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バード・ガール~鳥撮り少女  作者: なるるん
第四章:二学期/秋
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第58話:お散歩するタカさん!?



 さて。


 九月も終わり間際。


 休日のこの日。


 今日も今日とて公園(フィールド)で。


「何も居ない……」

「居ませんねぇ……」

()らへんなぁ……」


 ざわざわ


「ん? (なン)やろ?」


 オオタカ(しま)の池の(ほとり)でオオタカ待ちをしていると、辺りがざわつき始める。


 見ると、何やら人だかりが出来ている。


 マジ、何だろう?


「ちょっと見て来るね」


「よろしく、永依夢(エイム)


 人だかりに近寄って見ると……


「!?!?」


 タカ!?


 タカが……お散歩している!?


 いや違う。


 腕にタカを乗せた人が、お散歩している!?


「はっ」


 とりあえず、二人に報告。


「タカ! タカ! タカ! タカ!」


「はぁ?」


「何やて?」


 二人を連れて戻る。



 タカを腕に乗せたおじさん、(いわ)く。


「家で飼ってるんですよ。たまにこうやってお散歩させたりしてね」


「あまり見かけない種類ですね」


「こいつは、アメリカ産ですね」


 確かに、オオタカさんやハイタカさんとは色とか全然違ってる。


「写真、撮ってもいいですか?」


 近くに居た別のカメラマンさんが問うと。


「ええ、構いませんよ」


「ありがとうございます」


 と、周りに居たカメラマンさん達が……


 ずざざざざーっと。


 タカさんから離れて行く。


「??」


 タカさんの前に取り残される、わたしと方菜(かたな)ちゃん。


 周囲を見渡すと、少し離れた場所からカメラを構えてタカさんをカメラで狙う。


永依夢(エイム)方菜(かたな)、邪魔ですわ。下がって」


 蘭先輩から突っ込みを頂戴する。


 仕方がないので、蘭先輩の傍まで、移動。


「私のもですけど、皆さん超望遠レンズなので最短撮影距離が長いんですわ」


 へー。


 わたしのカメラだと、ズームできるから近くでも撮れたけど。


 仕方ないので、ズームを大きくして、ポーズを取ってるタカさんをぱしゃぱしゃ。


 周りからも断続的にシャッター音が聞こえる。


 野生のタカさんと違って、ポーズまで取ってくれてるから、ゆっくりピントや露出を合わせて、じっくり撮れる。


 そんなこんな、ひとしきり。


「もう、いいですか?」


 タカさんを連れたおじさんも、さすがにいつまでもとは。


「あ、はい、ありがとうございました」


 最初に話しかけてたおじさんが代表で。


「それじゃぁ、お邪魔しました」


 と、去って行くタカのおじさん。


 どうやら、公園の近くに住んでらっしゃるらしく。


 たまにこの公園にタカさんを連れて散歩に来ているんだとか。


 普段は平日に来るらしく、休日に来るのは珍しいとのこと。


 なので、蘭先輩もカワサキさんも初めて見たそうな。


「めっちゃカッコよかったな!」


 方菜ちゃんも、こんな近くで見たのは動物園以外だと初めてってっ事で、ちょっと興奮気味。


 わたしも、ビックリしたよ!




挿絵(By みてみん)


左側が本編で登場したお散歩するタカさんの実写。

右側は、本編とは全然別で、一昨年だったか、とあるお店の前に来てた露店のおじさんが連れて来ていたタカさん。カメラ持ってなかったので、右のはスマホで撮った。


種類は同じ感じでアメリカ産かな。 てか、ペットとして飼えるのはソレ(輸入)しか無いのか。





【追補】

本編中で、カメラマンさんたちが『遠ざかった』件。

蘭が一応簡単に説明してますが、捕捉。


望遠レンズは、望遠になればなるほど近距離の撮影ができなくなります。『最短撮影距離』は、300㎜でだいたい3mぐらい。600㎜だと6m、みたいな。しかもほとんどの人は『フォーカスリミッター』を使って、わざと近距離にピントが合わないように(遠くを撮るの事に専念するように)設定してたりするので、なおさら。(ピントの動きは、近い程大きく動くので、ピントを合わせる速度が遅くなってしまうため、遠くのピント合わせを高速にするために、近距離を『捨てる』設定をしています)


てことで、たまには、うんちく(笑



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