つる
つる
あたたかくなって、
花がさくころ、
体がほどけるみたいに、
なるといいんだけど。
そう言って、
涙ぐむ。
うまいことを言えなくて、
うつむいているのに、
見ているだけ。
きっと。
体に絡みついて、
締め付けるものは、
重たく冷えて、沈み込み、
赤く燃えて、肌を焼く。
せめて、
跡が残らないような。
ひやりとして、
まだ暑くなる前、
開く朝顔。
強い日差しの中に、
陰をつくる糸瓜。
そういう種類の、
生きて伸びていく、
脆いものへと、
変わってほしい。