第134話『夢の魔王再び』
すみません。投稿忘れてました。今日から毎日投稿再会します。
レビアと一夜をともにしたあと、妙に生々しい夢を見た。
まるで心がここに居たがっているように、胸のなかが妙に心地いい。
目の前には禍々しいほどの黒き魔王がいた。
どこか重厚感を感じさせるコートに、透き通るような銀色の髪をした魔王だ。
そう俺の師匠である原作の魔王ルシフだ。
数日ぶりの再会に俺は喜び師匠に挨拶をした。
「お久しぶりです。師匠!」
師匠は片頬を上げて、ニヒルな笑みを浮かべた。
「ふっ。数日前に会ったばかりではないか。ここから貴様の活躍は見ていたぞ。まさかアクセサリーで対策するとはな。あれには驚いたぞ!」
まさか師匠が褒めてくれるなんて。
俺は胸の高揚感を覚えて、ニコニコ笑いながら、師匠に頭を下げた。
「師匠。ありがとうございます!」
師匠はまた不敵な笑みを浮かべると、俺の現状を指摘してくれた。
「それよりどうやら修行で苦戦していたようだな。真・究極覚醒と傲慢の魔王の一体化か?」
まさかこちらの悩んでいることを見抜かれるとは、流石は師匠である。
俺は指摘された通りの、胸に抱いた不安を全て話した。
「はい……。実はそうなんです……。特訓していたところ、レビアに復讐に燃えた特訓は辞めろと言われまして……」
師匠は顎に手を当てて、眉間に皺を寄せて考え込んだ。
しばしの時が流れたあと、師匠は俺に端的なアドバイスをした。
「楽しむ力は時に莫大なエネルギーを生む。闇に堕ちる前までの俺は戦いそのものを楽しんでいたな」
そう師匠は原作では、戦いのシーンになると人格が豹変して、本当に楽しそうに戦うのだ。
師匠はもうしばし黙考したあと、俺に鋭い視点を送った。
「ルシフよ。お前はいま奴との金髪の男との戦いが楽しみか?」
師匠に問われて、俺は複雑な気持ちがした。
それでも、心の迷いを払拭するように、師匠にはっきりと答えた。
「俺はたとえどんな奴との戦いでも楽しみたいです!」
俺の言葉に師匠は、安堵したかのように頷いた。
「それなら問題ないな。いまのお前ならば、傲慢の魔王のその先である傲慢の魔王・弐式も使いこなせるだろう!」
「傲慢の魔王・弐式って、あのDLCで追加されたっていう伝説の……」
師匠は不敵に微笑みながら頷いた。
「ああ。その通りだ!」
師匠の言葉で俺はまだプレイしたことがないであろう、最新DLCの新強化奥義【傲慢の魔王・弐式】について、ある考察を導き出した。
「もしかして傲慢の魔王・弐式の習得条件って……」
ようやく気が付いたかとでも言いたげに、師匠は不敵な笑みを崩さずに答えた。
「ご明察通りだ。真・究極覚醒と傲慢の魔王のふたつを習得していることが、傲慢の魔王・弐式の習得条件となる!」
やはり俺の推測した通りだ。師匠は俺に手を差し伸べて、強姦不遜な態度を崩さずに言い放った。
「ルシフよ。闇に飲まれず、楽しみ尽くす覚悟が、お前にはあるか?」
俺は胸に手を当てて、堂々と言い切った。
「はい! どんな修行でも楽しむ覚悟なら、とっくにできています!」
「そうか。ではお前の傲慢の魔王・弐式の習得について教えてやろう!」
あまりの嬉しさに心臓は跳ね上がりそうになり、俺は無邪気に首を垂れた。
「はい。よろしくお願いします!」
こうして、俺と師匠の二度目の特訓が開始された。
☆☆☆
一年後――。正確にはまだ夢の中なので、八時間も経っていないのだが、俺は無事に師匠との特訓を終えて、ステータスはこうなった。
ステータス
ルシフ・ホープ
ジョブ 魔剣士
レベル 500
生命力59850
魔力59840
攻撃力61500
防御61400
敏捷71650
