地球の青さを知った日
初めての投稿です。
一言言うとこの作品めっちゃ短いです。普通の小説の十分の一くらいの話になってるかもです。
実は僕小説家っていう夢を追いかけるのをやめてしまってたんですけど、小説家になろうで皆に知ってもらえる存在になって、いつか本誌を出版してみたいですね。
今回の話はほぼ自分の想像で創ってます。
よろしくです。
時は1960年3月。ソビエト全土から人を集め、宇宙飛行士の選抜が始まった。ユーリイ・ガガーリンは約20人いた中の一人だった。
「おいガーガリン。勝負しようぜ」
ゲルマン・チトフが話しかけてきた。
「いいけど、なんの勝負?」
「どっちが宇宙飛行士になって宇宙に飛べるかの勝負だ。どうだ?面白そうだろ。」
「いいよ。その代わり、負けたら10万ルーブルね。」
この会話をして二人は精神耐久テストに行った。
テストが終わりガガーリンがチトフに問いかけた。
「どうしてチトフは宇宙飛行士になりたいの?夢でもあるのか?」
「小さい頃、母さんに言われたんだ。宇宙と未知の場所には、神様がいるって。それから僕は疑問を常に持ち続けた。神はどんな顔をしているのだろう。神は本当に宇宙にいるのかって。みんなに対しては0.1くらいの些細な考えだと思うけど、僕に対しては100なんだ。だから母さんに絶対宇宙飛行士になるって約束したんだ。」
「ふーん。そうなんだ。」
そうして、最終選考の1日前の1961年4月7日、ガガーリンとチトフは話していた。
「絶対に負けないからな。ガガーリン」
「こっちのセリフだよチトフ、君になんて負けるか」
「いや、俺が勝つに決まってるね。」
そうして迎えた4月8日。ガガーリンとチトフら緊張に包まれていた。ガガーリンは手を合わせ、チトフは目を鋭くしてガガーリンを見つめていた。
そうして結果が発表された。結果の内容は、「ガガーリンを正飛行士に任命し、チトフを代替要員とする」という内容だった。
ガガーリンの緊張は解け、喜びのあまり泣いていた。
「チトフお疲れ様。君もいつかホントの正飛行士になれるよ。」
「クソッ、クソッ、ガガーリンに負けた。僕が、この僕が!」
「…先に、部屋に戻るよ。」
チトフか悔しさと母との約束が崩れて泣き崩れてしまっていた。
そして迎えた4月12日、ガガーリンがボストーク3KA-2で宇宙に向かった。
(大丈夫だ、祖国のことを思い出せ。)
そう心の中で唱えていたら、1つのタス通信がきた。その内容は、「ガガーリンが中尉から、少佐に昇進した。」という内容だった。ただこれが送られたということは、ガガーリンが生きて帰還出来る可能性が低いということだった。
ガガーリンはボストークの窓を覗くと感激した。青と緑が分かれている球体、「地球」を見たんだ。
「私たちはこんな所に住んでるのか、」
ガガーリンは言葉をこぼした。
ガガーリンをのせたボストークは地球周回軌道に入り、大気圏再突入を行ない、高度7000mの時にボストークの椅子ごと射出、パラシュートを開いて無事帰還した。
帰還してすぐチトフがガガーリンの元へ行きいくつか問いかけた。
「地球はどうだったか?」
「宇宙空間の景色は?」
「神はいたか?」
チトフの様子は少し落ち込んでいる感じだった。
「地球は青かったよ。綺麗な球体をしていた。でも完全に青って訳では無いんだ。緑と青で構成されてた。」
「空は暗かった。まるでこの地球の夜みたいにね。もしかしたら夜は宇宙の黒を見ているのかもしれない。」
「神はいなかった。」
「そうか、神はいなかったか、」
チトフはガガーリンから離れていった。
1968年3月27日に教官と乗ったMiG-15UTIで墜落事故を起こし死亡した。
ガガーリンの夢は叶ったのだ。
どうでしたかね?
ちなみにチトフは同年8月に宇宙飛行士になったらしいですね。映像も残ってるらしいです。
ガガーリンの話大好きなんですよ。天文学も好きですね。あんま読まれないですよ。初版(笑)ですから。
ちなみに10万ルーブルはどうなったかと言いますと、渡されてないです。