表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

33/144

第33話『新人潰しの冒険者』

 あれから数週間後、俺はさらに修行を積み重ねた。戦闘や、冒険に役立ちそうな知識をたくさん勉強して、新たな奥義や魔法の開発に勤しみ、レベル上げのためのフィジカルトレーニングで鍛え、異世界に来てから近場であまり行かない狩場での戦闘などで冒険者としての経験を増やし、コツコツと冴えない地道な努力を行ってきた。


 その結果レベルはあまり上がらなかったが、現在の俺のステータスはこう表記されている。



 ステータス 

 ルシフ

 ジョブ 魔剣士

 レベル 63

 生命力630

 魔力625

 攻撃力745

 防御710

 敏捷1150

 技術615

 知性65

 幸運1260 

 魔力属性 無 

 魔力装備 【虚無の魔剣+3】 攻撃力120(135) 効果 全ての敵に与えるダメージが2倍+クリティカルヒット率上昇。追加効果 攻撃力+15 

 防具 【影竜のコート】 防御力100 効果 全ての魔力耐性と全状態異常耐性を50パーセントアップする。追加効果 魔力耐性25パーセントアップ。全状態異常耐性25パーセントアップ。

 アクセサリー 【キュアリング】 効果 全状態異常耐性が25パーセントアップ。

 ユニークスキル【傲慢】 一度攻撃すると2回攻撃判定が入る。しかも一度に2回魔法と奥義を放てる。2回目は消費魔力はなし。魔法や奥義も1回につき2回判定が入る。かなり高速度で魔法詠唱でき、奥義による硬直時間も無効化する。

 流派 中央大陸流 免許皆伝 東大陸流免許皆伝 西大陸流免許皆伝。虚無流免許皆伝。無属性魔法上級。回復魔法上級。防御魔法初級。

 奥義。

【魔力強化・改】 効果 魔力を身に纏い、全ステータスを最大1,2倍上昇させる。

【スラッシュ】 効果。飛ぶ斬撃を放つ。

【クリアスラッシュ】 効果。魔力を身に纏い、強力な一撃を敵に食らわせる。

【トリプルスライス】 効果。魔力を身に纏い、流れるような三連撃を食らわせる。

【ブレイドダンス】 効果。魔力を身に纏い、踊るような五連撃を敵に食らわせる。

【エクストリームブレイク】 効果。巨大な魔力の剣で敵を斬る。

【ファーストブレイド】 東大陸流初級剣術。魔力を剣に纏わせ、敵に大きさ袈裟斬りを放つ。

【セカンドブレイド】 東大陸流中級剣術。魔力を剣に纏わせ、交差するような袈裟斬りを放つ。

【サードブレイド】 東大陸流上級剣術。魔力を剣に纏わせ、四連続で交差して敵を斬る。

【フォースブレイド】 東流秘伝の剣術。魔力を剣に纏わせ、十二連続で交差して敵を斬る。

【ホワイトスティング】 西大陸流の初級剣術。魔力を纏わせ、突き攻撃を繰り出す。

【イノセントレイン】 西大陸流の中級剣術。魔力を纏わせ、三連続で敵を突く。

【ホワイトアウト・スティンガー】 西大陸の中級剣術。魔力を纏わせ、敵にクリティカルヒットを与える突きを繰り出す。

【スノウ・インフィニティ】 西大陸流の秘伝の剣術。魔力を纏わせ、連続四回クリティカルヒットを与える突きを繰り出す。

【シャドウレイン】 無の剣を無数に出現させて飛ばす。

【ブラッドネスバースト】 無の魔力を纏い、ドリルのように身体を回転させて突っ込む。

【デススティンガー】 無の魔力を纏い、敵の急所を突き、一定の確率で即死させる。

【ダークネスブレイカー】 無の魔力を纏った剣で、無数の巨大な剣を出現させて飛ばす。


 魔法 

【ヒール】 効果 怪我や体力を回復させる。

【キュア】 効果 状態異常を回復する。

【リヒール】 効果 一定時間自動で体力が徐々に回復する。

【バリア】 効果 敵の攻撃を防ぐ魔法障壁。

【マジックショット】 効果 無属性の魔力弾を飛ばす。

【マジックバスター】 効果 無属性の魔力砲撃を放つ。

【マジックボム】 効果 無属性の巨大な魔力爆撃弾を放つ。



 これがダンジョン攻略でのレベルアップと、ここ最近の一生懸命修行を行った成果である。


 わりと前より強くなったと思う。それに敏捷性と幸運はトータル一〇〇〇オーバーだし。でも異世界人はもっともっとチートに違いない。ここは【傲慢】のスキル持ちだからこそ、一番になるために、魔剣士としての誇りを持って必死に努力をしなければならない。