技術59800
知性47700
幸運74950
魔力属性 無
魔力装備 【傲慢の魔剣・極+3】 攻撃力1000(1500) 効果 傲慢のスキルを強化する。追加効果 攻撃力500アップ。
防具 【傲慢のマント・極+3】 防御力1000(1500) 効果 全ての魔力耐性と全状態異常耐性を100%にする。物理ダメージを三分の一にする。クリティカルヒット完全無効化。追加効果 防御力500アップ。全状態異常耐性25パーセントアップ。
ユニークスキル【傲慢】 相手に当たる攻撃ダメージが6倍になり、確定でクリティカルヒットする。一度攻撃すると2回攻撃判定が入る。しかも一度に2回魔法と奥義を放てる。消費魔力はなし。魔法や奥義も1回につき2回判定が入る。無詠唱、もしくは短縮詠唱で魔法を発動でき、奥義をタメや硬直時間を無視して速攻で放てる。しかし、溜めれば溜めるほど、奥義や魔法の威力が最大20倍まで膨れ上がる。
流派 流派 中央大陸流 免許皆伝 東大陸流免許皆伝 西大陸流免許皆伝。虚無流免許皆伝。無属性魔法免許皆伝。回復魔法免許皆伝。防御魔法免許皆伝。天下無双流上級。魔王流免許皆伝。
奥義。
【魔力強化・改】 効果 魔力を身に纏い、全ステータスを最大1,2倍上昇させる。
【新魔力強化・改】 効果 魔力を身に纏い、物理系か魔法系のステータスを2倍に上昇させる。
【限界突破】 効果 魔力を身に纏い、全ステータスを3倍に上昇させる。
【限界突破・改】 効果 魔力を身に纏い、全ステータスを5倍に上昇させる。
【新限界突破・改】 効果 魔力を身に纏い、物理系か魔力系のステータスを6倍に上昇させる。
【限界覚醒】 効果 魔力を身に纏い、全ステータスを7倍に上昇させる。
【限界覚醒・改】 効果 魔力を身に纏い、全ステータスを8倍に上昇させる。
【真・限界覚醒】 効果 魔力を身に纏い、全ステータスを9倍に上昇させる。
【真・限界覚醒・改】 効果 魔力を身に纏い、物理系か魔力系のステータスを10倍に上昇させる。
【究極覚醒】 効果 魔力を超越し、全ステータスを15倍まで引き上げる。
【真・究極覚醒】 効果 魔力を超越し、全ステータスを20倍まで引き上げる。
【傲慢の魔王】 効果 姿を善の魔王へと変化させて、ステータスを100倍にする。
【傲慢の魔王・弐式】 効果 姿を銀色オーラを纏い瞳の色が金色になる善魔王へと変化させて、ステータスを200倍にする。
【スラッシュ】 効果。飛ぶ斬撃を放つ。
【クリアスラッシュ】 効果。魔力を身に纏い、強力な一撃を敵に食らわせる。
【トリプルスライス】 効果。魔力を身に纏い、流れるような三連撃を食らわせる。
【ブレイドダンス】 効果。魔力を身に纏い、踊るような五連撃を敵に食らわせる。
【エクストリームブレイク】 効果。巨大な魔力の剣で敵を斬る。
【ファーストブレイド】 東大陸流初級剣術。魔力を剣に纏わせ、敵に大きさ袈裟斬りを放つ。
【セカンドブレイド】 東大陸流中級剣術。魔力を剣に纏わせ、交差するような袈裟斬りを放つ。
【サードブレイド】 東大陸流上級剣術。魔力を剣に纏わせ、四連続で交差して敵を斬る。
【フォースブレイド】 東流秘伝の剣術。魔力を剣に纏わせ、十二連続で交差して敵を斬る。
【ホワイトスティング】 西大陸流の初級剣術。魔力を纏わせ、突き攻撃を繰り出す。
【イノセントレイン】 西大陸流の中級剣術。魔力を纏わせ、三連続で敵を突く。
【ホワイトアウト・スティンガー】 西大陸の中級剣術。魔力を纏わせ、敵にクリティカルヒットを与える突きを繰り出す。
【スノウ・インフィニティ】 西大陸流の秘伝の剣術。魔力を纏わせ、連続四回クリティカルヒットを与える突きを繰り出す。
