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第102話『禁断領域』

 俺は伝説のダンジョン配信者さんの紹介で、禁断領域まで辿り着いた。


「ここが禁断領域かぁぁぁぁ♪」


 S級モンスターの溜まり場【禁断領域】――。ここはゲーマーにとって浪漫に溢れたとても良いダンジョンだ。


 そこは巨大な森のような場所であり、ずっと奥の方へ進んだ山の深層に【地獄のダンジョン】への入り口がある。


 外から様子を伺うだけでも闇の人形モンスターの【カオス】や【ミノタウロスキング】や【グレムリンキング】や【ライオンダークネス】など、とんでもない怪物が溢れている。


 これで燃えなきゃゲーマーじゃないだろう。


 俺はさっそくレベルアップ時のための乱数調整を開始した。どうやら後五分ぴったりでレベルが上がれば最高値まで引き上げることができるらしい。


 こうしてはいられないと俺は禁断領域へと足を踏み入れた。人間の男が入ってきた。それだけでモンスターが数千匹押し寄せてきた。


「最高じゃん! お前ら全員にゲーマーのプライドを思い知らせてやる! 限界突破・改――!」


 俺はハイテンションでモンスターを次々と葬りさる。まずは闇の人形モンスター【カオス】の漆黒のボディにあるコアを次々と斬り裂き、二回の攻撃判定で大抵のモンスターがくたばった。


「あはは。胸熱展開過ぎるだろぉぉぉぉぉぉ♪」


 俺はどんどんバーサーク状態で、モンスターの群れを一掃して、淡々と聖水をぶっかける。


 そして、奥の方から七神竜の雛たちが次々とこちらへ襲いかかってくる。


雛と言っても超巨大なドラゴンだ。


完全体になって襲ってきて欲しかったが、我儘は言っていられない。


 俺はその数千匹の雛に無溜めで【シャドウレイン】を繰り出し、無数の虚無の剣により次々と雛を葬った。


 さらに奥の方からは神獣【青龍】やら【白虎】が押し寄せてくる。僕はその神獣すら【シャドウレイン】だけで葬った。


「ああ。最高だ! もっともっと狩り尽くしてやる!」


 俺は狂喜乱舞しながら、大量のモンスターの群れを【ダークネスブレイカー】で一掃した。ああ。一気に経験値が押し寄せくる……。


 俺のレベルは1アップした。しかもステータス上昇率は平均30ポイント。フルで50ポイントも稼げている。


 やはり乱数調整するだけでここまで伸びるのか。俺は嬉しくなり、次のタイミングは三十秒後がベストだと知り、もう待ちきれなくなった。


「よし。一気に壊してやろう♪」


 俺は【傲慢の魔剣+3】に【ダークネスブレイカー・エンチャント】を使用してから、辺り一面に次々と【ダークネスブレイカー】をぶっ放した。


 普段は村の安全を考えて、建物を気にして、こんな危ない真似はしないのだが、もう気にする必要はないため、どんどん破壊の限りを尽くした。


「あっはっはっはっは。経験値がみなぎってくるぅぅぅぅぅぅ♪」


 まさにオーバーキルだ。三十秒でやりたい放題やったため、禁断領域のワンエリアはあっという間に灰と化した。


 そして、一気に経験値を稼ぐことができたため、レベルが5もアップした。


 やはりこの【ステータスアップスーツ】と乱数調整ツールを使えばベストなタイミングと最高率でレベルを上げてステータスを上げることができる。


 もう250オーバーでアップしたステータスも多数ある。


 また気力が尽きないうちに【レア・エリクサー】を一口飲み込んだ。全身の疲労感が取れて、ますますハイになってくる。


 俺はさらに奥のエリアへと進んだ。あと一分でレベルを上げないといけない。そのため俺はまたしても【ダークネスブレイカー】で破壊の限りを尽くした。


「あっはっはっは。経験値が、経験値が、経験値がぁぁぁぁぁぁぁぁ溢れてくるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♪」


 あまりの刺激的な快楽に俺は心が満たされた感覚がした。こんなにやりたい放題暴れられるなんて最高だ。


 伝説のダンジョン配信者さんの攻略情報曰く、このダンジョンは破壊しても数日で復活するらしい。


 だから遠慮なく高火力な奥義や魔法で破壊の限りを尽くす。これが最高のレベリング方法らしい。


 またレベルが5もアップした。そして、250ポイントオーバーでステータスもアップする。


 なんてことだ。こんなの最早チートではないか。


 俺はまた瞬歩だけで次のエリアに移動する。今後は五分らしい。ちょっとモンスター君たちの相手をしてやろう。


 俺は神獣相手のエンチャントされた剣で何度も居合抜きを炸裂させた。


「ああ♪ 楽しい♪」


 敵を倒す度に背筋がぞくぞくぞくっとする感触がする。もっともっと戦いたい。俺の本来のバトルジャンキー的な欲望が炸裂した。


 そこからもう少しで五分とところで一気に魔力を解放した。


「ゲーマーのプライドを思い知れぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


 虚無の渦がエリアを破壊し尽くす。またしても経験値の並みが押し寄せてきて、俺はもう楽しくて仕方がなかった。


「ああ。経験値がキタァァァァァァァァァァァァァァァ♪」


 あとはこの繰り返しだ。僕は一日も経たずに禁断領域の表のエリアを全て壊滅させて20以上もレベルをアップさせてレベル143になった。


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