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第56話『ミスリスアーマー作成クエスト達成』

日付変わってしまい投稿遅れました。すみません。

 ベルフーゼを倒した俺たちは、奴が何度もポップするミスリルドラゴンを狩っていたおかげで、ドロップ品として高品質のミスリル鉱石を入手できた。


 そして、奴の武器【二頭竜】はSランク級のレア魔装備であり、これを母に納品したら先に金貨三十枚を入手できた。


 それらの分配は、金貨二十枚をレビア。俺と舞花を五枚ずつということにした。レビアは「わたしが足を引っ張ったのに、こんなに貰っていいの?」と申し訳なさそうにしていたが、俺と舞花は「道具屋が出来たら冒険者の味方になるからこれも投資だ」と言って納得させた。


 そして、三日後。レビアは言われた通りのミスリルアーマーを【圧縮リュック】というマジックアイテムに詰め込んで持ってきた。


 ちなみにこの【圧縮リュック】もSランクのレアマジックアイテムである。


 俺たちはこれらのアイテムを母に提出するために、ギルドマスターの部屋まで来ていた。レビアは【圧縮リュック】を母に見せた。


「これが成果物です。どうでしょうか?」


 母は【圧縮リュック】を冒険者カードでスキャンして、中に高品質の【ミスリルアーマー】が十個入っていることを確認した。


 母は微笑みぐっとサムズアップする。


「レビア上出来だ! この圧縮リュックも合わせて金貨三十枚を渡そう!」


 レビアは驚いておろおろした。


「そ、そんなにたくさんですかぁ? そんなの悪いですよぉ……」


 母は遠慮するレビアに真剣な表情を向けた。


「甘ったれたことほざいてんじゃないよ! 道具屋を経営しようと思うなら最低でも金貨三百枚は必要だ。建物代だけじゃない。品物を揃えたり、他にも商人ギルドへ納税したり、色々お金が必要なんだよ! だってのに、あんたはまだ五十枚ぽっちしか稼いでないだろう? あと二百五十枚稼げるようにアタイが手伝ってやるから頑張りな!」


「は、はいぃぃ! 頑張ります!」


 やっぱり母さんは頼りになるな。本音を言うとレビアの道具屋経営がこの領地の金になるからだろうけど、それだけじゃなく、やはり小さい頃から面倒を看てきたレビアだ。


 そりゃきっと俺と同じくらい自分の娘のように可愛いに違いない。そんな母だからこそ、こうやって美味しくも難易度の高いクエスト紹介してくれるのだ。


 そして、俺は遠慮なく次の高難易度クエストの相談を持ちかけた。


「それで? 次はどんな高難易度クエストがあるの? 俺楽しみ過ぎて夜も眠れないよぉぉぉ!」


 母は呆れたように頭を抱えた。


「全くいつも十時間も寝ている寝坊助が、どの口を聞いてんだか……。それより大切なのはあんたの戦闘欲求よりレビアの素材を入手することだろうが! そこを履き違えんじゃないよ!」