【シャドウレイン】 無の剣を無数に出現させて飛ばす。
【ブラッドネスバースト】 無の魔力を纏い、ドリルのように身体を回転させて突っ込む。
【デススティンガー】 無の魔力を纏い、敵の急所を突き、一定の確率で即死させる。
【ダークネスブレイカー】 無の魔力を纏った剣の渦で相手を消し去る。
【ダークネスブレイカー・エンチャント】 無の魔力を剣に付与して、相手にダメージを与える。虚無の渦によって相手の攻撃を一度無効化し、エンチャントが解除される。ダークネスブレイカーの威力を三倍にする。
【火花一閃】 火花が飛び出るような居合斬りを放つ。
【無双連閃】 目にも止まらない連続二十回の連続斬りを相手に浴びせる。
【天下布武】 無心になり斬ることで、敵にクリティカルヒット+二倍のダメージを与える。
【プライド】 効果 傲慢のスキルに攻撃力二倍の効果を与えて飛ぶ斬撃を放つ。
【シュトルツ】 効果 傲慢のスキルに攻撃力二倍の効果を与えて流れるような八連撃を食らわせる。
【オルグイユ】 効果 傲慢のスキルに攻撃力二倍の効果を与えて、踊るように二十連撃で敵を斬る。
【ルシファー】 効果 白い羽根のような剣を作り出し、傲慢のスキルに攻撃力三倍+クリティカル必中の効果を付与して、敵に100連発の羽の斬撃攻撃を食らわせる。
魔法
【ヒール】 効果 怪我や体力を回復させる。
【キュア】 効果 状態異常を回復する。
【リヒール】 効果 一定時間自動で体力が徐々に回復する。
【リザレクション】 効果 瀕死や身体欠損を治す。
【エクスヒール】 効果 完全に傷や体力を全快させる。
【バリア】 効果 敵の攻撃を防ぐ魔法障壁。
【プロテクト】 効果 敵の攻撃をほぼ完全に防ぐ魔法障壁。
【ガードウォール】 効果 壁のような魔法結界により一度だけ敵の攻撃を完全に無効化する。
【パーフェクトプロテクション】 効果 巨大な魔法結界を生み出し、敵の攻撃を言って一時間完全に防ぐ。
【マジックショット】 効果 無属性の魔力弾を飛ばす。
【マジックバスター】 効果 無属性の魔力砲撃を放つ。
【マジックボム】 効果 無属性の巨大な魔力爆撃弾を放つ。
【マジックバースト】 効果 無属性の巨大な魔力砲撃で大爆発を巻き起こす。
ほとんど新技は【傲慢の魔王・弐式】だけだが、レベルなど大幅に強化されたと思う。
何せ別世界の追加DLCの無限ダンジョンで延々とレベル上げさせられたからな。
どうやら【傲慢の魔王・弐式】の習得条件はレベルを500に到達させることだったようだ。
この一年はテンション上がりっぱなしで、脳が飛びそうになっていた。
これほどの戦闘欲を満たす、心地よい修行を提供してくれた師匠には、感謝の念しかない。
そして、とうとうお別れの時がやってきた。
俺は師匠に尋ねた。
「また会えますよね?」
師匠は傲慢な笑顔で頷いた。
「当然だ。お前はまだ力の四分の一しか使いこなせていない。さらなる高みへ導くために必要となれば現れるだろう!」
俺はほっと胸を撫でおろした。
「良かった。また会えるんですね!」
「当然だ。ではな。くれぐれも金髪の男相手に気を抜くなよ。しっかり楽しんで、全神経を集中させろ!」
「はい! では師匠、お元気で! またお会いしましょう!」
師匠は、ここ一番悲し気な瞳をしながら、短く別れの言葉を述べた。
「うぬ。では達者でな!」
俺は師匠に手を振りながら、夢の世界から意識が遠のいた。
すみません。最近リアルの用事で疲れてたりして、投稿するの忘れてました。
今日からまた毎日投稿開始しますので闇堕ち魔王をどうかよろしくお願いします。