 俺なんてまだまだ他のチート持ちに比べたら、小物に過ぎないのだから。


 それよりも、今日は、母に冒険者ギルドに呼び出されて、向かっている最中だ。もうそろそろ修行ばっかりしてないで、ちゃんと仕事しな、このクソニートって、めちゃくちゃブチ切れてらっしゃったからな。


 確かに、この数週間の俺は一銭も稼いでないので、クソニートと言われても致し方ない。それにしても、どうせ母のことだから、また金になる代わりに、無茶なクエストを吹っかけてくるのだろうなと警戒しつつ、冒険者ギルドの前に辿り着いたので、扉を開けた。


 またしてもおっさんたちの酒臭い悪臭が漂ってくる。ギルドの扉を開けた瞬間、なんかよく分からないけど、人がぶわっと一斉に集まってきた。


「Aランクのエクストラダンジョンをクリアしたルシフさんですよね?」


「ぜひとも、僕とパーティー組んでください。お願いします!」


「わたし、ルシフさんのファンなんです。今夜お食事でも如何ですか?」


 うわぁと俺はドン引きした。なんかめちゃくちゃ目立っている。これはちょっと一々断るのが面倒臭いなと思っていると、奥の方から盛大に台パンする音が聞こえてきた。


「こんのガキャア!? 新人の癖に粋がりおって、このダッサイ様を差し置いて、Bランク昇格たぁ、ずいぶんとナマやってくれんじゃねぇか。のぉう?」


 どうやら今日は幸運のステータスが正常に機能してくれていないようだ。なんかチンピラみたいなおっさん冒険者に絡まれちゃったよ。しかもおっさんは新人潰しのダッサイとか呼ばれているネトゲの初心者狩りのようなことをしている人だ。


 その見た目はもう銀色に染まり切った髪をツーブロックに刈り上げており、まるでゴリラのようにユニークな容姿をしていらっしゃる。服装は茶色のベストに黒のジーパンと親父の癖にやたら若作りした服装をしている。しかも、この親父は獣人で虎耳族らしい。


 その横には取り巻きの茶髪頭の犬耳族と、紫にビキニアーマーを着用した色っぽい猫耳族の女戦士がいた。


 獣人三馬鹿と言ったところか。こういう手合いは無視するに限る。俺は相手の言葉に耳を貸さずに、受付カウンターへ向かった。


「いやぁ。お兄ちゃんも、もうすっかりトップランクの冒険者だねぇ! たくさんファンが出来て良かったね!」


「いや。良くねぇよ! それよりも、この面倒臭い事態をどうにかできないのか?」


 ベルゼナは首と手を左右に揺らした。


「無理じゃね? だって、エクストラダンジョンクリアとか異世界人級の活躍だし。これも有名税って奴ですなぁ! にへへ!」


「にへへじゃねぇよ! 嬉しそうに笑っている場合か! これじゃあ、ギルドを訪れる度に、あの人込み地獄に襲われないといけないじゃないか!」


「いやぁ。それも仕方ないんじゃない? それくらいお兄ちゃんが凄いって証明だよ!」


 俺は鋭く突っ込みを入れた。


「別にそんな証明要らんわ! 俺はなぁ。もっとマイペースに、冒険者生活を極めたいんだよ! こんな悪目立ちして人だかりに囲まれたら困るってば!」


 俺がヘルプを求めているのに、ベルゼナはちょっと悪戯っぽく笑いながら、からかってきた。


「いやぁ。しかし、妹として、兄がここまで立派になられて、もう鼻が尖がりそうなくらい高いですなぁ! このままのノリと勢いで、可愛くてナイスバディな妹と結ばれて、ゴールインすることをお勧めするよ?」


「断固拒否する!」


 もうこの阿呆な妹を、誰でもいいから、分からせてやってくれと切に願う。その時、またしても爆発的な台パンが響き渡った。


「おんどりゃガキャア! よくもわしを無視してくれやがったな!」


 いや知らんがなと、ちょっとだけ突っ込んでいると、銀虎のおっさんは近づいてきて、自分の身に着けているグローブを俺に投げつけた。


「ちょっと面貸せや! 決闘じゃあ。逃げんじゃねぇぞ?」


「へ? え、えええええええええええええええええッ!?」


 どうしてこうなった。というか、無視されたくらいで、ブチ切れて決闘を仕掛けるとか、このおっさんは一体どういう思考をしているのだろうか。


 面倒なことになったと、自分が色々悪目立ちし過ぎたことを、今更ながら自覚した。


 俺自キャラの中でダッサイが一番嫌い。だって典型的な屑だもん。パワハラ上司や先輩その者だよね。と自キャラへの愚痴を挟みつつ、いかがでしたか? 

 これからダッサイのざまぁが見たい方は、是非とももう少しだけ、拙作とお付き合いください。


 これからも毎日投稿しますので、よろしくお願いします。


 追記︰ダッサイとバッカスのキャラ名を間違えていたので修正しました。

 新追記:スキルを間違えていたので、修正しましま。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