした。




 あれから数日の時が流れた。


 俺の現在の経験値はこうだ。


 ステータス 

 ルシフ

 ジョブ 魔剣士

 レベル20

 生命力205

 魔力192

 攻撃力225

 防御210

 敏捷406 

 技術198

 知性18

 幸運450

 魔力属性 無 

 魔力装備 【無の刀】 攻撃力10 効果 全ての敵に与えるダメージが2倍になる。

 防具 【黒のコート】 防御力10 

 ユニークスキル【傲慢】 一度攻撃すると2回攻撃判定が入る。さらに一度に2回魔法と奥義を放てる。2回目は消費魔力はなし。魔法や奥義も1回につき2回判定が入る。かなり高速魔法を詠唱でき、奥義による硬直時間も無効化する。

 流派 中央大陸流初級 無属性魔術初級。回復魔術中級。

 奥義 

【魔力強化】 効果 魔力を身に纏い、ステータスを20ポイントアップさせる。

【スラッシュ】 効果。飛ぶ斬撃を放つ。

 魔法 

【ヒール】 効果 体力を回復させる。

【マジックショット】 無属性の魔力弾を飛ばす。



 やはり俺の読みは正しかった。でも、知性のステータスが全然上がっとらんがなああああ! じゃなくて、モンスターを倒すより、【魔力強化】を使用しながら、筋トレや素振りや勉強をすると効率がいいことがわかった。


 しかも【魔力強化】をなるべく連続使用して寝る時も【魔力強化】していたら、なんかよく分からないが、レベルが爆上がりした。経験値換算するなら1時間寝て経験値が1万も入った。そういえば、一流スポーツ選手は睡眠の質と時間を大切にするらしい。


 おそらく【魔力強化】を行いながら寝ることで、睡眠の質が向上してよく眠れるのだろう。


 ちなみに睡眠欲の化身である俺は、十時間くらい寝ている。転生前だって宿題をサボって、ゲームをやっていたので、睡眠時間を削らなくても済んだのだ。


 宿題なんて、朝になって、友達にノートを写させてもらえれば、それでいいのである。


 それよりも、数日でこのレベルの上がりようだ。おそらくだが、一か月くらい続けたらとんでもないことになる予感がする。


 まあ。このゲームのレベル上げは、後半からが鬼畜だ。レベル40まで、つまりチュートリアルである本編のクリアに必要なレベルなどすぐ上がる。しかし、本当に上がりにくくなるのはレベル40からだ。


 ああ。早く隠しダンジョンで強敵との戦いに身を投じたくて仕方ない。でも今は辛抱だ。それにやっぱりレベル上げは楽しい。ああ。ゲームのレベル上げ気持ちいい。異世界最高。俺は胸が躍り、興奮して脳汁ドバドバ溢れ出して、幸せな気持ちでいっぱいであった。

 ルシフは実は世界的にはそこまで馬鹿ではありません。他のステータスに比べて知性が伸びにくいという設定ですw

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