 その言葉にはっとさせられて少し赤面して頭を下げた。


「ご、ごめん。ごめん。つい浮かれちゃってさ。あはは……」


 母はまた呆れたように煙草を吹かしながら、溜息を吐いた。


「ったく。あんたはもう立派なレビアの彼氏なんだよ? ちょっとはしっかりしな!」


「め、面目ない……」


 俺は自分の愚かしさを反省してもう一度頭を下げた。そこで母はまたしてもQRコードを差し出してきた。


「これが今回の依頼だよ。レビア!」


「はい! えいっと!」


 リリアはQRコードを読み込むと、その内容を見て、レビアは驚いた。


「ええ! ユニコーンソードの作成! これって伝説級の武器じゃないですか!」


 母はにやりと笑った。


「だからこそやる価値があるんだよ。このクエストをこなせば一気に金貨五十枚は稼げるだろうね!」


 金貨五十枚とか俺の給料三か月分だ。それを一週間弱で稼げるのだから美味しくないわけがない。


 ただここで懸念点が出た。


「でもさ? ユニコーンって恋人が一度も出来たことがない女性の元にしか現れないんだろう? 俺とレビアは付き合っているから駄目なんじゃないの?」


 母はそこでにやりとまた悪そうな顔をして笑った。


「だぁかぁらぁ。舞花を連れて行けばいいじゃないか。あの子は間違いなく生粋の生娘だよ!」


 生娘って表現はコンプライアンス的にアウトだろうと思うが、ここは異世界だ。日本人のコンプラなんて通用しない。


 それについてレビアがむくれた。


「また舞花ちゃんに頼るんだぁ。あの子いくら前世の幼馴染だからって、ルシフにべたべたし過ぎなんだよねぇ!」


 おっと。これはレビアさんがどうやら【嫉妬】のユニークスキルを発動中のようだ。俺の感覚で凄まじいまでの闇の魔力の高まりを感じられる。


 それを見て母は豪快に笑った。


「いいじゃないか! その嫉妬の炎を錬金術にぶつけな! そうすればあんたは世界一の錬金術師にだってなれるよ!」


 母の励ましが効いたのか、レビアはますます気合を入れた。


「よぉぉぉし! わたし負けないもん! 絶対に、ぜぇぇぇったいに、舞花ちゃんに愛しのルシフを盗られてたまるもんか! わたしこのクエスト受けます!」


 愛しのルシフって地味にはずいからやめぇいと言いたくなったが、やる気になっているようなので、無駄口を挟まないことにした。


 レビアが受注ボタンをタップして、母はマナコンでそれを執務机に置いてあるマナコンで処理した。

「これでクエスト受注完了だね。頑張りなよ!」


「はい!」


 レビアはやる気に燃えている。凄くいい兆候だ。そして、ユニコーンって言ったら、討伐難易度S級の超難敵のボスモンスターだ。やはり俺は己が戦闘欲求を抑えきれずに、闘志が燃え上がるのを感じた。


「よっし! 燃えてきたぁぁぁ! それじゃあ。ユニコーンの湖へ向かうか!」


「だったら。たくさん防御結界の魔法札とかレア・エリクサーを用意しないとね。ユニコーンって物凄く強いらしいし!」


 それについては納得だ。ユニコーンはエンドコンテンツ級ボスモンスターの中でもかなり難易度の高いボスキャラだ。


 俺もブリファンをやっていた頃に、何度もやられて痛い目を見たことがある。でもここには魔族以外の現地人のレベルキャップ時を超えたステータスを持つ異世界人がふたりだ。それに優秀な錬金術師のサポートキャラがひとり充分に勝ち目はある。


 そこで煙草を吹かした母さんが「ちょっと待ちな」と言って、ぽいっと素材を渡してきた。


「そいつは高品質のアダマンタイト。この前の伝説級武器の報酬として国王から献上された品だ。そいつで舞花に最高級の魔装備を作ってやりな! いくらルシフが強いって言ったって、今度の敵ばかりは、ソロで討伐は無理だからね!」


「ま、確かにそうだよな。ユニコーン相手に俺一人だけじゃ火力不足だ!」


 母の言う通りユニコーンは怪物だ。母の言い方を借りるなら生娘には優しいが、男には容赦ない牙を向く。


 しかも常時【リヒール】状態。ために【エクスヒール】で全快してくるという超厄介なボスなのだ。


 そのためやるなら、短期決戦だ。短期で相手の生命力を奪う必要がある。だからこそ舞花の攻撃力も底上げする必要があるのだ。


 レビアはちょっと悔しそうにしたが、だからこそ真っすぐで純粋な思いを口にした。


「分かりました! いくら恋敵でも、ルシフの大切な幼馴染だもんね。舞花ちゃんが嫉妬ちゃうくらい凄い武器作ってやるんだから!」


 俺はレビアの頭にぽんっと手を乗せた。


「それでこそ俺の彼女だ。頼りにしているぞ?」


「うん♪」


 レビアはまるで蕩けるように恋する乙女の顔になっていた。俺は思わずドキッとしたが、ここは冷静にぐっと堪える。


 そして、母が締めくくってくれた。


「よし。それじゃふたりとも頑張りな。あとルシフ。レビアだけじゃなくて、いざとなったら舞花も守ってやりなよ? 一人前の男って者は、愛する女だけじゃなくて、大切な友を守ってこそだからね!」


「ああ。分かった。頑張るよ!」


「絶対に舞花ちゃんには負けないもん!」


 こうして、俺たちは対ユニコーン戦に向けて、着々と準備を進めた。

 またしてもご迷惑をおかけしてしまいすみません。


 二つのサイトで同時に作品を毎日投稿する大変さを身を持って実感しております……(´;ω;`)


 それに作者がかなり忘れっぽいタイプでして、なろうには予約投稿はしてませんので、余計に忘れやすくなってます。


 これからはなろうでも予約投稿するようにしますね。


 あとお詫びとして、あと二話連続投稿します。

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